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《変身》東野圭吾 映画 ネタバレあらすじ感想・キャスト相関図

   

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映画「変身」あらすじ・ネタバレ・感想

原作:東野圭吾「変身」(講談社刊)

変身 講談社文庫 / 東野圭吾 ヒガシノケイゴ 【文庫】

キャスト・登場人物相関図

映画(2005年公開)

成瀬純一 …… 玉木宏
24歳。産業機器メーカーのサービス工場勤務、メカニカル・サービス班所属。職場では、上司の命令には従順で「お利口さん」と呼ばれている。人並みに腹をたてることもあるが、それを表に出すだけの勇気がないため、人の悪口にも参加しない。中肉中背。恋人の恵には「ジュン」と呼ばれている。
父親は若い頃に独立し、設計事務所を経営していたが、純一が高校3年生の時にクモ膜下出血で亡くなり、母も心臓発作で他界している。そのため、美大を考えていた進路を変更し、今の会社の系列の機械の専門学校に入った。今でも休みの日は絵を描いて過ごす。
散弾銃によって銃弾が右後方側頭部から右前頭部に抜けて貫通していたため、脳移植を受ける。人前に出るのが苦手でその他大勢のうちの1人として平凡に生きていくタイプだったが、手術後は公の場に出ることに何の恐れも感じなくなる。

葉村 恵 …… 蒼井優
純一の恋人。デザイナーを夢見て田舎から上京してきたが、才能が無いことに気づいて断念。画材ショップ「新光堂」で店員として働き、そこで純一と知り合った。背が高く、ショートヘア。ソバカスがチャームポイント。

堂元英隆 …… 北村和夫
協和大学医学部脳神経外科教授。髪が真っ白で金縁眼鏡をかけている。

橘 直子 …… 佐田真由美
堂元の助手。化粧気は無く、美人でもないが、ジェクリーン・ビセットという外国の映画女優に似ていると言えなくもない。

若生健一 …… 山下徹大
堂元の助手。顎の尖った男。橘に好意を持っている。

京極瞬介 …… 松田悟志
不動産屋を襲い、純一を撃った犯人。
去年母親が風邪をこじらせて亡くなった時、内縁の夫でありながら心臓が悪かった母親の手術代すら出さなかった不動産屋の社長である番場に復讐しようと決めて犯行に及んだ。警察に追い詰められ、丸菱百貨店の屋上にのぼって奪った金をばらまいた後、自分で心臓を撃って死亡。実は音大を卒業している。死後も意識は脳の中に残っており、亡霊のように純一の脳を支配していく。

京極亮子 …… 釈由美子
瞬介の双子の妹。駅前などで似顔絵描きをしている。女性にしては声がハスキー。敬語が苦手。

嵯峨道彦 …… 春田純一
不動産屋で純一がかばった典子の父親。法律事務所を経営している弁護士。40歳前後。上品だが精悍な顔つきで、がっしりした身体をしている。娘をかばってくれた純一に恩を感じ、純一の入院費を肩代わりしたり、何かと力になろうとする。

番場哲夫 …… 石田太郎
「バンバ不動産」の社長。50歳前後。瞬介の母と関係があったが、瞬介のことは認知しておらず、瞬介の母と籍も入れていなかった。銀髪で体格が良い。

[出典:変身 (東野圭吾)(Wikipedia > https://ja.wikipedia.org/wiki/%E5%A4%89%E8%BA%AB_(%E6%9D%B1%E9%87%8E%E5%9C%AD%E5%90%BE) ]

映画「変身」のあらすじ&ネタバレ

森の中を歩く成瀬純一(玉木宏)。

「純 …… 純 …… 」と呼ぶ声。

病院のベッドで目を覚ます純一に声をかける、脳神経外科の権威・堂元英隆教授(北村和夫)。
「ここは …… !?」
「ここは病院だ、協和大学付属病院第二病棟だ」(堂元)

名前がわかるかと聞かれ、夢の中で「純」と呼ぶ声から「純だ」と答える純一。
「そう、君は成瀬純一だ」(堂元)

