『あさが来た』第88話 ~ ネタバレ・あらすじ まとめ
NHK朝ドラ「あさが来た」第88回 あらすじ&ネタバレ
日本中を敵に回してしまいましたな
新聞社は、政府がおよそ1400万円(当時の国家予算のおよそ5分の1)という巨額の費用を投じた官有物を、五代らの大阪の会社が、たったの39万円で払い下げを受けることになったと大々的に報じ、「官と民の癒着である」と厳しい批判を浴びせました。(ナレーション)
(大阪商法会議所に集まっている商人たち)
いやー、こりゃどういうことだすのや?
つまり、五代さんが、政府の知り合いと手組んで、北海道開拓者の権利をえろう安く買いはったっちゅうこっちゃ。
わても前からあの会社、なんやおかしいな思うてましたのや。
困ったなあ、あの会社にお金出してまんねんでー。
うちもやがな。
★
(店で新聞を読む新次郎たち)
なんぼ政府と仲がええ言うても、39万は安すぎや。
怒り買うてもしょうがあれへん。(弥七)
欲張ってしもうたんやろうけどなあ。
これで日本中を敵に回してしまいましたな。
こないな書き方されたら、すっかり五代様は悪徳商人だっせ。(雁助)
悪徳商人な・・・。(新次郎)
はあ~・・・。ただいま~。(あさが飛び込んできました)
旅の途中でこれ(新聞)を見ましたんや。
五代様は?五代様とは話しはりましたんか?(あさ)
いや、それが、わても気になって方々行ってみたんやけどな、どこにも見当たらへんのや。(新次郎)
そうだすか・・・。(あさ)
で、お義姉さん、見てきた山はどないやったんですか?(榮三郎)
へえ、それが・・・。(あさ)
おっとっとっと!(倒れたうめを支える雁助)
うめ!どないしたん?(あさ)
この先、これ以上の借金は御免だっせ
(部屋に、あさと榮三郎と新次郎)
証文、交わしてきました。(あさ)
そうだすか、やっぱり買いはりましたか・・・。(榮三郎)
あとの報告になってしもうてすんまへん。
せやけども、東京からも名古屋からも、「買いたい」言う店がようけ来はって。
せやのに売り主さんが、加野炭坑の評判聞いて、「是非に」と待っててくれはったんだす。(あさ)
評判?(新次郎)
そら、わても炭坑行ったとき聞きました。
「加野炭坑は、事故があっても山を見捨てることのう立て直した」て。
坑夫たちも大事にしてて、「決して、儲け一辺倒の店やあらへん」て。(榮三郎)
あっちでは、あさの気持ち、伝わってますのやな。(新次郎)
せやさかい、もう後戻りはでけしまへん。
きっと、新しい山も、加野屋のお宝になるよう育てていくつもりだす。(あさ)
わかりました。よろしゅうお願い申します。(榮三郎)
えっ!?(あさ)
えっ!?(新次郎)
ははっ、お義姉さんの目で見て、間違いあらへんて思いはったさかい、ハンコ押してきてくれはりましたんやろ?
それやったら、わてもそれを信じます。(榮三郎)
榮三郎さん、ほんまだすか?(あさ)
へえ。ああ、雁助かて、あないな言い方やったけど、「やめとけ」とは言いまへなんだ。
ほんまにあかん思たら、何が何でも止める男だす。
炭坑については、お義姉さんが頼りやて、どこかそない思うてるんや思います。
なんせ、「大阪一のおなごの商人」みたいだすさかいな。(榮三郎)
大阪一?(新次郎)
榮三郎さん、おおきに。(あさ)
ほんま、よろしく頼んます。
それにしても、この先、これ以上の借金は御免だっせ。(榮三郎)
へえ、わかっております。
いやあ、せやけどやっぱり、ここや言う時は、バーンと借金してでも買うて、それ以外の時は、コツコツ倹約して、そないやり方の方が・・・。(あさ)
お義姉さん!
すんまへん。承知いたしました。(あさ)
せやけど、やっぱり考えてみたらけったいやな。
五代さんは、あさやわてらなんかよりずっとお金のこと、わかってはるはずやわな。
せやのに、万が一、儲けが欲しかったとしても、こないな無茶なことしはるやなんて・・・。(新次郎)
やっぱりうち、五代様のとこ行ってきます。すんまへん。(飛び出すあさ)
あさ!はっ、五代様、好っきゃなあ。(新次郎)
お兄ちゃん。
五代様の話してはったことで、気になることがあるんです。
ほっ?(新次郎)
たまには自分を大事にしぃ
うめ、大丈夫やな?(あさ)
あっ、おあさ様!
ああ、うめはええさかい、休んでて!
