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【感動実話】犬が教えてくれた思いやりの心

      2017/06/20

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過酷! 命がけレース チーム崩壊!? 犬が結んだ奇跡の絆

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犬と人間の奇跡の絆

太古の昔から、人と共に暮らしてきた動物、犬。

ときに、癒しを与える存在として、ときにパートナーとして、犬は常に、私たちのそばにいました。

人と深いつながりを持つ彼らだからこそ、成し遂げられた奇跡・・・

ジャングルや氷河など、大自然を舞台にして、女性1人を含む4人のチームで、ゴールを目指す「アドベンチャー・レース」。

昨年開かれた世界選手権で脚光を浴びたのは、1匹の犬でした。

「人生で、最も心を動かされた瞬間でした。

チャンピョンシップよりも、もっと大切なものを得ることができたんです。」(マイケル)

あるチームが、一匹の犬との出会いによって見つけた大切なもの・・・

人々を感動の渦に巻き込んだ5人の絆とは・・・

スウェーデンのクラブチーム 『ピーク・パフォーマンス』

2014年11月、南米・エクアドルで開かれた、アドベンチャーレースの世界選手権。

スウェーデンのクラブチーム 『ピーク・パフォーマンス』は、世界有数の強豪チームであり、優勝候補の一角でした。

メンバーは、アドベンチャー・レース歴20年で、国際大会での優勝経験もあるリーダーのマイケル。

地図を手にして、レースではナビゲーションを勤める、ステファン。

最年少のメンバー、サイモン。

そして唯一の女性であるカレンは、アメリカ人です。

いずれも、様々な大会に出場して賞金を稼ぐ、プロのアスリートたち。

そんな彼らが目指すのは・・・

「目標はもちろん優勝です。優勝できるという自信がありましたから。」(マイケル)

優勝すれば、賞金はもちろん、新たなスポンサーの獲得も期待出来ます。

4人は、それぞれが、そんな思惑を抱きながらレースに臨んでいました。

しかし、彼らを待っていたのは、それまで経験したことのない、過酷なコースでした。

今回のアドベンチャー・レースのルール、それは・・・

4人1組のチーム(女性を必ず1人は含まなければなりません)。

アマゾンに設定された、全長およそ700キロのコースを、204時間(8日半)以内に走りきります。

コースは、全10ステージに分かれています。

トレッキングと呼ばれる山登り、マウンテンバイク、カヤックでの川下り、さらには、ロープを使って川を渡るという、ロープワークという危険なステージも用意されています。

アドベンチャー・レースの国際大会出場経験もある田中正人選手

「アドベンチャー・レースはチームスポーツのため、4人揃ってゴールしなくてはなりません。

ほぼ1週間、もう寝ないで走りっぱなしになるため、非常に過酷な状況になります。

その中で、いかにチームが1つになって、ゴールを目指すことができるのかという、

本当に、チームワークが最も重要になるスポーツです。」

過酷なレース

ステージごとに、お互いの苦手な部分をフォローし合いながらゴールを目指すこのレースでは、チームワークの良し悪しが、成績に直結するといいます。

そして、2014年11月7日、50チームが参加した世界選手権が、幕を開けました。

優勝を目指し、意気込む4人でしたが、アマゾンは危険な生物の宝庫です。

さらには、降り続いた雨で地面はぬかるみ、普通に歩くだけでも困難な状況でした。

また、雨に濡れたユニフォームが、選手たちの体温を奪っていきます。

レース中に、食事や睡眠をとるタイミングはチーム次第です。

多くのチームは、距離を稼ぐため、睡眠時間を削って、深夜でも走り続けます。

その結果、低体温症や脱水症状になり、レースを脱落する選手が続出するのです。

1人でも脱落者が出ると、その時点でチームは失格になります。

そんな中、ピーク・パフォーマンスの選手にも異変が!

