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ホットロード 漫画実写版映画 最後の結末!ネタバレあらすじ 感想評価

      2017/03/28

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映画「ホットロード」あらすじ・ネタバレ・感想

原作:ホットロード/紡木たく

『ホットロード』は、紡木たくによる日本の少女漫画である。
紡木の代表作であり、『別冊マーガレット』(集英社)に1986年1月号から1987年5月号まで連載された。
単行本全4巻(絶版)、文庫版全2巻、完全版全3巻が刊行されている。2014年には映画化された。
悩みを抱えながら、暴走族に憧れ、仲間に入り不良の道を進んでゆく主人公・和希、バイクに命をかけ、死さえ覚悟しているような春山の姿が描かれる。
[出典:Wikipedia ホットロード https://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%9B%E3%83%83%E3%83%88%E3%83%AD%E3%83%BC%E3%83%89]

ホットロード/紡木たく

 

【原作漫画の主要人物】

宮市 和希(みやいち かずき)14歳。
中学2年生。2歳の頃父親が亡くなり、母親と2人暮らし。鈴木(後述)と交際を続ける母に反発し非行に走る。母から愛されていないと感じ、自分が誰からも必要とされていないのではないかと不安を抱えている。

春山 洋志(はるやま ひろし)16歳。
一人暮らしをしており、高校へは行かずにガソリンスタンドでアルバイトをし生計を立てている。モリワキフォーサイト集合管・BEETテールカウルを装着したホンダCBR400Fに乗る。同仕様に改造したCBR400Fが“春山仕様”と呼ばれる。ナイツの湘南支部に属している。

【NIGHTS ナイツ】
全国に支部を持ち、本部は横浜にある暴走族。正式名称はMAD SPECIAL THE NIGHTS。全盛期は総メンバー数2000人超だったが、現在は500人ほど。総頭には、少年鑑別所に入れられるかもしれないという覚悟と、全国の支部をまとめ上げる統率力が要求される。総頭には代々CB400FOURが受け継がれる。

玉見 トオル(たまみ とおる)ナイツ総頭。20歳。
皆に慕われる。父親は建設会社の社長。春山に総頭の座を譲りたいと思っている。

宏子(ひろこ)トオルの恋人。17歳。
絵里が横浜にいた頃の先輩。ナイツに入った当初は荒んでいたが、トオルとの出会いで次第に落ち着いていった。

リチャード春山の親友。本名は利信。
ピエール=カルダンをリチャード=カルダンと呼び間違えたことからこのあだ名がついた。

森下 絵里(もりした えり)
横浜から和希の学校に転校してきた。和希と仲良くなりナイツに誘う。姉は宏子の友人である。

茂(しげる)春山に憧れてナイツに入る。14歳。

【その他】
和希の母親35歳。
夫の死後、女手一つで和希を育てる。高校時代から好き合っていた相手・鈴木と一緒になれず、和希の父親と結婚した。鈴木とは今でも想い合っている。

鈴木(すずき)
和希の母親の恋人。妻がいるが、離婚協議中。

春山の母親
洋志の父親と離婚後、現在の夫と再婚。一人暮らしをする洋志を心配している。

春山 強(はるやま つよし)
洋志の異父弟。中学1年生。洋志に対し憧れと反感を持っている。

霜村 美穂子(しもむら みほこ)
洋志の元彼女。中学時代の同級生で、洋志とは違い優等生だった。

佐々木(ささき)
和希の1年と2年のときの担任。コーラス部の顧問。和希の素行に悩まされ、胃薬を手放せない。

高津(たかつ)
和希の3年のときの担任。他の教師らが和希を見捨てる中、正面から向き合い更生の道を共に探る。

[出典:ホットロード(Wikipedia > https://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%9B%E3%83%83%E3%83%88%E3%83%AD%E3%83%BC%E3%83%89 ]

2014年公開の映画「ホットロード」予告動画

【映画『ホットロード』予告編】

【Hot Road (ホットロード) (2014) – Oh My Little Girl (オー・マイ・リトル・ガール) 】

【『ホットロード』I LOVE YOU特別映像】

【映画「ホットロード」メイキング映像 最終版 20140830】

【映画】
2014年8月16日公開の日本映画。監督は三木孝浩。主演は能年玲奈と登坂広臣で、能年は2013年前期の連続テレビ小説『あまちゃん』でヒロインを務めた直後の次回作として注目された。春山役は三代目J Soul Brothers所属の歌手・登坂広臣で、本作が映画初出演である。この作品で、能年・登坂ともに複数の映画関連新人賞を受賞した。

【製作】
連載から25年以上経って初の映画化となり、脚本には原作者の紡木が監修として参加している。
紡木の元には今まで何度もドラマ化や映画化の話が来ていたが、イメージに合わないという理由で全て断っていた。
しかし、映画『カラスの親指』で能年の存在を知り「彼女なら和希の役を託してもいい」と実写化を許可しており、「能年ありき」の企画になっている。
なお、能年のキャスティングは『あまちゃん』の放送前から決定している。

【キャスト】
宮市和希 – 能年玲奈(幼少時代:本間菜穂)
春山洋志 – 登坂広臣
ママ(和希の母親) – 木村佳乃
鈴木 – 小澤征悦
玉見トオル – 鈴木亮平
宏子 – 太田莉菜
えり – 竹富聖花
リチャード – 落合モトキ
金パ – 山田裕貴
リーダー赤根 – 野替愁平
No.2 永山 – 遠藤雄弥
おばさま先生 – 鷲尾真知子
医者 – 野間口徹
高津 – 利重剛
春山の母 – 松田美由紀
ユッコ – 渡辺恵伶奈

[出典:ホットロードWikipedia  https://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%9B%E3%83%83%E3%83%88%E3%83%AD%E3%83%BC%E3%83%89]

主題歌: 尾崎豊「OH MY LITTLE GIRL」(ソニー・ミュージックレコーズ)

 

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映画「ホットロード」のあらすじ&ネタバレ

”夜明けの青い道、赤いテールランプ、去っていく細い後姿、もう一度、あの頃のあの子たちに会いたい、会いたい・・・(宮市和希)”