工場で働く純一の趣味は絵を描く事。

画材ショップに行った際、店員の葉村 恵(蒼井優)と出会い、好意を持つ。
森の中でデートをする純一と恵。
恵をモデルに絵を描く純一。

5週間も昏睡状態だった理由を知りたい純一に、堂元教授も堂元の助手・橘 直子(佐田真由美)も、「完治してから話す」。

ベッドの中の純一と恵。

「好きなんだ、このそばかすも、全部 …… 。僕は、君にしかない可愛さと、明るさ、とても大切に思ってる」
「ありがとう。私もね、純君のこと、すごく大切に思ってるよ」
「もう泣かなくていいよ、僕がずっとそばにいるから。一緒にいよう、ずっと」

純一の頭に巻かれた包帯をとる直子。

右側頭部には手術の痕が。
友だちに手紙を書きたいと直子に頼む純一。
「堂元教授に相談してみるわ」

ベッドの上で恵の絵を描く純一。

二人暮らしを始める準備をする純一と恵。

ボートの上で恵の絵を描く純一。

堂元教授に手紙の許可が下りたと聞き、喜ぶ純一。

純一の書いた恵宛ての手紙を読み「文章は簡潔明瞭で情報量に富み、しかも一貫性がありますね。経過は順調と」と堂元教授に報告する助手の若生健一(山下徹大)。
「まだわからん」と渋い表情の堂元教授。

うなされて目を覚まし、ベッドから起き上がる純一。
鏡に映った自分の顔を見て驚き、病室を出る純一。

非常口は鍵が閉まっている。
ある部屋に入ると、机の上にはガラス容器に入った人間の脳があった。
容器に貼られた名前は「Host J.N」と書かれている。
「Host J.N …… 純一・成瀬、僕の …… 」

自分の脳を見て、思わず吐き気をもよおす純一。

「低温保存庫の前に君の痕跡があった。どうして無断で病室を抜け出したのか?」と純一を問いただす堂元教授。

「コーヒーの自動販売機を探していた、コーヒーを飲みたいと思ったことなんて一度もないのに …… 。先生、あれは僕の脳なんですか?」
誰の脳なのか?と聞く純一。
純一の右脳を拳銃の弾が貫通していたと話す堂元教授。
純一の脳に適合するドナーの脳が奇跡的に手に入った、「運が君に味方したんだ」
ドナーの素性は明かせないという堂元教授。
「ドナーと君の脳は、全項目ピタリと合致したんだ、10万人に一人の確率を当てたんだ」

直子に連れられ、純一の病室にやってきた恵。

「純 …… 」
恵の声に振り返る純一。
抱き合う二人。

恵の絵を描く純一。
「純、なんだか前よりたくましくなったね」

「スケッチブックの分析は?」と助手の若生に聞く堂元教授。

「鋭く硬質で、細部にこだわらない画風に変化しつつあることは、これらのサンプリングからも明らかですが、脳機能については全く問題ないと思います」
「君の見解に興味はない。ここ1ヶ月の心理・性格テストの分析結果は?」
「加速的に変化しつつあります。明らかにドナーの影響を受けたのではないかと」

退院してアパートに戻ってきた純一。

恵の絵を描くが、思うように描けない。
食べ物の好みも、服の好みも変ったようで、自分にとまっどてしまう純一。

純一は工場の勤務に戻ったが、同僚たちの仕事に「失望した、向上心のかけらもない。こんな職場だと思わなかった」
純一の言葉に憤慨する同僚。

自宅で仕事のための本を読み、ノートにとる純一。
そこへ、以前一緒に観た映画のビデオを観ようとやってきた恵。
しかし、映画に興味もない様子の純一。
「泊まっていきたい」という恵に、純一は思わず感情的な態度をとり、「ごめん」と謝る。

恵が帰ったあと、話し声がうるさい隣室に怒鳴り込む純一。
隣室では、母親から買ってもらったブランド服のオークションをしていた。
「着る気になんねえんだよな、あんなの」という隣人に、「でもお母さんに買ってもらったものだろ」という純一。
「親は子どものために金を使えば満足なのでは?」という言葉に腹を立て、自宅に戻り包丁を持って隣に行こうとした瞬間、電話が鳴った。
包丁を持ったまま電話に出た純一、電話の相手は駅にいた恵だった。

