『あさが来た』第114話 ~ ネタバレ・あらすじ まとめ
NHK朝ドラ「あさが来た」第114回 あらすじ&ネタバレ
千代と宜(のぶ)の会話
(千代の女学校にやってきた新次郎)
けどまあ、女学校は当然、おなごはんばっかりなんですなあ。
千代はこないな中で、うまいことやっていけてますのやろか?(新次郎)
(向こうから千代の声が聞こえてきました)
はあ、数学は嫌ですわ。(千代)
ご機嫌よろしゅう、なんて言うてはったくせに。(宜(のぶ))
ふふふ。(千代)
(新次郎の目の前を、気づかずに通り過ぎる二人)
それに、お千代様みたいな商家の子は、数学は無論、じょうずの達人やないとあかんのやありませんか?(宜(のぶ))
いいえ、私、家道なんか手伝う気、あらしまへんことよ。(千代)
まあー!もったいなくてよ、お千代様・・・。(宜(のぶ))
いいや、私なんて、母は自分の無教養の口惜しさを、娘ではらしてるだけですもの・・・。
ふふふっ。(千代)
はははっ、あー、楽しい。
うちには、あんたより他に友だちなんかいらんわ。(宜(のぶ))
いやあ、それはうちが、あの人の娘やさかいやろ?(千代)
ううん、うち、あんたが好きやの。(宜(のぶ))
おおっ!(新次郎)
学校がこない楽しいのに、卒業してしもうたらどないしよ。
女子にも、もっと学べる大学校があったらええのに。(宜(のぶ))
女子に大学校やなんて困ります。
宜(のぶ)ちゃんかて、そない長いこと勉強してたら、お嫁のもらい手が・・・。
あっ、お父ちゃん!?(千代)
えっ、お父さま?(宜(のぶ))
ちゃんと馴染んでましたがな。(新次郎)
成澤の話を聞くあさ
新次郎が、京都の旅で家を空けていたころ、大阪の加野銀行では・・・。(ナレーション)
(お茶を何杯も飲み干す成澤)
あ、失礼、御馳走様でした。
それでは、さっそくですが・・・。
白岡さん、まずあなたに、尊敬の念を述べさせてください。(成澤)
尊敬?(あさ)
私が最初にこの銀行の噂を聞いたのは、アメリカ留学中のことでした。
現金を扱う商いに、女子を雇うというのは、従来の日本の考え方ではありえない。
しかし、その通念を軽々と乗り越え、しかも評判を上げている銀行が大阪にあると・・・。
「どうせ客寄せに、掃除でもやらせているのだろう」
そうは思ったものの、どうしても気になった私は、帰国後すぐにこの銀行を訪れました。
そして驚いた!
彼女たちは、きちんと銀行の一員として、人格を持って働いているではないですか。(成澤)
人格・・・!?(あさ)
そうです。
接客の礼儀作法のみならず、計算も的確にこなし、華やかで目立ちはするものの、決して目立ちすぎることはなく、各自の職務をこなしていました。
その見事さを見に、何度ここに足を運んだことか・・・。
その時の私の喜びの表情を、今ここでお見せしたいぐらいです。(成澤)
つまりあんさんはこう、働くおなごをこっそりと見るのが好き、ということだすか?(あさ)
ちがいます!
私は、女子が知性を持って、社会の一員たろうとする姿を見るのが好きなのです。
女子が男と同格、いや、分野によってはそれ以上の力を持っている・・・。
そう考えるだけで、心が躍るんです、はっはは・・・。(成澤)
(窓越しに、「何如」(だいじょうぶですか?)と紙に書いて尋ねる平十郎に対し、「奇人」(けったいなお方だす)と書いて答えるあさ)
「彼女たちはきちんと、働き方の教育を受けたに違いない」
そう思った私は、「いったい誰の教えなのか?」、行員に聞いてみました。
すると驚くことに、ここでもご婦人の名前が出てきた・・・。
白岡あささん、それがあなたです。(成澤)
はあ・・・。(あさ)
あなたは本当に素晴らしい。
私はあなたを尊敬します。(あさの手を握る成澤)
そうだすか・・・。
それはおおきに。
あの子たちを、そない認めてくれはるお人がいてはったやなんて、嬉しいことだす。(成澤の手を離すあさ)
今までは仮採用だったんだすけどな、この春からは正式に、女子行員として働いてもらおうと思うてますのや。(あさ)
正式に?