宮市和希(能年玲奈)と野澤雪子が万引きで捕まった。
野澤雪子は泣いているが、和希はボーっと、前を向いている。
女性警備員が学校に電話した。
和希の前に座った女性警備員は言う。
「あなた、さっきから偉そうね」

★・・・・★

和希は堤防の上で座って海を見ている。
近付いて声をかけた女性は、迎えに来た学校の先生だった。
野澤雪子の母は迎えに来たが、和希の母は迎えに来なかった。
「あなたの母が迎えに来れなくても仕方がない」と言う先生に和希は言う。

「男と会ってるんです」
驚く先生に、和希は笑って付け加える。

「今日、ママの誕生日だから」

★・・・・★

”驚かないでね、先生。うちには、パパの写真がありません。ママが嫌々 結婚した男の写真だからです。ママには、高校時代から付き合っている恋人がいて、その人にも現在 妻がいて、今は離婚調停というのをしているそうで、このマンションもその人のお金から出ているんだろうと、14歳少女は感じています。(和希)”

和希が自宅に戻ると、母(木村佳乃)は「おかえり。遅かったね」と言った。

”今日はママの誕生日、私はママに、これをプレゼントしてあげる。(和希)”

「ママ、今日 私、万引きで捕まったよ」
「・・・えっ!?」

「連絡なかった?」と笑顔で言う和希。
「今日、仕事で他に行ってたから・・・」

母の顔をじっと見た和希は、リビングを出て行った。

”ママは、恋人が好き。(和希)”

★・・・・★

体育の授業でバスケットボールをしている。
和希は壁際にいた。
「和希!」と声をかけてきたのは えり(竹富聖花)だった。
横浜の先輩・宏子(太田莉菜)と、宏子の彼氏の玉見トオル(鈴木亮平)に会いに行こうと誘う。

”えりは、横浜から転校してきた子で、友だちはいないみたいだった。(和希)”

バスケットボールに戻るえりの姿を見ている和希に、隣にいた同級生が声をかけてきた。

「ねえ、知ってる? えりって、前の学校で子ども堕ろしたことあるんだって」
同級生の顔を見る和希。

「やっぱりねって思っちゃった。横浜の先輩だってさ、どんな人かわかんないじゃん」
和希は黙って同級生の顔を見ている。

「ねえ、和希ちゃん、なんであんな子とつきあうの? もう えりなんかとつきあうのやめなって・・・」
言葉の途中で同級生の体を押す和希。

「えーりー!」
和希が声をかけると、コートの中のえりは首をかしげて笑った。

横浜に来たえりと和希

和希に電話をするえり。
「もしもし和希!? 宏子さんに会えることになった。そう、今から。ほんとは宏子さんって、すっごい人だから滅多に会えないんだけど、ウチのお姉ちゃんの友だちだからさ」

横浜駅に来た えりと和希。
宏子に会って和希を紹介するえり。
しばらく黙っていた宏子は「よろしくね」と和希に言った。
和希は黙って小さくうなずいた。

★・・・・・★

宏子とえりと和希はタクシーに乗っていた。

”知らない人、知らない街。(和希)”

タクシーが止まっていると、2人の女の子が声をかけてきた。
「こんばんはー」
「トオルは!?」

「今日は見てないっす」
「そう、ありがとう」

トオルがいないことを残念がるえり。
宏子がタクシー運転手に湘南に行くように告げた。
「えっ!?」とえりが驚く。
「春山のところに行くから」

えりは和希に言う。
「和希、春山先輩だって。春山先輩、もう格好良いのー、もうヤバいよー」

★・・・・・★

海岸沿いの道路を歩きながらえりは宏子に話しかける。
「春山先輩って、宏子さんの彼氏のトオルさんにすっごい可愛がられてるんですよね!?」
「性格 似てるからじゃない!?」

「じゃあ、怒ったら怖いのかな?」
「大丈夫・・・」

2人から遅れて歩いていた和希は、立ち止って夜の海を見ていた。

”不思議・・・自分ちの側なのに、初めて来る街みたい。(和希)”

春山と和希の出会い

宏子はガソリンスタンドにやってきた。
店先にいた店員と話す宏子とえりから離れて、和希はタイヤの上に座っていた。

★・・・・・★

真っ暗な自宅に帰ってきた和希の母親。
和希がいないことにため息をつく。

★・・・・・★

和希のところに男性が歩いてきて声をかける。
「何 見てんの?」

和希が顔を上げると、春山洋志(登坂広臣)が立っていた。
春山は和希に尋ねる。
「いくつ?」

和希は何も答えない。
春山は再び和希に尋ねる。
「名前は?」

そっぽを向いたまま黙っている和希。
春山は笑って言った。
「お前 しゃべれないの?」

和希は春山の顔を見た。
春山は和希の顔をじっと見たあと、こう言った。
「お前んち、家庭環境悪いだろ!?」

和希は「お前には関係ねえだろ!」と言う。

春山は「うーん」と言ったあと、バケツの水を手ですくって和希に少しかけた。
和希は春山の首を叩く。
春山は叩かれた首に手をあて、和希を睨んで言った。
「二度とくるな!」

春山は立ち上がり、バケツの水を思いきり和希の横にぶちまけた。
思わず頭を抱える和希。
春山は立ってポケットに手を突っ込んだまま、和希をじっと睨んでいる。

★・・・・・★

「ねえ、さっきどうしたの?」
風呂から上がった和希に電話をしてきたえり。

「宏子さんが、春山が女の子にあんなに怒るの初めて見たって」
和希は黙っている。

「私 知らなかったけど、宏子さんの彼氏のトオルさんて、暴走族の頭なんだよ」
「・・・」

”このとき、横浜NIGHTSは、全国に支部を持ってて、総勢500人って言われてた。その中で春山は、交差点に最初に入って行く『切り込み』をしていた。(和希)”

初めての集会

港に集まっている横浜NIGHTSのメンバー。
えりと和希も来ていた。
和希はえりのジャンパーを掴んでいた。

「そんなに怖がんなくても大丈夫だよ」
和希に声をかけたのは、この前タクシーで声をかけてきた2人だった。

1人の男が歩いてきた。
「えーっと、和希って!?」

和希が反応すると、「トオルさん呼んでる」と彼は言った。

★・・・・・★

男の後をついて、トオルのところにやってきた和希とえり。
トオルは車の後部座席に乗っていた。

「おいで」と声をかけ、2人を横に座らせた。
和希の右手をとって、まじまじと見るトオル。
「ふーん、これが春山を殴った手か・・・」と言って、トオルは和希の手にキスをした。
驚くえり。

