ミッション・インポッシブル5 町山智浩解説・あらすじ・ 批評
2020/03/05
『ミッション:インポッシブル/ローグ・ネイション』シリーズ 第5作目
Mission: Impossible – Rogue Nation
2015年8月7日(金)全国公開!!
高度1500mで繰り広げられる命懸け時速400Kmノースタントアクション!
約4年ぶりとなる最新作。最大の見所はスリルとアイディアあふれるアクションシーンだろう。今作のハイライトは高度1500m、時速400kmで飛行する軍用機のドアに張りつき、決死の侵入を試みるという驚くべきもの。このスタントは前作のブルジュ・ハリファ登頂(823m)と同様、トム・クルーズ本人が敢行している。まさに命懸けのシーンとあって、観客の心拍数をMAXに上げ、手に大量の汗を握らせるのは間違いない。全世界待望のスパイ・アクション超大作が、暑い夏を猛烈に熱くする!
映画評論家の町山智浩さんが『ミッション・インポッシブル5』について語って下さいました。
はい、お馴染みのミッションインポッシブルのテーマ。
これ、8月7日今週末から公開ですけども、これ、5作目ですね。
この映画は、トム・クルーズ制作・主演。オールコントロールの映画なんですよ。いま、日本にいるんですか?
(いま、います。31日に来日して、昨日ね、新宿の歌舞伎町でジャパン・プレミアが行われまして)
はい。これ制作、・主演だけじゃなくて、スタントも自分っていう所がウリなんですよね。だから今回、輸送機の外側にぶら下がっている所、予告編とかテレビのコマーシャルでやってますけども、この人、すごいのは僕と同い年なんですよ。
(53歳)
そうなんです。53でこれをやっているから、たしたもんだと思いますよ、本当に。
(しかも、誕生日も2日違いだそうじゃないですか)
そうなんですよ。で、今回、なんか裸になっているんですけども、贅肉の一点もついていないんですよ。
すごいんですけども、とりあえずですね、ミッションインポッシブルシリーズっていうものについて、説明した方がいいんで、します。
これはもともと、1960年代のアメリカのテレビドラマで、日本のタイトルが『スパイ大作戦』っていうシリーズがあったんですよ。
で、これ、東西冷戦の中でロシア、ソ連のスパイと戦うアメリカのスパイの話で、タイトルはですね、ミッションインポッシブルっていうのは、不可能作戦っていう意味なんですね。
で、これ、まあ、すごい変装の名人がソ連の政府要人を騙したりするっていう作戦を毎回やっててですね。
で、これが映画シリーズとして1996年、トム・クルーズ主演・制作でですね、ミッションインポッシブル1として、1じゃないんですけどその時は、まだね。
公開されたんですけども、これ、観た時みんなびっくりしちゃったんですよ。
ていうのは、そのテレビシリーズのキャラクターが出てくるんですね、そのグループが。不可能作戦に挑むスパイグループが。したら、いきなり全員殺されちゃうんですよ。
それで、そのリーダーのフェルプスっていうのが犯人で裏切り者だったっていうものすごいオチがついて。テレビシリーズといきなり切っちゃうんですね。映画化で。
原作をいきなりバーンと切って、はい、ここからトム・クルーズの新シリーズになりますよって、すごいことをやったんですよ。
でも、これが大ヒットで、特にですね、まあ原作と違って、毎回毎回このミッションインポッシブルシリーズのウリは、トム・クルーズがセキュリティーがもう、完璧で絶対に入れない場所に入り込んで、隠されたデータとかを盗みに行くっていうシーンが毎回の売り物になっています。
で、1回目は、絶対に床とかに触れないCIAのセキュリティーに囲まれたコンピュータールームにトム・クルーズがワイヤーでぶら下がって入る所がもう非常に有名で、いろんな映画とかテレビに真似されてますよね。
1・2・3・4と作られてきて。今回、5作目なんですけども、今回のタイトル『ローグ・ネイション』っていうのはですね、Rougeってていうのは、ならず者っていうような意味ですね。
で、ローグ・ネイションっていうのは一般に言われるのはですね、テロリスト国家のことを言うんですよ。
所が今回のローグ・ネイションっていうのは実は違っていて、いろんな国のCIAとかMI6とか、いろんな国のスパイ組織から、死んだとか、辞めたとか、クビになったとか言われて消えてった人たちが、辞めスパイ組だけでグループを作って、金で雇われてテロを行うっていう非常に凶悪なシンジケートを作っているっていう話なんですね。