わぁお!(成澤)
せやけど成澤さん。(あさ)
はい。(成澤)
あんさんはいったい、何者だす?(あさ)
はい、私・・・。(よろける成澤)
いや、私・・・。(倒れてあさによりかかってしまう成澤)
あんた、何してんのや!(あわてて入ってくる平十郎たち)
(思わず成澤を投げ飛ばしてしまうあさ)
いやや、しもた!?
大丈夫だすかー?(あさ)
(成澤を仰向けにする平十郎)
あかん、完全にのびてますわ!(平十郎)
ええっ!?(あさ)
あっ、女学校の先生?
(部屋のソファーに寝かせられている成澤)
大丈夫だすのか、お店で誰か倒れたて。(よの)
お医者さんに診てもろたら、強度の滋養不足やったて。(あさ)
滋養不足てなあ・・・。(よの)
それしても汚い着物・・・。
あれま、せやけど、お顔はよう見たら、きれいなお顔してはりまっせ。(かの)
あれま、ほんまだすなあ。(うめ)
奥様、これは今流行の・・・、「清貧」言うやつやおまへんか?(かの)
清貧て・・・、あああの、貧しいても清く美しくてな・・・。(よの)
清貧?(あさ)
あの、奥様!
ひょっとしたら、そのお方、うちの行ってた女学校で、昔先生してた方やないかと思うんです。(ハト)
あっ、女学校の先生?(あさ)
★
調べてみましたら、ハトの言うてた通り、前に桃沢女学校で、先生してはったお人や言う事がわかりました。(あさ)
住んでるいうとこまで、店のもんに送って行かしたんだすけど、それが、えらい貧しい家やったそうで・・・。(弥七)
そうだす、近所の人の話によると、夢のためにお金使い果たして、奥さんに愛想尽かされたんやないかて・・・。(佑作)
でも、まさか先生してはったとはなあ。(榮三郎)
いったい何の用でうちの奥さんに・・・。(平十郎)
へえ・・・。(あさ)
ただ~いま。
なんや、みんな集まって、相談でもしてますのんか?(新次郎)
なにのんきなことを。
旦那様こそ、どこ行ってはったんだす?
またふらーっといてへんようになってしもうて。(あさ)
そら、山屋さんとこいったり、京都へ目の保養やていろいろだすがな。
で、どないしましたんや?
この相談役に、なんぞ相談事なんぞ、ありまへんのか?(新次郎)
いや、別に・・・。(榮三郎)
へえへえ、ほな・・・。(また出て行く新次郎)
ほんまにもう・・・。(あさ)
そない強いおなごやあれへんのやで
(部屋で寝ようとしている千代と宜(のぶ))
いやあ、あんたのお父ちゃん、素敵やわあ。
大阪の偉いお人や言うのに、うちにまでこないお土産くれはって。(宜(のぶ))
趣味三昧の頼りない男や、言うてたやんか。(千代)
やっぱりちゃんと、この目で見てみなあかんな!
ほな、おやすみ。(宜(のぶ))
おやすみ(千代)
★回想シーン・・・★
(寮の千代の部屋で、3人で撮った写真を見つける新次郎)
あのなあ、千代。
わて、前にも言うたけど、あんたのお母ちゃんのこと、尊敬してます。
尊敬言うか、近頃の言葉で言うたら、愛情やな。(新次郎)
いやや、仕事辞めて、京都にのろけに来たんだすか?(千代)
けどまあ、わて、いっつもそないな目で、あさのこと見てきましたのやさかい、しょうがあれへんがな。
せやけどなあ、誰もが、あさみたいなおなごになるのがええて、そない思うてるわけやあれへんのやで。
あんたのお母ちゃんかてそうなんやで。
お母ちゃんかて、お姉さんのはつさんみたいな道に、憧れてるとこもありますのや。
せやけど、自分にはこの道しかあれへん思うて、前向いて歩いてます。(新次郎)
お母ちゃんが!?(千代)
せや。
「千代に店で働いてもらいたい」
そない言いながらも、お母ちゃんは迷うてますのや。(新次郎)
あのお母ちゃんが、迷うことなんかありますのやろか?