バイクのエンジン音がして和希が前を向くと、春山が睨んでいた。
和希はトオルの手から離れた。
「あれ?春山・・・」とつぶやくトオル。

春山は車の前にバイクを止めて和希を見ていた。

トオルの車に乗っていた男2人が話す。
「はっ、春山、またごきげんななめ」
「あいつ女にフラれた」
「マジ?」
「美穂子」
「あー、俺は美穂子のためなら死ねるって言ってた、あの子」

突然、えりが車から降ろされ、春山が入ってきた。
春山はトオルに言う。
「トオル、中坊乗っけていいのかよ!?」

トオルは春山をチラッと見たが何も言わない。
春山は続けて言った。
「それとも、宏子ととっかえる?」

トオルは笑い、黙って春山の顔を見た。

★・・・・・★

一人で座っている和希。
”美穂子のためなら死ねる・・・”和希は、さっきの言葉を思い出していた。

「和希、先輩たちが送ってってくれるって」
えりが笑って声をかけた。

「そういうことだろ、春!?」
一人の男が春山に声をかけた。

「ブタ!」
春山は和希に声をかけ、バイクの後ろに乗れという仕草をした。
和希は黙って春山を睨んでいる。

春山のバイクの後ろに乗る和希

夜明けの海岸線を走る春山のバイク。
後には和希が乗っている。
和希はAraiのヘルメット(たぶん春山の)をかぶり、春山の背中にピタッとくっついている。

★・・・・・★

和希のマンションの前でバイクが止まった。
和希は黙ってヘルメットを春山に渡す。
黙ったままマンションに入ろうとする和希に春山が言う。
「送ってやったんだから礼ぐらい言えよ」

和希は振り向いて、黙って春山を睨んでいる。
春山は笑った。
「うっそ、むかついた?」
「・・・」

「俺 女にフラれたの、だからイラついてんだ」
「・・・」

「ごめんね」

”なめやがって・・・”と和希は思った。

「美穂子に」と言う和希。
和希を睨んで春山が言った。

「ぶっ殺されてえのか てめえ!?」

”やめた・・・こいつ、本気で怖い”と思った和希は、黙ってマンションに入る。

春山は、ニヤッとして和希を追いかけた。
和希の肩に手をかけ、春山は言った。

「お前、俺の女にならない?」

和希は、黙って春山の顔を見ていた。

えりと和希

堤防に座っている和希とえり。

「いいじゃん。和希が、あの春山先輩の彼女って、すごくない!?」
「彼女じゃないよ」

口をとんがらせる和希に、「ふーん」と言うえり。

「だいたい、俺の女とか言う奴、嫌いだし。あんなワガママで自分勝手で、お天気屋・・・」

「よーくわかってんじゃん!」とえりは笑う。
「ばーか! 違うって言ってんだろ」と和希はまた口をとんがらせる。

えりは笑って言った。
「なんか いいなそれ。ばーかとか、そういうの言えるの」
「・・・」

「和希、私さ、赤ちゃん堕ろしたように見えるかな?」
「・・・」

「なんか言ってんだってね。陰でそういうこと」
「・・・」

「私 堕ろしてないよ」
「・・・」

「和希はさ、信じてよ」
「・・・あったりめえだろ! 誰が言ったんだよ!」

「ちがうよ・・・。今までは、一人で平気だったんだけどさ・・・。あんたみたいな子がいたから」
「・・・」

「あんたみたいな子がいたから・・・気が緩んじゃうんだよね」
えりは泣いていた。
和希は黙って、えりの体を抱き寄せた。

”私の・・・仲間。私の・・・。(和希)”

母と和希

黙って母親と朝食を食べる和希。
母が声をかける。
「変わったのね、急に・・・」
しばらく間を置いて、「うん」とうなずく和希。

「ママ、私が、パパじゃなくて、あの人の子どもだったら良かったね!?」

まじまじと和希の顔を見て母は言う。
「変な顔。今、すごく変な顔してるよ」
「・・・」

「ねえ、なんでそれ着てるの? それママのガウンでしょ!? なんでいつも着てるの?」
和希は黙ったまま、ガウンに手をやる。

「初めは綺麗なピンクだったのに、だんだんサーモンピンクになっちゃって・・・。なんで着てるの? どうしていつもいつもそれ着てるの?」
「・・・わかんない。・・・わかんない」
和希は下を向いたまま。

★・・・・・★

夜になり、和希の母は鈴木(小澤征悦)に電話をかける。
「もしもし、鈴木君。和希が・・・わからない」

仕事場で電話をとる鈴木。
「・・・そうか」

男たちの車に乗るえりと和希

海岸沿いの道路をえりと歩いている和希。
”昨日は、ママが男と電話をしてた。(和希)”

「なーにが鈴木君だー!」
和希は欄干を蹴る。

赤い車の2人組の男が声をかけてきた。
「どっか行かない?俺ら夜までヒマなんだよね」

えりと和希は彼らの車に乗った。
えりが楽しそうに男たちと話していると、春山がいるガソリンスタンドを通った。
和希は目で春山を探したがいなかった。

信号で止まり、和希が後ろの車を見ると、この男たちの友だちの車だった。
「大勢の方が楽しいでしょ」と笑う男たち。
和希はえりの手を握る。
和希は車のドアを開け、えりと一緒に逃げた。
4人の男たちは和希たちを追いかけてくる。
和希は棒を振り回して抵抗する。
転んだ和希を襲おうとする男・・・。

