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怪物・江川卓の巨人入団「空白の一日」と小林繁と藤圭子の関係

      2018/05/31

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昭和の怪物・江川卓さん巨人入団時の「空白の一日」秘話です。

江川卓「空白の一日」秘話 翻弄された「小林繁」と「藤圭子」

「週刊新潮」2016年8月23日号別冊「輝ける20世紀」探訪 掲載

天賦の才に恵まれた怪物「江川卓」は、こと運に関しては天から見放されていた。
彼の人生が、プロ野球界に大激震が走ったあの「空白の一日」に向け暗転し始めたのは、昭和52年(1977)9月のことだ。
有力政治家の懐刀だった仕掛け人がその舞台裏を明かし、今だからこそ語れる秘話を披露してくれた。

 ***

その日、法政大学4年の江川が父、二美夫氏と一緒に訪ねたのは、東京・平河町にある元自民党副総裁・船田中(なか)の個人事務所だった。

船田は作新学院理事長で、何かと江川の相談にのってきたが、この日の用向きは、プロ野球入団のことだった。
同席したのは、船田の秘書・蓮実進氏である。
後に江川の後見人となる人物だ。

「大学入学の時、慶應大学にまさかの不合格となり、辛い思いをしたので、プロ野球への入団はすんなりやりたいという相談でした」

巨人ファンの船田が、「巨人以外は駄目だよ」と言うと、二美夫氏が、「いや、ドラフトというものがあって、自分の希望通りにはいかないのです」と説明すると、船田は蓮実氏にこう指示を出した。

「ちょっと研究して、何とかしてやってくれ」

蓮実氏は野球協約を読み込むことから始める。するとある条文に目がとまった。

野球協約の第138条(交渉権の喪失と再選択)。

〈球団が、選択した選手と翌年の選択会議開催日の“前々日”までに選手契約を締結し、支配下選手の公示をすることができなかった場合、球団はその選手に対する選手契約締結交渉権を喪失する〉

「つまり、ドラフト会議の前日1日だけは、どの球団とも自由に交渉ができる」

“法の盲点”を見つけた蓮実氏は、念のため、当時の内閣法制局長官・真田秀夫に確認に行ったところ、「これなら問題ない」と太鼓判を押してくれた。

もっとも、ドラフトで巨人だけが指名する環境が整えば、1年をムダにしなくてすむ。
そこで蓮実氏は、巨人以外の全球団のオーナーに船田自身が電話で直に説得する工作を画策。
実際、大物代議士はこう要請した。

「江川君は小さい頃から巨人ファンなので、夢を叶えさせてやってください」

当時のドラフトは、クジによって指名する球団の順番を決める方式だった。

11月22日のドラフト会議当日、1位を引き当てたのがクラウンライター(以下クラウン)、2位が巨人となった。
船田と事務所のテレビを見ていた蓮実氏は思わず拍手し、こう言った。

「これで江川は巨人に決まりですね」

なぜなら、クラウンの中村長芳オーナーは、船田の電話工作に対してこう応じていたからである。

「私は常々、プロ野球はフランチャイズをやるべきだと思っています。
関東出身の選手は関東の球団に入る。
江川君は栃木県だから巨人に入るべきでしょう」

しかるに、である。
クラウンが指名したのは、他ならぬ江川だった。
船田、蓮実氏、何より江川の落胆は察するにあまりあるが、当時、クラウンの球団代表だった坂井保之氏の言い分は異なる。

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「江川を指名しないと確約していた? 
そんなことはあり得ませんよ。

中村オーナーは岸信介の秘書だ。
派閥の長でもないフナチュー(船田中)の話を中村が聞くわけない。

球団経営を任されていた俺としては、一番いい選手を指名しただけ。
当時、経営状態は確かに悪かったからね。

沈みゆく船をこのままにしておくわけにはいかない。
代表としての意地だよ」

江川は渡米、1年後のドラフトを待つことになる。

“怨歌”…女性歌手からの電話

片や江川との交渉権をもつクラウンは、翌53年10月、西武に買収される。
交渉権を引き継いだ西武グループの総帥堤義明は、蓮実氏に「何でもする」と言って江川獲得に動く一方で、当時アメリカの大学においてスポーツアドミニストレーターなどをしていた河田弘道氏を江川のもとに派遣、説得を試みた。
河田氏はこう回想する。

「江川とは2時間ぐらい話しましたが、まるで他人事のように話していたのが印象的でした。
『自分は、船田先生と蓮実さんに西武に行けと言われたら、そうします。お2人の了解を得てください』と」

説得は不首尾に終り、53年11月21日、運命の「空白の一日」を迎える。
その前日、帰国した江川は巨人と入団契約を交わした。

だがこの電撃契約は球界に憎悪や憤懣の渦を巻き起こした。
実行委員会は江川の巨人選手登録を却下。

それに断固抗議する巨人はドラフトをボイコットする。
セ・リーグ脱退と新リーグ設立をちらつかせた。

事態が混沌とする中、今度は阪神が1番クジを引いた。
その最中に飛び出したのが“金子裁定”だ。
金子鋭(とし)コミッショナーの「江川を一旦阪神と契約させ、その後巨人へトレード」という“強い要望”であった。

世の関心事は、巨人の誰が、江川のトレード要員となるかという点に移った。

「巨人は迷わず小林繁に決めた。
理由? 
女癖の悪さに頭を痛めていたんだよ」

そう話す蓮実氏はさらに、「妻以外には誰にも言わなかった話」として、こんな秘話を初めて明かし始めた。

「電撃トレードが記者発表された直後のこと、私の家にある女から電話がかかってきたんです。
“蓮実さん、小林さんを阪神にトレードで出さないで下さい”と」

声の主は“怨歌の歌手”と呼ばれた藤圭子だった。
船田が日本有線放送連盟初代会長だった関係で、蓮実氏も藤と親しくなり、彼の家で麻雀をする仲だったのだ。

蓮実氏が話を続ける。

「訳を聞くと、“小林さんは私の友達なんです”と。
“小林は恋人なのか?”と尋ねても“友達です”と返すから“じゃあ大事な人なのか?”と聞くと“そうです”と。
2人がデキているんじゃないかとピンときました」

その後も藤からの電話は頻繁にかかってきた。
あまりにしつこいので、小林に、「何とかしてくれないか」と頼むと、慌てた様子で、「プライベートなことでいろいろあって……」と言葉を濁していたが、その後、彼女からの電話はパタリと止まった。

しかも小林が阪神に移った年、藤は突然引退を表明、ハワイに移住する。
蓮実氏は言う。

「察するに、小林は離婚して、藤と結婚する予定だったんじゃないか。
しかし阪神に入団すると2人はなかなか会えなくなる。
彼女の引退には“空白の一日”が密接に絡まっていたと思う」

その後、小林は平成22年(2010)、心筋梗塞で急死。57歳の若さだった。
藤も3年後、62歳の時、飛び降り自殺。
2人の運命もまた「空白の一日」に翻弄されたということか。

[出典:江川卓「空白の一日」秘話 翻弄された「小林繁」と「藤圭子」(デイリー新潮 > https://www.dailyshincho.jp/article/2018/05050615/?all=1 ]

小林繁さんと言えば、さんまさんがよくモノマネしていましたね。
美術の石膏で小林投手のピッチングフォームを作ったのが懐かしいです。
小林さんと藤圭子さんがそういう仲だったとは知りませんでした。

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