「もしもし、純 …… 。純?」
「ありがとう」と言って包丁を落とす純一。

純一の部屋に戻ってきた恵。

純一の絵を見て「楽しかったね」という恵。
「だめだ、ワンピースの色が。あの時見た色が、どうしても出ない」
「ごめんなさい、私があんなワンピース着てたから」
「なんでそうなるんだよ。どうしてそう次元の低いところへ話を持っていくんだ。くだらないんだよ、意味がない!」
「意味って!?」
「雑音でしかない。うんざりだ!」

純一の部屋を出て、泣きだす恵。

病院で、純一は直子に「もう少しで人を殺すとこだったんです」と打ち明ける。

「今までこんなことなかったのに、ついカーッとなって、気づいたら包丁握ってて。恵からの電話で我に返ったんですけど」
「あまり思いつめない方がいいわ、少しナーバスになってるの」という直子。

恵は純一の部屋に来たが、描きかけの絵はなかった。

夜になって帰ってきた純一は、きれいに片づけられた部屋に苛立ち、服を放り投げる。

職場で上司に意見するが、とり合ってもらえず苛立つ純一。

バーで酒を飲む純一は、騒ぐ若者たちに「静かにしろ! …… ピアノが聞こえない」
ケンカをふっかけてきた男と共に表に出て、ボコボコに殴り、頭から酒をかけて火をつけようとしたところ、警官に止められる純一。

警察署に連れられてきた純一の迎えに来たのは、直子から連絡を受けた弁護士の嵯峨道彦(春田純一)。
嵯峨から純一は、不動産屋で事件に遭ったこと、嵯峨の娘の命の恩人だと聞かされる。

アパートに戻ると、直子から聞いたと言って恵が来ていた。
田舎に帰ることにした、アパートを引き払った、だから今夜泊めてという恵に「わかった」という純一。
しかし、ベッドで背を向けて寝る純一、泣き続ける恵。

朝、駅のホームで泣いている恵。

ベッドに座っている純一。
”恵、恵を愛したいのに、愛したい気持ちがどんどん消えていく …… ”

嵯峨の家にやってきた純一と直子を迎える嵯峨夫婦。

娘の典子が弾くピアノを聞き「わずかですが、調律が狂ってますね」という純一。

食事の後、典子のピアノを聞く純一。
純一は後から典子に近付き、首を絞めようとするが、典子が振り向いたのでとどまる。

直子の運転する車中、震える手を見つめる純一。

その姿を冷静に見つめる直子。

母に、「あのお兄ちゃん、前に会ったお兄ちゃんじゃない」と言う典子。

「移植脳片の活発な活動が確認されています。ドナーの精神パターンが、ホストの潜在意識に火をつけ、抑圧された感情を増幅されているものと思われます。今はまだ共鳴にとどまっていますが、この先ひょっとすると …… 」

助手の若生の報告を「もういい」とさえぎる堂元教授。
堂元教授は「ドナーが、成瀬純一の脳で生き続けているのか …… 」とつぶやく。

純一の待つ部屋にきた堂元教授。
「本当のことを教えてください」
「まだその段階ではない」
「あんたは嘘つきだ」

部屋を出る純一。

「今の自分は、非常に危険な状態だと思うんです。このままでは何をしてしまうか」

純一にそう言われ、話し始める嵯峨。

嵯峨の妻と娘の典子、そして純一が不動産屋にいたとき、突然拳銃を持った強盗が入って来た。
金をバッグに入れていたとき、典子が突然走りだし、拳銃を向けた犯人を見た純一が「危ない」と叫んで撃たれた。