★・・・・・★

春山がガソリンスタンドで仕事をしていると、「春山、電話!」と呼ばれた。
急に雨が降り出した。
電話の相手は宏子だった。

★・・・・・★

4人の男たちはえりと和希を捜していた。
和希はコンテナの中に隠れていた。
右手には、棒を振り回したときに出来た傷があった。

足音がしてコンテナの扉が開いた。
和希の手を掴む男。
悲鳴を上げる和希。

助けにきた春山

雨の中、春山のバイク「ホンダ CBR400F」が止まっている。
「なめてんのか、てめえ!?」

和希は、春山の顔をじっと見ていた。
春山は、雨の中、ずぶぬれで立っていた。

★・・・・・★

横浜NIGHTSのメンバーがバイクで来ていた。
「いた!?」
「いねえ」
「あいつら、バックれやがった」

えりはリチャード(落合モトキ)のバイクの後ろに乗っていた。
「和希! 和希!」と声をかけて泣いている。
えりを乗せたリチャードは、和希に「もう大丈夫だよ」と優しく声をかけた。
和希は春山のバイクに乗っていた。
春山の背中に顔を当てる和希。

★・・・・・★

和希は、真っ暗な自宅に帰ってきた。
リビングの床に寝ころがる。
和希は、ランドセルを背負ったまま、母の帰りを待っていた昔を思い出していた。
”ママ、なんで帰ってこないの!?”

寝ころがる和希の額に手を当てる春山。
「ママ!? ママ・・・」
和希は手を伸ばし、春山はその手をつかむ。
和希を抱き起し、やさしく肩を抱く春山。
「ママ・・・」と泣きだす和希。
春山は、ずっと和希を抱いてあげた。

春山の実家

布団に寝ていた和希が目を覚ました。
春山の母(松田美由紀)が和希に声をかける。
「良かったー、わかる? 2日間も扁桃腺で寝込んでたのよ。あの子が連れてきたの。のど乾いたでしょ? ちょっと待ってて」
春山の母はニッコリ笑った。

和希は体を起こした。
右手には包帯が巻かれていた。

”春山の・・・家!?”

★・・・・・★

”あいつんち、親父違うから。”
えりを乗せていたリチャードが和希にそう言ったことを思い出した。

”母親が再婚して、で 弟は今の親父の子で。だからあいつ一人、家出て生活してんだよ。”

仕事をする春山を見ている和希。

★・・・・・★

「兄貴、またあんたみたいな女になったんだ」
後を振り向くと、春山の弟・強が立っていた。

「俺、美穂子さんみたいな真面目な彼女のほうがいい」
和希はつまらなそうに「だまってろ」と吐き捨てた。

「美穂子さんはまだ兄貴が好きだ。でも、兄貴があんな危ねえから、女はみんなついていけない」
和希はふりむき「もういい」と言った。

春山の母がやってきた。
「お家の方に連絡しなくちゃね。あの子もう、あなた置いてすぐ出てっちゃったから、お家の方 心配してるんじゃない!?」
和希は「いま、誰もいないから」と言う。
「えっ!?」
「ほんとに誰もいないから、いいんです」

春山の母は和希の髪に触り、「髪の毛、痛んじゃったね」と言う。
春山の母を見つめる和希。
「あなたの体、大事にしなきゃ可愛そうよ」
和希は布団に潜りこんだ。

自宅で母と和希

和希は自宅に帰ってきた。
「こっちにいらっしゃい」と母が言う。

「先生から連絡があったの。高校に行くための大事なテストがあったんでしょ!? 3日間、どこに行ってたのよ」
頭を抱える母。

「じゃあ、ママはあの日、どこ行ってたの?」
「・・・えっ!?」

「あんたの男に食わしてもらうの、もう嫌だよ」
「・・・何 言ってるの!? ママは、1円だって鈴木君からもらってない!! 」
大声を出す母。

「なんでそんな汚い言い方するの!? 私たち、高校の時からずーっと好きだったの。それなのに、何なの!? どうして私たち、別々の人と結婚しなくちゃいけなかったの? どうしてみんなして、そういう見方するのよ!」
黙っている和希。
その場を離れようとする和希を見て、我に返った母がすがる。

”うちは汚い。こんなこと言いたくないのに (和希)”

「お前の顔なんかもう見たくない」と言って、その場を離れる和希。

「なんでそんな子になっちゃったの?」と母。

和希は振り返って言う。
「お前が・・・こういう子にしたんだ!!」

そう叫んで、リビングを飛び出す和希。
和希はマンションを出てきた。

家出した和希

「ねえ、家出したの?」
心配してメンバーが声をかける。

春山が近づいて言う。
「ダッセーな。自分でどうにかすんだね」

えりが「先輩ひどーい」と言う。
春山は、仲間のバイクに乗って行ってしまった。

えりが「どうする?」と和希に聞くと、リチャードは「帰れってことだよ」と言った。

400FOURを受け継ぐ者

”そのとき、NIGHTSの総頭は代々、この400FOURを受け継ぐことになっていた。”

400FOURを触りながら喜ぶ春山。
側で立っていたトオルが言う。

「その横っ腹の傷、最初の走りのとき初代がつけたやつ・・・」
その傷を触りながら微笑む春山。

「それ、お前にやってもいいと思ってんだけど・・・」
トオルの顔を見る春山。

「どうする?」
「マジで!?」
「でも、タダじゃやんないよ。どうしようかなー・・・」

★・・・・・★

NIGHTSに敵対する暴走族「新宿漠統」が、トオルの引退を聞き、「潰すなら今」と話し合っていた。

★・・・・・★

「春山からほっとかれてるって聞いて。トオルもここにはほとんど帰ってこないから大丈夫だよ」

和希は宏子のところに来ていた。

「春山から電話があって、どうにかしろって」

”この人と、一緒に住むことになるなんて・・・(和希)”

漠統からの電話

春山に電話がかかってきた。
「春山さん!? こんばんは」
「誰だ、てめえ!?」

「新宿の漠統というもんです」
「・・・」

「創立会前に、NIGHTS潰す」
「・・・はっ!?」

「今日の湘南は気持ち良いねー」

春山がガソリンスタンドの外に出ると、2人の男が1台のバイクに乗ってきた。
「春山ー!」と言ってビンを投げつけてきた。
行こうとする春山を、スタンドの同僚が止めた。

★・・・・・★

春山は、仲間が集まっているところにやってきた。
「知ってた?」と聞く春山。
「本部がほっとけってさ」と言うメンバー。
「ぶっ殺す」と春山は言うが、「お前はまだ総頭じゃない」と他のメンバーは聞かない。
そうこうするうち、春山と他のメンバーたちが殴り合い始めた。

