パンクブーブー特選漫才ネタ書き起こし【コンビニで犯罪に巻き込まれた話】

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パンクブーブー漫才ネタ「コンビニで犯罪に巻き込まれた話」文字起こし

佐藤)最近思うんですけどね、日本も物騒な世の中になってきたなと思うんですよね。

黒瀬)怖いですよね、いやですよ。

佐藤)実は僕もこないだね、コンビニで、犯罪に巻き込まれましてね。

黒瀬)えっ、犯罪に?

佐藤)巻き込まれちゃったんですよ。

黒瀬)コンビニで?なんだよそれ、どうやって?

佐藤)最初ね、本を立ち読みしてたの。そしたら、あれ、プだったかぺだったか……

黒瀬)えっ!?

佐藤)あっ、思い出した、パだ。

黒瀬)パ?

佐藤)パッて見たら……

黒瀬)それ忘れる?もう、いよいよだなお前、それ忘れだしたら。

佐藤)プじゃない、たぶんパだよね。

黒瀬)まあ、プでもいいんだけどね。

佐藤)いいんだけどね。でも、そんときはパだった。

黒瀬)パッって出たんだ。相場だもんな。

佐藤)パッて見たら、若い兄ちゃんが万引きしてた……

黒瀬)あっ、それは良くない!

佐藤)良くないでしょ?

黒瀬)良くないな。

佐藤)そうでしょ、だから俺は、「おい!なにやってんだ!」って思ったんだよね。

黒瀬)言ってないの?

佐藤)うん、言ってない、言ってない。

黒瀬)思ったのね。

佐藤)そう、「なにやってんだ!」って思った……

黒瀬)思ったんだ、思ったんだね。

佐藤)そしたら、それに気づいた兄ちゃんがよ。

黒瀬)うん。

佐藤)「てめー、さっきから何じろじろ見てんだよ!」っていう表情を浮かべてきたのね。

黒瀬)言ってないのね、表情を浮かべたのね。

佐藤)言ってないよ、もちろん。だから俺もそれで「完全にブッチーン!」って言ったんだよ。

黒瀬)言ったんだ、それ?

佐藤)うん、言ったんだよ。

黒瀬)「完全にブッチーン!」って?

佐藤)うん、「完全にブッチーン!」って言ったんだよ。

黒瀬)伝わるかしら?

佐藤)そしたらその兄ちゃんがよ、いきなり振り返って、俺の顔面をボコーンって殴ってくる可能性もあるじゃない?

黒瀬)まあ、あるね、ないことないかな。いろんな人いるから。

佐藤)だから俺もどうしようかなーっと思ったんだけど。

黒瀬)ちょっと悩むとこだね。

佐藤)「ここで俺がやらなきゃ誰がやるんだ」っていう本を棚に戻して……

黒瀬)本のタイトルだ!

佐藤)そうそうそう。

黒瀬)お前が立ち読みしてたやつ?ややこしいな。

佐藤)その兄ちゃんを睨みながら、ゆっくりとその本屋を出て、兄ちゃんのいるコンビニへと入っていったわけよ。

黒瀬)別の店なの?

佐藤)あ、俺がいたのは別の店だよ。

黒瀬)どういう状況?ちょっとよくわかんない。

佐藤)わかんない?

黒瀬)わかんないよ。

佐藤)だから兄ちゃんのいるコンビニの、向いの本屋から、俺はガラス越しにずっと見てたんだよ。

黒瀬)あっ、そういうことね。

佐藤)そうそう。

黒瀬)じゃ、今んとこはあれか、お前が本屋で一人で「完全にブッチーン!」って言っただけ……

佐藤)うん、今はそれだけ。まだ何も起きてないよ。

黒瀬)何もないよね。

佐藤)兄ちゃんとまだ、接点ないですからね。

黒瀬)どういうこと?

佐藤)こっから、こっから。

黒瀬)こっから?

佐藤)コンビニに入った俺は、もう決死の覚悟で、その兄ちゃんに立ち向かってくれそうな人を捜した。

黒瀬)お前、行かねえんだ?

佐藤)自分では行かないよ、怖いから。

黒瀬)怖いかー、確かに……

佐藤)でさ、そこで見つけたのがよ……

黒瀬)誰かいた?

佐藤)もうね、見るからにめちゃめちゃ強そうな、酒を飲んでるじじいなんだけど……

黒瀬)酒が強えんだ……

佐藤)強そうな酒飲んでんだ。

黒瀬)じじいが飲んでんの?

佐藤)べろんべろんに酔っぱらっちゃって……

黒瀬)寝っころがってんの、じじいが?

佐藤)あー、もうこうなったらしょうがねえ、俺も男だよ、自分の力でなんとかやってやろうじゃねえか、とか一人で言ってんのよ。

黒瀬)あっ、じじいが言ってんの?

佐藤)こんな奴あてになんないから、俺もう覚悟決めて、さっきの兄ちゃんに向かって、「おい、ふざけんじゃねえぞ!」って言ったんだよ。

黒瀬)・・・あっ、言ったんだ?

佐藤)言ったの。

黒瀬)ついに言ったね。こっから、こっから。

佐藤)そしたらよ、ニヤニヤしながら、「てめえこそふざけんじゃねえぞ!」と言ってくるから……

黒瀬)腹立つ。

佐藤)俺もうあったまきて、胸ぐらをガッと掴んで、「お前に言ったんじゃねえよ、じじい!」と……

黒瀬)じじいが!?酔っぱらったじじいが?

佐藤)うん、よくこんなんでコンビニの店員がつとまるよな。

黒瀬)店員なの?

佐藤)店員だよ。

黒瀬)時給を返しなさい、ばかたれが。

佐藤)で、そんなことしてる間によ、さっきの兄ちゃんが逃げようとしてたから……

黒瀬)逃げようとしてた。

佐藤)俺はその前にバッと立ちふさがって、「やい、待て、兄ちゃん!自分がやったことわかってんのか?いいか、万引きっていうのはな、立派な犯罪なんだよ」と、言おうとしたその時だよ。

黒瀬)まだ言ってないんだな。

佐藤)兄ちゃんがいきなり「上等だコラー」と叫ぶことなく、俺の髪の毛をガッと掴んでくるかと思いきや、俺の腹に蹴りを入れてきてもおかしくないぐらいの勢いで、たたずんでたんだよ。

黒瀬)何も起きてないね!ゼロとゼロのぶつかり合いだ!

佐藤)兄ちゃんがそんな態度だったら、弟の俺ももう……

黒瀬)お前の兄ちゃんかよ!?

佐藤)俺の兄ちゃんに決まってる、俺、兄ちゃんって呼んでんだから。

黒瀬)止めろよ、お前。

佐藤)止めた、止めた、止めた。

黒瀬)ここで巻き込まれんの?

佐藤)こんなことしてる間に、俺のチャリが盗まれたっていう事件なんですよ。

黒瀬)ああ、なるほどね……もう、いい加減にしろ、このばかちんが。

佐藤・黒瀬)どうも、ありがとうございました。

(了)

 

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