純一の部屋に来た直子に、「嵯峨から聞いた、京極瞬介という男だそうだな、俺の頭を撃ったのは。知ってたのか?」

知らなかったという直子。
自分がだんだんコントロール出来なくなってきている、助けたはずの女の子を殺そうとしたという純一。
「豪華なピアノに、教師までつけて、才能なんかないくせに、努力もしないで簡単に欲しい物手に入れて …… 」
「不公平 …… 不公平よね」
立ち上がる直子の手を掴む純一。
「裏切らないか?」
「裏切らないわ」

いきなり直子をベッドに押し倒す純一。

「頼みがある。俺は日記をつけている。自分の変化の過程をできるだけ客観的に書いているつもりだ。俺が成瀬純一の心をなくしたとき、これをあんたの手で処分してほしい。そのときまでは、絶対見ないでくれ」

「わかった、見ないわ」という直子。

広場にいた京極亮子(釈由美子)に近寄る純一。

「あんたさ、どっかで会ってないか?」という亮子。

亮子の自宅で話をする二人。
「京極瞬介(松田悟志)は双子の兄」という亮子。

亮子は、「瞬介は、父親と世間に復讐するためにやった」と説明する。
不動産屋の社長・番場哲夫(石田太郎)と亮子たちの母親が愛人関係にあったが、籍には入っていない。
心臓が悪かった母の手術費用を番場に頼むが断られ、1週間後に母は亡くなった。

瞬介は、母を助けられなかった自分を責め、ビルの屋上から奪った2億円をばらまいた後、拳銃で自殺した。
瞬介は誰も殺すつもりはなかった。
「多分、ちょっとしたことでビクッてなっちゃったんだよ、気が小さいから」と亮子。

おもちゃのピアノを持ってきた亮子。

「瞬介、本当はピアニストになりたかったんだ。でも母さんの治療費稼ぐため、スナックで弾き語り始めたりして。音大も途中で辞めちゃった」
「このピアノ、俺にくれないか?」
「いいよ。」
「ありがとう」
「不思議、さっきあんたが弾いてた曲、母さん待ってるとき、いつも瞬介が弾いてくれた曲なんだ」
一緒にピアノを弾く純一と亮子。

番場社長を訪ねてきた純一。

「今後一切関係を持たないということで、慰謝料としては十分だろう」と数万円を渡す番場。
その金を引きちぎって投げつける純一。
「なにするんだ、貴様! 何しに来た?」
純一の顔をじっと見て「 …… お前は、誰だ!?」
純一は立ち上がり「お前の息子の誰か!」と言って立ち去る。

純一のアパートに来た恵が鍵を開けようとすると、鍵が替えられていた。

「どうして!?」

夜の公園でおもちゃのピアノを弾く純一。

朝まで純一の部屋の前で待っていた恵。

そこへ、直子がやってきて鍵を開けて中に入った。
あきらめて帰る恵は、捨てられていたスケッチブックを見つけた。

部屋に戻ってきた純一は、鍵が開いているドアをゆっくり開けた。
「ええ、日記は先ほど、メールしましたので」と電話をしていた直子。
直子の荷物の中にあったデジカメに、日記のページが撮られていたのを確認する純一。
「裏切ったな!?」
純一は直子の首を絞める。

スケッチブックを持ち帰ってきた恵。

中には恵の絵が描かれていた。
部屋のテレビからは、直子が行方不明になっているとのニュースが。
「純 …… 」
家を飛び出す恵に声をかける母。
「行かなきゃいけないの、私」と言って走っていく恵。

 

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堂元教授の前に現れた純一。

「真実を知りたい。俺の頭の中に入っているのは誰の脳だ?」

脳の権威・堂元に、脳の不思議を語り出す純一。
「俺は京極の双子の妹に会って、驚くほどの一体感を得た」

「一体感!?おー。その一体感とは、どんなものだ?」
「ドナーが京極だと認めれば教えてやる。どうだ、認めないのか?なら、移植された脳片が犯人のものであったという事実を表に出すぞ」

「君は、京極の脳を使わなければ助からなかったんだぞ。ここには最先端の高度医療技術がある。そうだ、この先チームを強化して、君の症状の改善に取り組もうじゃないか」
息が荒くなる純一。