その様子を見ていたトオルは、宏子のところにいる和希に電話をかけた。
「和希いる!? 明け方、面白いものが見れるよ。そこにいて」

400FOURを受け継いだ春山

座り込む和希のもとに、トオルがやってきた。
「誰が悪いの?」
トオルに言われて、「・・・俺」と答える春山。

トオルは笑った。
そして、「やるよ、400FOUR」と言って鍵を渡した。
鍵を取ろうとする春山に、トオルは渡さなかった。
「今から横浜まで歩いて取りに来たらね」
「・・・」
「こっから20kmぐらい、来れんだろ」

微笑みながら立ち去るトオル。
「今考えただろ、かったりいから行かねえぞ。 トオル!」
そのまま仰向けになる春山。

★・・・・・★

春山は横浜に歩きだした。

朝になり、春山は400FOURを触っていた。
その様子を、和希は見ていた。
和希が近寄ると、春山は目をつむって寝ていた。

”俺が春山を、NIGHTSの頭にしたから・・・”
和希はトオルの言葉を思い出していた。

★・・・・・★

”その夜、警察が何年か振りにリーダー狩りをして、トオルさんが、消えた(和希)”

春山は、警察署に連れて行かれるトオルを見ていた。

★・・・・・★

春山は、和希を学校に連れてきた。

”400FOURをもらった日から、春山はみんなからハブられてた(和希)”

校庭を歩く和希を、春山はずっと見守っていた。

”なんかあるんだ。私は、お前を一人にしないから(和希)”
振り返って春山を見た和希は、心でそう思った。

「お前いま何か言ったべ!?」とつぶやく春山。

命の話をする高津

教室にいる和希と男性教師。

「君の彼氏はたいしたもんだなあ。君をちゃんと学校に来させる」
新しく和希の担任になった高津(利重剛)が言う。

「君は嫌だろうけど、僕は君の新担任だ。君とは一度 大事な話をしようと思ってね。命の話だ」
和希は黙って下を向いている。

「君は人が死ぬの見たことある?」
「・・・」

「僕はね、何度か見てる。僕の弟は15の時に死んだんだ。バイクにふざけて乗っていて、壁に激突した」
「・・・」

「あいつはただふざけてただけだ。それなのに、骨だけになった」
「・・・」

「命なんて簡単になくなるんだよ。君たちはほんとはわかってるのに、わかってないフリをしてるだけだ」

高津の顔を見る和希。
「わからないって言えばすべて許されると思うなよ」
「・・・」

「お母さんが連絡待ってる」
「・・・」

漠統との対決

若い男2人が、新宿漠統に捕まっていた。
「稲村のスタンドに春山っていうのがいるから伝えろ」
「はい・・・」

★・・・・・★

春山のところにやってきた2人。
「あんたが春山って人?」
「あんたたちが行かないと、俺らがやられちゃうよ」

★・・・・・★

春山は、スタンドの事務所にいた。
午後11時を回っていた。

★・・・・・★

和希のところにリチャードが電話してきた。
「和希、春山は? もしあいつが来たら、どこにも出さないで」
「春山、スタンドにいねえしバイクもねえ」
「えっ!?どうして・・・」
「いいから時間稼いで、ずっとそこにいさせといて」

★・・・・・★

新宿漠統のメンバーたちが待っているところに、春山は一人でやってきた。
「一人で来た?」

春山は、後ろ手にパイプを隠して前へ進む。
そして一人で襲い掛かった。

★・・・・・★

「場所わかった。茅ヶ崎側のはずれの西部駐車場」

★・・・・・★

”族の世界は、思ってたよりもずっと、怖かった(和希)”

西部駐車場には血が残っていた。

”春山を2週間探した(和希)”

★・・・・・★

NIGHTSのメンバーと一緒に春山はいた。
頭に包帯を巻いた春山の前に、和希は立っていた。

★・・・・・★

春山と2人で話す和希。
「相手の頭っぽいの、1発思いっきりぶんなぐって、ダッシュで逃げようと思ったらさ、逃げる途中で散々やられてる俺・・・」

春山は笑って話す。
黙っている和希をじっと見つめる春山。

「泣いてる・・・」
「泣いてない」
そう言いながら、和希は泣いていた。

★・・・・・★

和希の母は、鈴木と車の中にいた。
「和希は、まだ15なの。いまのわからない時にしたことで、あの子が一生傷つくことがあるかも知れないのに・・・」

鈴木は、少し考えてから話し始めた。
「ぼくは、10代なら誰でも、何も見えないで走ってしまう瞬間が、あると思ってる。もしかしたら、彼らにとって一番怖いのは、止められない自分なのかも知れない・・・」

★・・・・・★

NIGHTSのメンバーが、バイクに乗って集まっている。
頭に包帯を巻いた春山が歩いてきた。
一斉にアクセルをふかしはじめる。
パーカーの帽子をとり、春山が叫ぶ。

「トオルがいなくても、トオルなんかいなくても、俺がNIGHTSをやる!」

走り出すNIGHTSのメンバー。

それぞれの新しい出発

和希が寝ていると、宏子が出かけようとしていた。
「宏子さん!?」
「・・・バイバイ、和希・・・」

和希が外に出て階段の下を見ると、トオルと抱き合っている宏子がいた。

”後で誰かが、トオルさんが警察に捕まって、証拠不十分で釈放されたって言ってた(和希)”

★・・・・・★

”あの2人は、2度と帰ってこない気がする(和希)”

和希と春山は、海岸通りにバイクを止め、ガードレールに寄り掛かっていた。

★・・・・・★

和希をバイクの後ろに乗せ、走りながら春山は言った。
「しょうがねえから、一緒に住む?」

”その声は、ずっと聞いていたかった”

★・・・・・★

和希は、春山のアパートにいた。
えりが、「遊びに行こう」と誘いに来た。
アイスを食べながら、えりに話す和希。

「なんかさあ、よくわかんないよ、あいつ。夜はNIGHTSの頭のことで帰ってこないし。最近 無口っぽいし。意味もなく睨んでくるし」
「春山先輩だって、女と住むのは初めてだろうし、意識してんじゃなーい?」

