Writerzlab

ライターズラボ ★ 知的快感!ポータルサイト

*

生徒の自殺によって教師たちは指導を変えた

      2018/03/22

Sponsored link

「思春期の男の子はすぐ溶ける氷のような存在」息子が自殺した母の言葉の続き。
健司君の自殺以降、指導方法を変えた先生たちの話。
生徒自殺、指導を変えた教師たち

生徒自殺、指導を変えた教師たち 第5景・教育(1―2)2018年1月28日 午後5時10分

兵庫県立伊丹高で生徒指導部長だった小南誠教諭(58)は、聞いた瞬間、体が震えた。
「西尾健司君が亡くなりました」。2002年3月23日早朝の連絡だった。

「なんでや。なんでや」。自問を繰り返した。
 
前日、学校のトイレで喫煙したため、小南教諭と校長、教頭、学年主任、担任の青木俊也教諭(54)の5人で特別指導を行っていた。
前年12月に続く指導だっただけに口調はより強くなったが、内規に沿った指導であり、他の生徒のケースと同様に対応したつもりだった。
 
青木教諭も、母親の傍らで落ち込み、涙する健司さんの姿を見ても「命を絶つほど思い詰めているとは想像できなかった」。
  
■  ■  ■
 
淡々とした学校側の対応に遺族は不信感を募らせた。
線香を上げた後、校長は「特別きつくしかったわけではなく、今までと変わりなく注意したまでで…」と説明した。
 
しかし、小南教諭には母裕美さん(59)の訴えはもっともだと思えた。

「無期謹慎を申し渡された子どもがどんな気持ちでいたか分かりますか」
「責めるだけの厳罰ではなく、思いやりのある指導であってほしい」。

一方通行になりがちな指導だったことに気付いた。
 
退学のようなイメージを与えかねない「無期」という言い方を「当分の間」に変え、数時間に及ぶこともあった、問題ある行動を起こした生徒への事実確認は1時間までとした。
教師が感情的にならないように複数で対応することも決めた。
「厳しい指導こそが生徒を鍛える」と考える同僚も多く反対意見もあったが、1年がかりで内規を改めた。
 
「駄目なことは駄目と伝えるべきだが、子どもは失敗しながら成長する。やり直す機会を与えることが大切。指導で無用な不安を与えてはならない」。

その行動に至った経緯や抱えている悩みを、生徒が教師に話せる場になればと改定に期待を込めた。

Sponsored Link

■  ■  ■

生徒の内面をより大切に

青木教諭は当初、指導方法を変えることが本当に必要か半信半疑だった。
ただ、裕美さんの訴えに耳を傾けるうち、考えは変わっていった。

健司さんが亡くなってから4年。
「僕の中で日々健司君の存在が大きくなっていくのを感じます」と裕美さんに語った。
 
生徒一人一人の内面をより大切にするようになり、「しっかり反省しなさい。でも今まで頑張ってきたことは大事にするんやで」と必ず声を掛けた。
今までの成長があってのこれから。
指導で全てを崩す必要は何もないと考えた。
 
その後に移った定時制高校。
ある生徒が深夜、「もう生きるのしんどい」とメールを送ってきた。

父親は蒸発、母親は心の病を抱え、友達関係もうまくいっていなかった。
すぐに車を1時間飛ばして家に向かい、無事でいるのを見たとき、涙があふれた。

「良かったなあ」。

生徒も泣いていた。
健司さんのことがなければ、危機感は薄かったかもしれないという。
 
「100人に1人、その指導がしんどいと思う生徒がいるかもしれない。99人まではよくて100人目は駄目という可能性。ふっとその違いに気付くかどうか」と小南教諭は話す。
問題行動には理由や背景が必ずあり、それが何かを理解できなければ教師の言葉は生徒の心に届かない―。
「生徒がつらいとき、教師の顔が浮かぶ関係をつくれたら、問題が起こる前に解決できる」と信じている。

[出典:生徒自殺、指導を変えた教師たち 第5景・教育(1―2)(福井新聞ONLINE > www.fukuishimbun.co.jp/articles/-/287254 ]

健司君の自殺が意味のあるものになって良かったです。
間違っていたら改める、そんな簡単なことが出来そうで出来ない世の中ですが、こういう先生が増えてくれることを願っています。

Sponsored Link

 - 社会

スポンサーリンク

この記事を読んだ人はこんな記事も読んでいます。

Message

メールアドレスが公開されることはありません。

このサイトはスパムを低減するために Akismet を使っています。コメントデータの処理方法の詳細はこちらをご覧ください

  関連記事

漫画家で「エホバの証人」の元信者女性が自分の体験を漫画にした、その理由とは?

憲法において信教の自由が保障されている日本において、信仰を持つことは自由です。 …

完璧主義の女性「子どもといると苦痛になる」

何でも完璧にやらないと気が済まない「完璧主義」の性格のため、子どもといることが苦 …

女子少年院の生活とその実態

知られざる女子少年院の実態 女子少年院を1年間”唯一”取材した「極妻」作家・家田 …

告るとLINEで晒されるから恋愛できない20代男性

今やコミュニケーション手段として欠かせないLINEですが、恋愛の告白手段としても …

「北朝鮮工作員」と知らずに14年間一緒に暮らした日本人女性と3人の子供たち

北朝鮮工作員はタバコを買いに来る感覚で日本に潜入するに続く第3弾です。 北の工作 …

韓国政府は「反米親北勢力」に乗っ取られている

北朝鮮の金正恩氏はアメリカとのトップ会談を要請し、トランプ大統領はそれに応じるよ …

あなたの職場にも!?身近に潜む「マイルド・サイコパス」

「マイルド・サイコパス」という言葉はあまり聞いた事がありませんでしたが、実は身近 …

吉野家牛丼値上げに、いくら何でも…庶民 音を上げる 値段据え置き松屋 すき家 

吉野家の牛丼を出勤前に、毎日まいにち食べていた時期がありました。 牛丼ひとすじ、 …

毒親が高齢化して「ハイブリッド老婆」になり、長女が苦しめられる

「高齢化する毒親から逃げられない時代が来た!?に続く話。 気力、体力、財力が充実 …

「私は親に人生を狂わされた」犯罪加害者の子ども

育児放棄をして子どもから逃げる母親は最低! 佐藤さん(30歳)は、生まれて3か月 …