「それからさっきの一体感がどんなものか、私に話してくれるね?」
堂元の顔を殴る純一。

”もういい。残り時間はあとわずか。だったら、成瀬純一の証を残して死んでやる”

純一に若生から電話が。

「直子を殺したな?」
「若生か?」
「許さない」
「惚れてたのか、あんな女に!?」
「うるさい!」

アパートに戻ってくると、部屋の前に恵がいた。
部屋に入る二人。
「なにしに来たんだ?」
「純 …… 」
「帰れ! もう前とは違う。俺は橘直子を殺した。」
「ニュースで見たわ、でも純は」
「もう成瀬純一じゃない。俺の脳は、既に京極に支配されてる」
「京極?」
「不動産屋で俺の頭に弾をぶち込んだ奴だ」
「そんな …… でも純は純よ」
「もうすぐ警察がくる。出て行かないなら俺が出て行く」
「私も行く」
「邪魔するな!」すがる恵を突き飛ばす純一。
「お願い、連れてって」とすがる恵を、純一は足蹴にする。
「俺は残された時間、一人で絵を描く!」
出て行こうとする純一に、「死ぬなら私の前で死んでよ!」と恵。
「私が知らないところで純が生きるのも死ぬのももう嫌! 純の存在そのものが消えることを、確認させてよ」

山小屋に来ている純一と恵。

森の中で風景画を描くが上手く描けない。
「少し休んだら?」
「黙れ、気が散る」
「でも …… 」
「うるさい!」と言ってその場を離れる純一。

純一は、山小屋でおもちゃのピアノを弾く。
”こうしていると落ち着く。しかし、この鍵盤を一つ叩くたびに、成瀬純一の脳細胞は消えていくんだ …… ”

「ねえ純、食べて。ずっと食べてないじゃない」
「邪魔するな」
「描かないでピアノばかり弾いてるじゃない」
「うるさい! 俺は描きたいときに描く」
「こんな絵、描かないほうがましよ!」
「何すんだよ!」恵を押し倒す。
「殺す!? 私のこと」
純一は突然頭痛が走り、恵の絵を描いていたころを思い出す。
「純 …… 」

恵の絵を描きだす純一。

今まで色を付けられなかったワンピースにも、色をいれていく。

無くなった絵の具を投げ捨てる純一。
「買ってくるから待ってて」と言って自転車に乗る恵。

純一が小屋で絵を描いていると、いつの間にか若生が後ろに立っている。
背中越しに銃口を純一に向ける若生。
「残念だなあ、せっかく生き返ったのに」
「なぜここがわかった!?」
「ふっ、女さ。あの女、お前を裏切ってるぞ。はははは」
「あいつ …… 」
振り返り、若生から拳銃を奪って銃口を向ける純一。

恵が戻ると、真っ暗な中でピアノを弾いている純一。

「純、どうしたの?」
「裏切ったな」
「えっ!?」
「俺を殺そうとしたな」
「そんなことするはずないじゃない」
「だまれ!」
「どうしてわかってくれないの? 信じてよ」
「信じない。俺はお前なんか絶対信じない」
おもちゃのピアノを投げつけ、「こんなものばかり弾いてるからよ!」
バラバラに壊れたおもちゃのピアノ。
「俺の、俺の思い出が …… 。母さんが、母さんが …… 」
「ちがう、純の思い出じゃない。純、思い出して」

恵の首を絞める純一。

「死ね」
「私あなたに殺されたっていい、でも信じて …… 」
「死ぬんだ」
「思い出して、私たちの …… 」
「だまれ」

突然頭を抱える純一。
思い出される恵との思い出。

純一が目を覚ますと、目の前には恵が。
「純 …… もう会えないかと …… 」
純一にキスをする恵。
「恵 …… 」と言って恵を抱きしめる純一。
「恵が僕の腕の中にいる」
「純 …… 純なのね。純に戻ったのね?」

突然、外に飛び出す純一、追いかける恵。

「行かなきゃ」
「どこへ? どこに行くの? 私も行く」
「ダメだ、また戻ってしまったら …… 君を、今度こそ殺してしまうかも知れない」
「それでもいい!そばにいて、お願い …… 」
「 …… 僕は、僕はね、恵。僕のままで、ずっと恵と一緒にいたかった」
恵を置いて走っていく純一。
「行かないで、純!」