”シャツから 春山の匂い・・・。小さい頃、家でママを待っていたときと、似てる(和希)”

★・・・・・★

スーパーに買いものに来ている和希と春山。
「ねえ、朝ご飯は?」
「・・・牡蠣」

「えー!? 売ってないよー」
「じゃ いいよ、カニで」

「・・・カニ?」

食中毒の2人

学校の廊下を腹を押さえて歩いている和希。
「気持ち悪い・・・」

おばさま先生(鷲尾真知子)の授業中、突然倒れた和希。
「だから朝からカニなんか・・・」

★・・・・・★

病院のベッドで寝ている和希。
側にはおばさま先生。
廊下には担任の高津がいた。
タクシーで母が病院に来た。

★・・・・・★

ベッドで起き上がり、春山がカニをいっぱい食べたことを思い出す。
置いてあった薬を持って、病室を飛び出す和希。
高津が追いかける。
受付にいた母の後ろを駆け抜け、和希は病院を飛び出した。
和希の後姿を確認した母は「疲れた」とつぶやく。

★・・・・・★

和希が春山のアパートに戻ると、春山がうつ伏せで苦しんでいた。
「春山、大丈夫!?」
和希は持ってきた薬を飲ませようとするが、春山は飲もうとしない。
和希は、薬と水を口に含み、春山に口移しで飲ませようとキスをする。
その後、2人は寝ころんでいた。

★・・・・・★

ガソリンスタンドに電話がかかり、春山が出た。
「春山、漠統の赤根だ」

事務所の外では、和希が店員と水遊びをしていた。

「お前のよ、あん時の顔が忘れらんね」
「・・・」

「てめえは、ぜってー、逃がさねえ」

パパとの思い出は 遊園地のチューリップ

”たった一つの思い出は、チューリップ。パパの手・・・(和希)”

「私、パパのことで覚えてるのって、それしかない」
スタンドのすみで春山と話す和希。

「遊園地に、パパとばばあと3人で行って、大きなチューリップがいっぱい咲いてた」
春山は黙って聞いている。

「どんな気持ちだろう? たった1人の娘にそれしか覚えてもらってなくて、死んじゃって。置いてく気持ちって、どんなだろう」
「置いていくほうも、やっぱすげえ悲しいんじゃねえの?」
和希は微笑んで、「うん」とうなずく。

★・・・・・★

2人は氷川丸を見にきていた。
焼きそばを一つ買ってきた和希に、「足んねえだろ」と春山が言う。
「私も食べる」という和希に、春山は焼きそばを渡さない。

ホテルに入る母と鈴木

焼きそばを持って歩く2人。
春山は和希に焼きそばを食べさせる。

そのとき、偶然 鈴木と歩いている母を見てしまった。
2人はホテルに入っていった。

和希は春山に「待ってて」と言い、ホテルの中に入った。

★・・・・・★

エレベーターに乗った母に向かい、「ばばあ!」と叫ぶ和希。
エレベーターに近付くと、従業員に止められた。
驚く母。

「パパが、パパが可哀想だー!」

エレベーターの扉が閉まった。

”本当は、お前を傷つけたくなんかないんだよ(和希)”

★・・・・・★

和希と春山は、夜の海岸に来ていた。
和希は真っ暗な海を見ていた。

”私はママに、立った一つだけ聞きたかったことがあったんだ。今までは一人だったから、怖くてずっと聞けなかったんだよ(和希)”

和希が聞きたかったこと

自宅の母の部屋で、母はベッドに入って泣いていた。
和希は入り口で立っていた。

「なんで、あんなこと言うの? 鈴木君は、あなたのこと心配してたの。相談してたの。私が苦しいときも、一緒になって苦しんでくれてたのに、なんであんなこと言うの?」
「私、ずっと一人だったんだよ。私、パパの子だから。自分のことを良く思ってない母親と、世の中に2人っきりって、どんな気分かわかるかよ!」

「・・・」
「お前が、私といるより、あいつといるほうが幸せなら、私、この家の中にいて良いのかって思うじゃん」

母は布団から顔を出して起き上がる。
和希の目には涙が光っている。

「ママ。私、生まれて良かったの? 私、生まれて良かったー!?」

和希の顔を見る母。

「ママ、答えてよ。答えてよ!」

廊下で春山が聞いている。

「ママ・・・」

うつむいて答えない母。
座り込む和希。

「ママ!」
「・・・」

「おばさん・・・」
和希の後ろに春山が立っていた。

「こいつのこと、嫌いなの?」
春山の顔を見る母。

「もしそうなら・・・俺がもらってっちゃうよ」
春山の顔をしばらく見ていた母は口を開く。

「あげないわよ。あげないわよ。親が自分の子 嫌いなわけないじゃないの!」
母の顔をじっと見る和希。

「産んで良かったに、決まってるー!」
和希の目から涙がこぼれた。

★・・・・・★

マンションの外。
バイクにまたがる春山は、和希の手を握っていたが、そっと手を離してバイクを走らせていった。
遠ざかる背中を見続ける和希。

自分より大事な人

NIGHTSの集会に来ている和希。
女の子たちが、漠統がケンカを売っていることを話題にしている。

「おい、ウソつくな。こいつ頭悪いから信じんだろ」
春山はそう言って、和希の手を引いていった。

★・・・・・★

2人になって、春山に聞く和希。
「ケンカ、行っちゃうの?」
「・・・ウソだって言ってんじゃん・・・」

「行かないで・・・春山」
「怒るぞ・・・」

「私、こんなに誰かを大事なんて・・・思ったことない」
「・・・」

「自分より大事なんて・・・思ったの初めてだよ」
春山は言葉が出ない。
しばらくして、「あーっ」と叫び、和希の手を引いていき、仲間の車に「こいつ送って!」と頼んだ。

春山は和希に向かって言った。
「おめえよ、俺がいなきゃ何もできねえ女になるな。俺のことなんか、いつでも捨てれる女になれ」

和希は驚いている。
「そんでも俺が・・・追っかけていくような女になれ」

鈴木と話す和希

学校に行く和希に声をかける母。
「和希! 鈴木さんに・・・会ってほしいの」

★・・・・・★

夜、リビングで鈴木、和希、母の3人。

長い沈黙の後、鈴木が話し出す。
「あのー、なんて言ったらいいのか・・・僕は、和希ちゃんのことを、いろいろな意味で・・・」
”もういいよ(和希)”