で、それとトム・クルーズ扮するミッションインポッシブルチームが戦うっていう話なんですけども、今回ですね、トム・クルーズ以上に活躍する人がですね、敵のローグ・ネイション側の、シンジケート側にいる女スパイなんですよ。
で、この人がですね、まあ、イルザっていう名前で出てくるんですけども、この人が一体敵か味方かわからない。
一体何者なんだ?っていう所で、ずっと引っ張っていく話になっています、今回は。
今回はもう、このヒロインがほとんどヒーローみたいにしてですね。トム・クルーズを、とにかく振りましまくって、話の基本的なスジも、全部この彼女がリードしていくんですよ。
で、この女優さんが、まったく新人なんですね。
この人、イギリスのテレビでメロドラマみたいなものをやっていただけなんで、イギリス以外の国ではほとんど知られてない人で、レベッカ・ファーガソンっていう女性です。
でも今回の謎の女スパイ役でですね、ものすごい注目されているんですよ。
ジェシカ・チャステイン(ゼロ・ダーク・サーティ)が「ミッション:インポッシブル5」のヒロイン役を降板。代役としてスウェーデン人女優レベッカ・ファーガソンが抜擢されたようだ。来年12月25日全米公開。 pic.twitter.com/ddEdvtdPdr
— 映画情報 オスカーノユクエ (@oscarnoyukue) 2014, 7月 10
とにかく、トム・クルーズより強いんですよ。圧倒的に。カーチェイスとか格闘で、もう完全にトム・クルーズを凌駕するんですよ、毎回毎回。
もう、とにかくなにもかも。
だってトム・クルーズが困っていると、助けに来るんだもん。毎回毎回。どっからともなく。
どっちが主役やねん!っていう感じになってますけど。
ただね、これはすごいのは、トム・クルーズっていう人が、まあこういう新人女優を見つけ出してスターにするっていうことが好きな人なんですね。
もともと、前の奥さんのニコール・キッドマンもそうでした。
オーストラリアの、ほとんどアメリカでは知られていない女優さんを引っ張りだして、自分の相手役にして。『デイズ・オブ・サンダー』っていう映画で、で、大スターにして、しかも結婚もしたという。
だからシンデレラを見つけたりですね、マイ・フェア・レディみたいな感じですよね。というのを結構どんどんやっている人で、このシリーズでもずっとやっていて。
たとえば3作目のヒロインのマギー・Qっていう人はですね、この人、ジャッキー・チェンの事務所にいた人なんですよ。
中国系アメリカ人のモデルさんで、まあ、それをいきなり引っ張りだしてスパイアクションをやらせたら、いまはもうアクションスターとしてテレビシリーズとかも持って、大スターになってますけども。
すごくね、この人、マギー・Qには会ったことがあるんですけど僕は。
まあ、「トム・クルーズってどうですか?」って聞いたら、「ジャッキー・チェンとよく似てる」って言ってましたね。
(どんな所がですか?)
似てる。つまり、映画を全部自分でコントロールすると。
制作から、何から何まで、で、アクションも全部スタントなしで自分でやろうとすると。
それで、女優さんとかも引っ張りだして。マギー・Qっていうのはテレビに出ている所をジャッキー・チェンからいきなり電話がかかってきて。「俺のプロダクションに入れ」つって。で、入れられて、いきなりトレーニングやれ!って。
で、俳優じゃないから、演技のトレーニングやらされるのかな?とマギー・Qさん、思ったら、そうじゃなくていきなりスタントをやらされたらしいですけどね。格闘とか。
ニキータ シーズン1 元モデル、スタイル抜群のマギー・Qが華麗なアクションで魅せる >http://t.co/yyl4BPN9Is #GYAO pic.twitter.com/aR8snBCp69
— GYAO! (@Yahoo_GYAO) 2015, 8月 4
で、今回も、そのレベッカ・ファーガソンというこの女優さんは、もうほとんどアクションの経験がないので、6ヶ月、徹底的にアクションの訓練を受けて、ものすごい戦いぶりを見せてるんですよ。
(トムよりもすごい状態にならないといけないんですよね)
そうなんですよ。だから、その辺もジャッキー・チェンにすごくトム・クルーズはよく似ているんですよ。
身長も同じぐらいだし、普段、無地の黒Tシャツをいつも着ている所もよく似てるんですけど(笑)
結構服装のセンスとかね、全体的に似てるんですよ。会社の運営のさせ方とかね。いろいろ。
(憧れているとか、あるのかな?)
