島田秀平の怪談話@稲川淳二の怪談グランプリ
2018/09/13
都市伝説の貴公子「島田秀平」の怪談話
ファッション誌界で有名な、霊感の強い若い男性カメラマンがいます。
二八歳の彼は、みんなから《ピーちゃん》と呼ばれています。
本当は人を撮りたいのですが、モデルを撮るといろいろと映ってしまうので、物撮り専門のカメラマンをやっています。
ファッション誌界では、引越しをするときは必ずピーちゃんを呼びます。
部屋を見てもらい、「この部屋いいですね」と言われれば何もない部屋です。
「この部屋ヤバいですね」と言われると、いわゆる《いわくつき物件》という部屋です。
あるとき、ピーちゃんの先輩カメラマンが都内で引越すことにして、部屋を見てもらうために最寄駅で集合しました。
まだ部屋に行く前なのにピーちゃんが「先輩、この部屋止めた方がいいですよ。ヤバいっすわ」と言うのです。
先輩は気に入ってる物件なので「せめて見てから言ってよ」と言い、ピーちゃんはとぼとぼついて行きました。
先輩が部屋のドアを開けた瞬間、ピーちゃんが「やっぱりこの部屋、ヤバいっすわ」と言いました。
「なんで?」
「先輩、見えないですか?玄関のところに小さな女の子が体育座りしてますよ」
「えー!?」と先輩は思いましたが、気に入ってるし、霊感はないからいいかと、ピーちゃんの忠告も聞かずに住むことにしたのです。
二か月後、ピーちゃんは気になり先輩に電話しました。
「この番号は現在使われておりません」
ピーちゃんは先輩が心配になり、先輩の会社に電話をしました。
社長が電話に出たので、ピーちゃんは先輩のことを聞きました。
「言ってなかったっけ。あいつ、引っ越したあと、目を失明してしまって、カメラマンを続けられなくなり、実家に帰ったんだよ」
ピーちゃんはとても後悔しました。
どうしてもっと強く止めなかったのかと。
実は、玄関に入ってすぐのところに体育座りしていた女の子には、目がなかったのです。
(了)
[出典:2016年8月7日放送『稲川淳二の怪談グランプリ2016』]
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