「傷つけたんじゃないかと・・・」
”もういい(和希)”

「ああ、覚えてるかな。和希ちゃんが小さいとき、和希ちゃんと一度、遊園地に行ったことがあるんだよ」

チューリップ畑を思い出す和希。

「ほら、チューリップ畑が、すごくきれいだった。覚えてる?」

”・・・助けて。・・・助けて、春山!(和希)”

漠統とのケンカ

和希は春山のアパートに来たが、鍵がかかっていた。
ドアにもたれてため息をついていると、子猫の鳴き声がした。
小さな子猫が震えていた。

★・・・・・★

NIGHTSのメンバーが集まっている。
「人数集まんなかったらやべえだろ!?」
「春山は?」
「アパートから直接行くみてえ。なんか、昨日からすげえ熱出てんだって」
「マジで!?」
「ほんとかよ・・・」

★・・・・・★

和希は春山の部屋の前で、子猫を抱えて座り込んでいた。
階段を上る足音に気づいて顔を挙げると、春山だった。

「はは・・・なんでいんだよ!?」

和希は春山のジャンパーにすがる。

「ふっ、こんな日に・・・来んなよ」

★・・・・・★

NIGHTSのメンバーが、バイクに乗って集まっていた。
一人の男がやってきた。
「やべえ、春 来てねえ」
「・・・」

★・・・・・★

春山は頭にタオルを当てて寝ていた。

「どうした?」
そばにいる和希に声をかける。
しばらく考えた和希は首を横に振り、「もう平気、会えたから」と答えた。

「・・・ブス」
「なんで!?」
笑う2人。

「あれ・・・親も生きてんだよ」
「・・・」
「なんかあったら、そう思っとけばいいじゃん」
「・・・うん」

「和希、なんか飲み物買ってきて」
「・・・うん」

「あと、今日 泊まってって」
「・・・」

「家に、電話してきてよ」
「うん」
和希は嬉しそうに笑って、「待ってて」と言い 部屋を出た。

★・・・・・★

NIGHTSのメンバーは武器を持って準備している。

★・・・・・★

春山は、子猫を抱き上げ言った。
「帰ってきたら、言っといてよ。これ終わったら、もう心配かけないから。俺が、止めてくるから・・・待ってて」

★・・・・・★

和希は母に電話していた。
「もしもし、ママ・・・」

★・・・・・★

特攻服に着替えた春山は、熱のある体をおしてバイクに乗っていった。

★・・・・・★

「結婚・・・してもいいよ」
和希は母に言った。

★・・・・・★

「ダメだ、来ねえよ、春」

他のメンバーはケンカの準備が整っている。

「もう、こいつら止めらんねえ」

すると、パトカーが来た。

「警察だー!」

春山を待っていた運命

漠統のメンバーのもとに、NIGHTSが警察にパクられたという連絡がきた。
さわぐメンバーたち。
漠統の頭がドラム缶を蹴り、「つまんねえ野郎だ」とつぶやく。

★・・・・・★

春山が集合場所に着くと、そこには誰もいなかった。

★・・・・・★

春山は、フラフラしながらバイクを走らせていた。
すると、警察が検問していた。
あわてて引き返そうとすると、目の前にクラクションを鳴らすトラックが迫っていた。
春山は固まったまま動けなかった。

★・・・・・★

和希が部屋に戻ると、春山はいなかった。

”春山は、5メートル、空を飛んだ・・・(和希)”

★・・・・・★

和希は、雨の中、アパートの階段の下でボーっと立っていた。
和希に、リチャードが話している。
「和希、わかるか!? あいつ、危ねえんだって! おい!」

春山の病院

リチャードに手を引っ張られ、和希は病院に入った。
2時間前に手術は終わり、意識はないと弟の強が言う。
それを聞いて、和希はひざから崩れた。

★・・・・・★

病室の前にいる和希とリチャード。
「この前、幹部会の帰りに、あいつと俺2人になって、したらあいつ、お前のこと言ってきて、和希は、俺のことなんもわかってねえって、俺は、あいつが思ってるような人間じゃねえって・・・」

★・・・・・★

リチャードに話す春山。
「すげえ汚ねえこといっぱいしてきたの。あいつ何も知らねえんだよ。俺 今まで女のこととかどうでも良くって、すげえ泣かれても、しょうがねえやって感じで・・・。だから和希のことも、はじめはなんだよこいつ、男かよって。でも、俺みてえで面白ーじゃんって。いつものクセで、さっさとやっちまおうとか思ったし・・・」
「・・・」

「けど、何か知んねぇ、手ぇ出せなくて・・・。だってあいつ、すげえキレイなんだよ。中身が」
「・・・」

「そういうのって、強ぇよ・・・。あいつは俺とは全然違うんだよ。それなのに、こいつ俺みたいなのそんなに大事なのって。もし俺がいなくなったら、こいつどうすんだろって思ったら、なんか可哀想になっちゃって・・・」
「・・・」

「もし俺がいなくなったら・・・可愛そうじゃんよ、あいつ・・・」

★・・・・・★

和希に話すリチャード。
「俺、春山のあんな顔見た事なかったからさ・・・。もう頭 辞めちまえっつったんだけど、今は辞めれないって。でもあいつ、もしかしたら俺、女一人のために変わるかも知んねぇって、言ってたから・・・。あいつ変わるって・・・。あいつ変わるって・・・」
リチャードは泣いて、それ以上言葉が出なかった。