憧れてるんでしょうね。だから、ジャッキー・チェンはもうアクションできなくなっているからもう、いまは俺がやるぞ!みたいな所あると思うんですよ。
でね、あと、今回の『ミッションインポッシブル ローグ・ネイション』っていうのがすごいのはですね、もう映画を見るといきなり頭の方でね、『アリババ制作』って出てくるんですよ。
このアリババっていう会社が中国にあるんですね。いま、Amazonの3倍の規模になっていますけども、もう、最初はそのAmazonみたいな通販サイトだったんですけども、いまは貿易までやっているすごい会社になってますけども。
そこが今回のミッションインポッシブルは全面出資なんですよ。
で、最新ハリウッド映画って、中国の出資で作られる映画っていうのが多いんですけども、中国の商品の広告だらけになったりするんですよね。
やたらとね。で、今回はそれがないんですよ。今回、無理やり中国ネタをぜんぜん入れてないんですよ。
(急に舞台が中国になったりしないんですか?)
あの、トランスフォーマーとか、いきなり中国になって、ぜんぜん話のつながりのない中国の牛乳を飲んでたりしましたけど、屋上で(笑)
ねえ。ああいうことは今回、ないんですね。
今回ね、出資に徹してるんですね。ビジネスに。そのアリババっていう会社が。
ただね、1コだけ中国ネタがあるんですよ、今回。
それはね、このミッションインポッシブルの見せ場がですね、ウィーンの国立オペラ座における政府要人暗殺っていうのを阻止しなきゃならないっていうシーンがあるんですね。トム・クルーズがね。
で、そこで、オペラをやっている現場で演奏中に政府の要人を殺そうとするのを邪魔するんですけどトム・クルーズが。
その、やっているオペラの演目が、中国を舞台にしたオペラなんですよ。
で、これ、プッチーニの『トゥーランドット』っていうね、オペラなんですけども。
それを演じている最中にずっと戦いが続くんですね。
で、このオペラとかミュージカルをやっている間に暗殺をしようとするっていう話は昔からあってですね、
ヒッチコックの『知りすぎた男』とかですね、『ファール・プレイ』とか、いっぱいあるんですけど、まあその、1ジャンルなんですけど。
すごいのは、このウィーンのオペラ座で実際に撮影してるっていうことなんですよ。
普通、できないですよ。こんなことね。だからそれもすごいんですけど。あとね、今回ですね、いつもの、絶対不可能って言われている場所に忍び込んでデータを盗み出すっていう、いつもの毎回ある一番の見せ場っていうのは、今回モロッコなんですけども。
いままでは、前回はドバイにある世界最高峰の超高層ビルを外側から登るっていうのを前回、やりましたよね。
で、今回はね、もう高い所とかそういう所はネタが尽きたっていう感じなんですけども、今回、水の中に入るんですよ。
ねえ。予告編でドボーンって飛ぶこむ所、やっているじゃないですか。
で、あの中に入って、セキュリティーのデータを取り替えるっていうのが今回の見せ場なんですけども、ただ、水の中だから息が続かないんですね。
で、3分以内に問題を解決しないと溺死してしまうっていうミッションに挑むんですよ。
っていうのが見せ場になっているんですけど。
でね、今回そのトゥーランドットっていうオペラをやっているっていうのは、実はそのテーマと絡んでいて、この、はっきり言ってヒーロー扱いの謎の女スパイ、レベッカ・ファーガソンさんが出てくるたびにですね、トゥーランドットのですね、一番有名な『誰も寝てはならぬ』っていう曲がかかるんですよ。
このトゥーランドットっていうオペラはお姫様の話なんですね。
中国のお姫様で、謎かけをして。『3つの謎かけをして、それを全部解いた者と結婚する』と言っているんですけども。
その謎を解くものがいないんで、みんな苦労しているっていう話なんですね。
で、その謎っていうのは、あれですよ。かぐや姫がそういうことをやったじゃないですか。
ねえ。絶対に不可能な宝三つを取ってきたら結婚しますとか言ったりしたんですけど。かぐや姫はね。それと同じ話で、たとえば1つ目の謎っていうのは、『夜の闇の中でも輝いているものは?』とか言うんですよ。
