朝ドラ「なつぞら」第23話

なつが演技しているところで、倉田先生がやってきました。なつの演技に聞き入っていましたが、「それでこそわしの娘じゃ！」と門倉が言うと「えっ？　おい、ちょっとちょっと、ちょっと待て！」と。

「何で門倉が村長やってんだよ？」と聞く倉田先生に「高木くんがどうしても変わってくれと言うもので……」と門倉。

「お前そんな事言ったの？」と聞く倉田先生。門倉が近づいて「言ったべ？」と凄むので「……はい。僕には門倉さんのような貫禄は出ないので、門倉さんがやったほうが良いと思います……」と高木。

「高木、困った奴だ」と門倉。「そうか。まあ、お前には来年もある。次は頑張れ」と倉田先生。高木くんは2年生なんですね。

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農業高校の牛乳でアイスクリームを作って配る事になり、富士子は雪月に来ています。「器をどうする？」と聞く雪次郎の祖母・とよに、「器にもなかの皮を使ったら？」と雪次郎の母・妙子が提案。「それは良いかも」と一同盛り上がります。

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月日は過ぎ、第5回北海道高等学校演劇コンクール十勝地区予選大会当日の朝を迎えました。

なつが牛舎の泰樹に「観にきてくれるよね？」と言うと、「ああ行くさ。行くからには必ず勝て」と泰樹。「うん、じいちゃんに何にも感じてもらえなかったら、私の負けだから。私がこの芝居見せたいのはじいちゃんだけだから。じゃあ、行ってきます」となつ。

会場入り口では、富士子と雪月の家族全員でアイスクリームを配っていました。

なつ「すごい大盛況だね」
雪之助「用意した材料もうすぐなくなりそうだ」

剛男が学校関係者や演劇連盟に働きかけていました。

なつ「父さんありがとう。学校の牛乳も使えるようにしてくれたんでしょ？」
剛男「農協としてアピールすべきことだ。農業高校は我々の未来だからな」

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泰樹は夕見子と明美を連れて馬車で会場に向かっていました。するとそこへ天陽が馬でやってきました。

泰樹「天陽、どうした？」
天陽「泰樹さん、牛の様子がおかしいんだわ。農協に誰もいなくて」

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なつは天陽が描いた背景の絵を見ていました。

雪次郎「それにしてもすごい絵だな。これ、芝居より背景の印象が強くなるんじゃないでしょうか？」
倉田先生「いや、この前でやるからこそ、争いを避けようとする人々の芝居が生きてくるんだ。これはまさしく彼自身の心の叫び、山田天陽の魂だな」

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天陽は泰樹を家に連れてきました。牛を見て泰樹が言います。

泰樹「ああ……鼓腸症だ。腹にガスが溜まってる。抜かないと手遅れになるぞ」
正治「すぐに獣医を捜してきます」
泰樹「いや、これならわしがなんとかする」
タミ・正治「よろしくお願いします」

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芝居がもうすぐ始まる頃に、夕見子と明美が走ってきました。「遅かったね」と言う富士子に「駅まで歩いてかけっこで来たから」と夕見子。「えっ、じいちゃんは？」富士子は驚きます。

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泰樹「牛に何をした？　何を食わしたんだ？」
正治「乳量を増やすには、クローバーなどのマメ科のものが良いと言われたもので、それをたくさん……」
泰樹「それを大量に食わしたら病気になるに決まってるべ」
天陽「だけど、乳量を増やさないばウチのようなところはやっていけないんです。どれだけ努力して牛乳を美味しくしようとしたって、メーカーに乳脂肪が低いと言われてしまうんです」
泰樹「お前らいくらで牛乳をメーカーに売っているんだ？」

正治とタミは顔を見合わせ、泰樹に山田家の牛乳を飲んでもらいます。「これは、今朝搾った牛乳です。飲んでみてください」とタミに渡された牛乳を泰樹は飲みました。

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泰樹と天陽が来ないまま、芝居の幕は上がりました。