堂元教授の部屋に来た純一、中から鍵を締める。

「元に戻ったのか?」
「まだそんなことを …… 。今日は、再手術のお願いに来たんです」
「再手術?」
「移植した脳をすべて、取り除いていただきたいんです」
「ばかな。廃人同様になってしまうぞ」
「それは、この世界のことにすぎません。この世界で生きることが出来なくなっても、無意識の世界でなら成瀬純一は生きられると思うんです」
「無意識の世界?」
「手術が上手くいかなくて死んでもいい。こんなぼくを、全てをかけて愛してくれた人を殺そうとするくらいなら、死んだほうがましだ!」
「できん!私にとっては君が生きてることが大事なんだ。君の意識を奪うなんてことは絶対に出来ん。すべてが水の泡になってしまう。そんな話はお断りだ」

部屋の外に来た恵がドアを叩く。

「念のためお聞きしますが、脳のスペアはもう無いんでしょうね?」
「スペア?」
「僕に移植可能な脳ですよ!」
「ない」
「そう …… 良かった。もうこりごりだ」
窓を叩く恵のほうを振り返る純一。

「純 …… 」

ガラス越しに恵の手と手を合わせる純一。
「ずっと一緒にいるって言ったじゃない …… 」

部屋の電気を消す純一。
「純、やめて! お願い!」

「 …… 恵、ごめんね。君を愛してたことを、絶対忘れない。ありがとう」
純一は、自分の頭に銃口を当てて引き金を引いた。

 

”純が今日、純に戻った …… ”

純一との思い出の森にやってきて、純一の描いた絵を飾る恵。

そばかすもしっかりと描かれている。

”純 …… いつかまた、会えるよね”

総括・感想

原作のラストは以下の通り。

時が過ぎ、純一の意識がほとんど消滅して恵の名前もわからなくなった頃、純一は脳移植手術の研究を順調に進めたい何者かに拉致され、焼き殺されかける。
恵が裏切ったせいだと考えた純一は恵を殺しかけるが、寸でのところで自分を取り戻し、堂元の研究所へと赴く。
そして移植した部分を再び取り除いてほしいと頼むが、首を縦に振らない堂元を見て、途中で警官から奪ってきた銃で自分の右側頭部を撃ち抜いた。
堂元が手術して再び命は取り留めたものの、純一は無意識の世界に生きる人となる。
恵は純一が生前に描いていた絵を売って延命費にあてながら純一に添い続けるが、きちんとそばかすまで描いてくれた最後の絵だけは売らずに手元に残していた。

[出典:変身 (東野圭吾)(Wikipedia > https://ja.wikipedia.org/wiki/%E5%A4%89%E8%BA%AB_(%E6%9D%B1%E9%87%8E%E5%9C%AD%E5%90%BE) ]

「世界初の成人脳移植手術」ということですが、本当に可能なのでしょうか?

2017年12月には、イタリア人神経外科医のセルジオ・カナヴェーロ氏が、別の人物同士の体と頭を切り離してつなげる「頭部移植手術」を予定しています。

頭部移植手術の施術希望者として名乗り出ているのは、ウェルドニッヒ・ホフマン病に苦しむロシア人コンピュータ学者のヴァレリー・スピリドノフ氏。

健全な体を手に入れて、人生を取り戻したいと切に願っている方です。

「頭部移植手術」の場合は、自分の脳に他人の体をつなげるのでこの映画とは違いますが、もし脳の命令を無視して体が勝手に動きだしたらと思うと、背筋がぞーっとします。

純一の場合は、瞬介と同じ「芸術家」だったので、意識が共鳴したのかも知れません。

瞬介は元々そんなに凶悪な性格ではないと思うのですが、他人の脳が同居するという異常な事態が、凶暴な性格を作り上げたのかなと思いました。

とにかく、切ない話でした。(S.A.)

 

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