レース2日目、11位。

チーム最年少のサイモンが、脱水症状を起こしていました。

さらに、川の水をすくう際に、消毒のために入れた浄化剤が作用しなかったため、メンバー全員が下痢を起こしてしまいタイムロス。 大きく遅れをとってしまいました。

レース3日目、11位。

11位と順位が上がらない中、4人のイライラは高まっていきます。

カレンが、なぜ英語で話さないのかと、他のメンバーに食ってかかりました。

唯一のアメリカ人であるカレンのために、英語で話すことがチーム内の決まりだったのです。

他の3人がつい、スウェーデン語で話してしまっていたのです。

結果が出ない中、空気が悪くなり、チームは崩壊寸前に陥っていました。

1匹の野良犬

全ステージのうち、8ステージを終えたレース5日目。

残すステージは、第9ステージのトレッキングと、第10ステージのシーカヤックのみです。

ここまでに2つ順位を上げ、11位から9位に。

上位入賞を狙える位置にいました。

休憩を終え、先を急ごうとしたとき、1匹の野良犬が近寄ってきました。

リーダーのマイケルは、そばに来てほしくないと思ったといいます。

病気を持っているかもしれないし、毛並みも酷く、背中に怪我もしているようでした。

飼い主に捨てられたのではないかと思ったそうです。

4人は、野良犬に別れを告げ、再びアマゾンの密林へ出発。

レース終盤とあり、各チームが最後の力を振り絞って、順位争いは熾烈を極めていました。

そんな中、さっきの犬が、チームについてきていたのです。

しかし、チームは、犬にかまっている余裕などありませんでした。

上位を目指して、睡眠を削って進む4人・・・

しかし、コースを巡って、4人はケンカになってしまいました。

その時、あの野良犬がメンバーに近づいてきたのです。

野良犬は、ずっとついて来ていました。

そして、その野良犬が、険悪な空気を和ませてくれました。

彼らはその犬を、イギリスの伝説の王にちなんで、アーサーと呼ぶことにしました。

見失っていたもの

リーダーのマイケルは、アーサーと共に食事をし、仮眠をするときも一緒に寝ました。

そして、次第にアーサーは、意外な行動をとり始めます。

足場の悪い道を行くときは、自らメンバーを先導してみせたのです!

しかし、ぬかるんだ道は、みるみるメンバーの体力を奪っていきます。

中でも、レース2日目に脱水症状を起こして、吐き気と下痢に苦しんだ最年少のサイモンは、歩くのもやっとでした。

サイモンが足を引っ張る形になってしまい、このままでは、6位入賞も難しい状況に。

メンバーの苛立ちは、最高潮に達していました。

そして、トレッキングが終盤に差しかかったその時です。

アーサーが、メンバーを引き止め、ある場所へと先導したのです。

そこには、サイモンが倒れていました。

サイモンは、疲労から、まともに歩けない状態でした。

一人でも欠けたらゴールは出来ない。

しかし、メンバーはそのことを見失っていました。

アーサーの存在が、チームの何かを変え始めていました。

泥だらけになりながらも、メンバーに必死に寄り添おうとするアーサー。

「アーサーは、精神面で僕らを支えてくれました。

おかげで、チームの雰囲気は少しずつ、明るくなっていったのです。」(マイケル)

 

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5人目のチームメイト

レース6日目の夜、4人は、最終ステージとなるカヤックの乗り換え地点に到着しました。

このとき順位は9位。

このあとの追い込み次第では、入賞の見込みも残されていました。

しかし、アーサーをカヤックに乗せれば、レースに支障が出るのは目に見えていました。

4人は アーサーに別れを告げ、カヤックに乗り込みました。

その時です。

アーサーが泳いで、4人の後を追ってきたのです!

チームが分裂しそうな時、そっと救ってくれたアーサー・・・

思いやる気持ちに気づかせてくれたアーサー・・・

もしアーサーがいなかったら、ここまで来られなかったかもしれない・・・

「みんな、このレースのルールはわかってるよな?

チームの誰か一人でも欠けたら、ゴールは出来ないんだ。」(マイケル)

「ええ。」「もちろんだ。」「決まってんだろ。」

マイケルは、カヤックにアーサーを乗せ、パドルを漕ぎました。

アーサーは、ゼッケンをつけてもらいました。

「今まで生きてきた中で、最も心を動かされた瞬間でした。

アーサーと一緒にカヤックに乗れることを、心の底から誇らしく思いました。」(マイケル)

記録より大切なもの

犬を連れたレースなど、誰も聞いたことがありませんでした。

予想通り、アーサーを乗せたことで重量は重くなり、操縦の邪魔にもなりました。

それでも、5人になったチームは、見事に完走しました。

結果は12位で、記録は146時間。

目標の優勝はおろか、表彰台にも届きませんでした。

「アーサーがいたことで、時間のロスはあったかも知れません。

でも、後悔はしていません。アーサーは、まわりを思いやることの大切さを、チームに気づかせてくれたのです。優勝よりも大切なものがあることを、我々は知ることが出来ました。」(マイケル)

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極限状態にあったチームと、一匹の犬・・・

偶然の出会いにより、バラバラだったチームは生まれ変わりました。

アーサーが教えてくれたものは、人を思いやるという、何より大切なも気持ちでした。

アーサーは、その後、様々なメディアで紹介されました。

現在アーサーは、マイケルさんに引き取られ、スウェーデンで暮らしています。

今ではすっかり、家族の一員になっているそうです。

アーサーのこれからが、たくさんの愛で満たされることを願っています。(S.A.)

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