うち一人で行ってきます。(走っていくあさ)
もう、炭坑から帰ってきたばっかりやのに、鉄砲玉みたいに飛び出してしもうて・・・。(うめ)
ちょちょちょちょっ・・・。(行こうとするうめの腕を捕まえる雁助)
今日は、さすがにもう、追いかけんかてよろしおますやろ。(雁助)
・・・へえ。(うめ)
言わはった通り、奥さんはもう、どこをどう一人で歩こうとおかしないお人だす。
それにあんたも、若うないんや。
長旅のあとで、そない無理したらあかん。
へえ・・・。(うめ)
たまには自分を大事にしぃ。
ま、わてもやけどな。(雁助)
この新聞いうのの力は大きおます
あさは五代を捜しました。(ナレーション)
★
(北海道で新聞を読む五代)
はあ、こない日本中の人気者になってしまうやなんてな。(五代)
冗談言うてる場合やございません!(三坂)
★
(美和の店にきたあさ)
薩摩同志で手組んで、私利私欲を計るとはなあ。
あの五代もとんでもない仕業してくれるもんや。
はははははっ。
(あさが握りこぶしを握り、男たちに迫ろうとするところを、美和が止めました)
来てくれはっておおきに。
そやけど、お店で揉め事は、かんにんだす。(美和)
すんまへん。そやけど、五代様は?(あさ)
(あさを外に連れ出す美和)
今、北海道に視察に行ってはります。(美和)
北海道?それやったら・・・。(あさ)
北海道をどう開拓したらええのか、自分の目で見に行ってはりますのや。
あささんとおんなじだす。(美和)
・・・・・。
そやけど、この新聞いうのの力は大きおます。
こない煽り立てるような字並べただけで、あっさり人を悪人に出来る・・・。
えらい、怖いことだす。(美和)
五代様、お腹黒いの?
(布団で横になる新次郎と千代の隣で、縫物をするあさ)
美和さんの言わはる通りだす。
なんも知らん人があないな記事読んだら、誰かて五代様は腹の黒い大悪人と思うてしまいます。(あさ)
五代様、お腹黒いの?(千代)
どないだすやろなあ。
わてもまだ、裸の付き合いまでしてへんさかい。
見たことあれへんよってな。(新次郎)
もうっ・・・。(あさ)
お母ちゃん、もう寝てしもうた。(千代)
ああ、ほんまや。
そらそやろなあ、九州から帰ったばっかりや言うのに、街走りまわって。
ほんで、千代の着物縫うて。
そらしんどいわな。
なあ、千代。
確かにお母ちゃんは、人と違うてます。
たぶん、普通の人より、力が有り余ってますのやろな。
ふ~ん・・・。(千代)
その力を、わてや千代にだけやのうて、お家や商いのために使うてくれてる。
みんなを守るために、闘うてくれてる・・・。
たたかう?(千代)
そうや。そやさかい、お母ちゃんはな、千代だけのもんでは、決してなられへん。
ちょっとさびしい時もあるかもわかれへんけど、人のためになるいうのは、大事なことだす。
我慢してな。(新次郎)
うん。(千代)
お利口さんや、おおきにな。
ほんまにもう、子どもみたいや。(あさの布団をなおす新次郎)
ご苦労さん。(新次郎)
ご苦労さん。(千代)
大阪の信用丸つぶれや
それから、新聞の開拓使に関する攻撃は益々強くなり、大阪商人たちまでもが、やり玉にあげられるようになりました。(ナレーション)
(大阪商法会議所に集まって新聞を読む、あさや商人たち)
ほかに、ご発言のある方、ごありまへんか?
ええかみんな、問題なんはな、この新聞読んだら、五代様だけやあれへん。
大阪の商人みんなが結託して、ぼろ儲けしようとしてるとしか、思われへんちゅうこっちゃ!
大阪の信用丸つぶれや。
また大阪の商人はあこぎなことするて、言われてしまうがな。
せや。大体、何年か儲けがあれへん言うのを、腹くくって商いしよう思うてたのに、なにがぼろ儲けや。
五代様はどこや!いつになったら話聞けるんや!
まあ、日本中駆けまわってはりますさかいなあ。(新次郎)
新次郎さん!あんた何してまんねや?(山屋)
何て、わて一応、ここの会員だすがな。(新次郎)
加野屋、あんたらえらい五代様と仲良うしてたけど、ほんまはなんぞ知ってはんのんと違いまんのんか?
何も知りまへん!知らんさかい聞きにきたんだす。
そしたら何だすか、この騒ぎは。(あさ)
お義姉さん・・・。(榮三郎)
だいたい、今まで、五代様は大阪のために、ぎょうさんいろんなことしてもろてて、うちたちが五代様を信じんと、どないしますのや!(あさ)
はあ?今さら何信じ言うねん!
せやせや!
あさ、また、何、火に油注いでますのや。もう。(新次郎)
すんまへん、そやけど・・・。(あさ)
えらいこっちゃ!
北海道の、官有物の払い下げ、取り消しになったて・・・。
ええっ!?
取り消して!?(あさ)
いや、もう待たれへん。私は・・・
結局、世間の大騒ぎを受けて、五代の準備していた北海道官有物の払い下げは、取り消しになってしまいました。(ナレーション)
(五代と三坂)
しかし、一旦許可された言うのに、今さら取り消しやなんて、信じられません。
政府は一体、何考えてますんや?(三坂)
ふっ、(英語で)結局、政治の争いに利用されたというわけか。(五代)
はい?(三坂)
いや・・・。(五代は立ち上がって荷物を持ちます)
どこ行きはります?(三坂)
大阪商法会議所に。(五代)
はあ!?(三坂)
皆に説明せなあかんやろ。(五代)
行く先々でメディアが、払い下げ批判の演説会をしています。騒ぎが収まるまで静かにしといてください。(三坂)
いや、もう待たれへん。私は・・・。
あっ!?(胸を押さえて倒れる五代)
大丈夫ですか!?五代さん!(三坂)
大丈夫だっ、はあはあ、なんともない。(五代)
せやけど・・・。(三坂)
私は、大阪商法会議所、会頭を、辞任する・・・、はあはあ・・・。(五代)
つづく。
五代の体の様子がおかしいようですが、大丈夫でしょうか?
史実では、明治18年、49歳で亡くなるんですね。
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