あの人は、殿方以上に強いお方だすさかい・・・。(千代)
そらありますがな。
お父ちゃんの目から見たらな、お母ちゃんかて、そない強いおなごやあれへんのやで。(新次郎)
ええっ!?(千代)
★・・・★
女子の教育に関心はおありですか?
(あさが出かけようとしているところ)
奥さんにお話が・・・。(成澤)
あんさんは・・・。(あさ)
先日は失礼しました。
三日何も食べてなかったもので・・・。(成澤)
そうだしたか・・・。
もうお加減よろしいんだすか?(あさ)
いやあ・・・。
あっ、体なんかより、今日こそこの、成澤の理想実現のためにも、お願いにまいりました。
あなたを見込んでのことです。(成澤)
せやけどうち、今から商法会議所行くところで、急いでまして・・・。
すんまへんなあ。(あさ)
(歩き出すあさに声をかける成澤)
女子の教育に関心はおありですか?
(振り返るあさ)
私は長年、女学校で教鞭をとり、また、アメリカでは、女子の教育について学んでまいりました。
日本でも御一新以降、ようやく女性の地位向上が考えられ、明治3年、横浜のヘボン施療所で女子教育が始まり、翌年には、5人の女子が初めてアメリカに留学。
そして、東京に女学校が開校し、京都では、新英学校女紅場が開設され、明治8年には、官立の女子師範学校が開校。
しかし、ここに来てまだ女子にだけ、開かれていないものがあります。(成澤)
開かれてないもの?(あさ)
私は、日本で初の、女子の大学校を作ろうと思っとります!
ぜひともあなたに、その設立にご賛同を頂きたい!(成澤)
そらえらい事だすなぁ。
そないな事、誰も考えすらせえへんかった事だす。
えらい事や。(あさ)
そうでしょう!
ですからぜひ・・・。(成澤)
理想は素晴らしい、そやけど、あんさんにできる事やとは思われしまへん。
失礼します。(店の外に出るあさ)
ああ・・・あなたほどの人でも分からないのか?(あさを追いかけて外に出る成澤)
女子の責任を重くして活発成らしめ、その快楽を大きくし、日本婦人を鎖から解き放つべきだとは思わないのですか?(成澤)
成澤さん、うちはこの通り、忙しい身だす。
今日は堪忍しとくれやす。(あさ)
いいや、決して諦めますまい。
新しい女子教育に理解を示してくれる方は、日本広しと言えど、あなた以外ありますまい!
(懐から原稿を取り出してあさに渡す成澤)
私が書いた教育論です。
(あさに深々と礼をして去って行く成澤、「女子ノ教育ニ就テ」と書かれた分厚い原稿用紙を持ってたたずむあさ)
涙が止まりまへんのや・・・
(部屋で一人、座っているあさの元へ、新次郎が遊びから帰ってきました)
ただ~いま・・・。
なんや、今日も怒ってはりますのか・・・。
いや、今日はな、唄いの会で・・・。(新次郎)
(目を真っ赤に腫らして泣いていたあさ)
・・・泣いてんのかいな?
どないしましたんや、あさ?(新次郎)
かんにん・・・。
そやけど、(成澤の原稿を)なんべん読んでも・・・。
涙が止まりまへんのや・・・。
この世に、こない素晴らしいこと考えてはった人が、いてはったやなんて・・・。
あっはは・・・びっくりぽんや・・・。(あさ)
この原稿との出会いが、あさを新たな舞台へと導くことになるのです。(ナレーション)
つづく。
どんなに素晴らしい考えを持っていても、協力してくれる人がいないと世には出ないのですね。
成澤とあさの出会いは、そういう感じだったのだと思います。
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