で、それは答えは『希望』だったりして。ちょっとしゃらくさい謎かけなんですけども(笑)。
で、まあこれは要するに謎を解かせる姫、謎かけをする姫の話なんで、この謎の女スパイが出てくるたびにこの『誰も寝てはならぬ』が聞こえてくるという感じになっています。
なんか考えられたストーリーになっているんですよ。
あ、ここん所、ちょっと聞いていただけますか?で、ここでどんどん上がっていくんですね。音がね。で、一番盛り上がった所で暗殺しようとするんですけどね。
ただね、これね、じゃあお姫様の話だから、このレベッカ・ファーガソンはお姫様なのかと思ったらですね、ぜんぜん違っていて
。彼女はもう活躍しまくるんで、お姫様じゃないんですよ。
この映画でね、えっ?と驚いたのは、一番大事なお姫様として出てくるのがですね、サイモン・ペッグという俳優さんが演じているベンジーとう人なんですよ。
これ、シリーズ見ているとわかるんですけど、コンピューターを操る、ひげ面のちょっと背の低い、若ハゲの男がいますよね。
(3作目から出ている方ですかね?)
ええとね、3作目から出ている人で、ベンジーっていってコンピューターをハッキングするのが仕事で、ちょっと気が弱い、トム・クルーズの右腕がいるんですけど。
(トム・クルーズが飛行機で飛んで行く時の、オーマイガー!って言う人だ)
そうそうそう。トム・クルーズがメチャクチャやるんで、いつも困ってハラハラしている人です。ちょっと気が弱くて。このベンジーが一番大事なポイントになってくるんですよ、この映画。今回。
で、トム・クルーズが「ベンジーのためなら、俺はなんでもできるぜ」みたいな感じで、ベンジーのためにめちゃくちゃ頑張る、ベンジーの愛みたいな話になっているんですよ。
びっくりしましたけど。これ、サイモン・ペッグっていう役者さんはね、自分で映画も作っていて。
『宇宙人ポール』っていう映画が前、あって。
あと、『ワールズ・エンド 酔っぱらいが世界を救う!』っていう映画がありますよね。
ああいうのを作ってるコメディー映画作家なんですよ。
で、僕はすごく好きでですね、ずっとTBSラジオで紹介してきてるんですけど。
『ホット・ファズ 俺たちスーパーポリスメン』とかですね。
『ショーン・オブ・ザ・デッド』とか、そういうのをずっと作っている、まあコメディー系の。
まあ、オタク系コメディーの人なんですけども、この人がですね、まあ、ペッグって名前でベンジー。ベンジーってね、犬の名前なんですよ。すごく有名な。
昔、映画ですごく大人気になった犬の名前なんですけども、それで本当、わんこみたいな顔で、それこそパグみたいな顔で、「助けてください」みたいな感じでやっているんですけど。今回。
そのために、トム・クルーズが命をかけるという、すごい映画になってましたね。はい。
(あ、そこにも理由があるんですね?なにか……)
だって、トム・クルーズ、これ、ミッションインポッシブルシリーズって、3作目で結婚して、家庭生活とスパイ生活を両立させるっていうテーマだったんですよ、3作目。
で、4作目、奥さんチョこっとしか出てこなくて。もう、5作目だと奥さんの存在、ないことになっちゃってるんですよ。
もう、奥さんのことはどうでもいいから、ベンジーを守るぜっていう、本当にベンジー愛の映画になっていて。もう、むちゃくちゃ感動しましたけど。
(感動するんですね)
いや、単にベンジー愛に感動しただけですけどね(笑)。
(町山さんの大好きな)
はい。サイモン・ペッグ大好きだから。はい。
というね、ちょっとね、意外な展開になっていてね、面白かったですね、はい。
(もうじき公開ですからね、日本でも)
そうなんですよ。
ということでね、『ミッションインポッシブル/ローグ・ネイション』でした。
(今日はトム・クルーズ主演の『ミッションインポッシブル/ローグ・ネイション』、ご紹介いただきましたけども、日本では、今週金曜、8月7日公開でございますね)
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