「和希ちゃんの命は大切なんだよ」

「あれから10日間、あの子、病院でも家でも、何もしゃべらないの」
母が鈴木に電話していた。
和希は床に座っている。
子猫が和希の手を舐めている。

「それに、何にも食べなくて・・・。薬も、全部 吐いちゃって・・・」

★・・・・・★

リビングで和希に話しかける鈴木。
「和希ちゃん。これ以上食べないのは、良くない・・・。何でもいいから、口に入れなさい」

和希は黙っている。
「和希ちゃんにとって、春山君の命が大切なように、春山君にとっても、和希ちゃんの命は大切なんだよ」

★・・・・・★

「僕の言葉は聞こえてない」
鈴木は和希の母に告げる。

「もし、彼に万一のことがあったら、あの子助けられるのは、君だけだ」

★・・・・・★

リビングで寝ころがっている和希。
”ちがう、これ夢だもん。すごい怖い夢 見てんだもん。どこにいるの、春山。早く覚めたい」

「支度しましょ、病院、行くでしょ?」
母の声に顔を挙げる和希。

「えっ!?」

「春山君の・・・」

「ほんとなの・・・。嫌ー!」
「和希!」

和希を抱きしめる母。
「離して!」
「和希!」

「嫌だー!」
「和希!」

「置いてかないで。置いてかないでー!」
「大丈夫よ、和希!」

「春山・・・一人にしないで・・・お願い・・・一人にしないで・・・」
「大丈夫よー!和希!」

和希は声を出しで泣いた。

「いやだ・・・死にたくない」

春山の病室。
「今のところ容体は安定しています。ただ、こちら側としても、いろいろ想像できないケースが起こりえますので、楽観はできません」
医者の説明が続く。

春山の口が動いている。
「言ってる、なんか言ってるよ」と強が言う。

「洋志!」母が声をかける。

”いやだ・・・死にたくない・・・死にたくない・・・”

春山の目が開いた。
「和希・・・」

「謝りなさい!自分の体に!」

和希は吐いていた。
「和希!和希!」
「ママ・・・助けて・・・ママ・・・」
和希を抱きしめる母。

「ああーーー!!!」と母は叫んだ。

★・・・・・★

和希を背負ってマンションを飛び出す母。

”ママのお気に入りのガウンは、私の胃液でめちゃくちゃになりました(和希)”

和希は病院で目を覚ました。
「和希!」えりと母がそばにいた。

母の顔を見る和希。
母は和希に怒った。
「謝りなさい!自分の体に!」
「・・・」

「春山君、意識戻ったのよ」
「ほんとだよ和希!戻ったんだよ。今、春山先輩のとこにいるんだよ!」

和希が見渡すと、弟の強が立っていた。
「兄貴は、死にたくないって・・・。お前のために、お前のために、生きたいって、言ったんだぞ・・・」

和希の目から涙がこぼれた。

「それなのに・・・」
強は泣いていた。

「・・・ごめんなさい・・・ごめんなさい」
和希は何度も謝った。

奇跡が起こった

医者(野間口徹)が春山の母に説明している。
「このことは、本当に奇跡的なことです。彼にはこれから、しなくてはならないことがたくさんある。だから、神様がそうしてくれたんでしょう。しかし、現在 彼の左手左足は麻痺して、まったく動かない状態です。あとは、本人の強い意志と努力しだいですが、本人にとっては、辛いリハビリになると思います」

和希は春山のベッドのそばに立っていた。
春山の右手が動いた。
春山は和希に気づき、顔を起こそうとする。
和希は、春山の右手を両手で包み、下を向いて泣いた。

★・・・・・★

和希の母は、鈴木に話す。
「親同士が愛し合っていれば、子どもは自然に、自分の大切さを知るのかもしれない。あの子にはそれを、教えてあげることが出来なかった」

鈴木は答えて言った。
「自分が、誰かに大切にされていることを知ったら、自分の命を粗末になんか、決して出来ないはずだよ。親でも、友だちでも、恋人でも。そういう人が、必ずいるんだってことを、あの子たちに伝えてあげたい」

★・・・・・★

春山は、動かない左半身で、必死に自転車に乗ろうとしていた。
その横を、三輪車に乗った幼児が越していった。
転んでも、立ち上がってまた自転車にまたがった。

「OH MY LITTLE GIRL」

えりは美容師を目指していた。

和希は、高校の制服で歩道橋の上にいた。

”今まで、人をいっぱい傷つけました。これからはその分、人の痛みが分かる人になりたい。(和希)”

トオルは会社員になっていた。

”この先も、不安ばっかだけど、ずっと、ずっと先でいい、いつか・・・(和希)”

和希は、春山の職場に来ていた。
和希に気づいた春山は、足を引きずって近づいてきた。

”春山の赤ちゃんの、お母さんになりたい・・・。それが、今の私の、誰にも言ってない、小さな夢です。(和希)”

2人は手をつないで、海に向かって歩いている。

尾崎豊の「OH MY LITTLE GIRL」が流れてエンドロール。

 

総括・感想

和希が母に聞きたかったこと、それは「自分は生まれてきて良かったのか?」ということでした。
それは、「私は生きていて良いの?」と言っているようにも聞こえます。

和希は、小さい頃から家に帰ってきても一人が多く、ランドセルを背負ったままひざを抱えていました。
人間の魂が愛情で成長するなら、和希の魂は子どものままだったのです。

春山がリチャードに「あいつ、すげえキレイなんだよ。中身が」と言うように、汚れを知らない子どものままでした。
それが、逆に 汚れきった春山の心に衝撃を与えたのでしょう。

母は自分のことより、恋人の鈴木のことを想っていると和希は感じていました。
実際は、和希の事も考えていたと思いますが、小さい子どもの時は「100%自分のことを想ってほしい」と願うものです。

そんな母親に比べ、春山は和希の事を大切に想ってくれました。

春山は、和希に出会う前は「いつ死んでも本望」のような生き方でしたが、和希に出会って「死にたくない」と思うようになりました。
和希が拾った子猫を抱えながら、この子猫のように震えている和希を守りたいと思ったのでしょう。

和希は、唯一のパパとの思い出だった「遊園地のチューリップ」が、実はパパではなく鈴木との思い出だったと知り、激しく動揺しました。
でも、春山に会いに行き、春山に愛されていることを確認できて、いろんな思いが整理できたんだと思います。
人は、愛されて、初めて、人を愛することができるのでしょう。
春山との愛を確認できたから、母の結婚を許せたのだと思います。

担任の高津が、命のことを話していましたが、自分よりも大切な存在があってこそ、自分の命を大切にできるということを、この映画は言いたかったのかなと思います。
尾崎豊の名曲が心にしみてきます。(S.A.)

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