ニュースの真相｜映画あらすじ・鑑賞ガイド

映画「ニュースの真相」

2016年8月5日（金）公開

原作

メアリー・メイプス「Truth and Duty: The Press, the President, and the Privilege of Power」

映画『ニュースの真相』予告篇＜ロングVer.＞

みどころ

2004年9月8日、アメリカ大統領選の最中に 再選を目指すブッシュ大統領を脅かす一大スクープが報じられました。

それは、「ベトナム戦争中、大物政治家だった父親の力を使って兵役を怠ったという疑惑の決定的証拠を入手した」というもの。

そのスクープを放送したのは、CBSの看板番組「60ミニッツⅡ」でした。

しかし、「新証拠」に「偽造」の疑いをもたれたことから、CBSは激しく糾弾されることとなり、ついに上層部は 内部調査委員会を設置することになります。

スクープから一転、激しい非難の的となった彼らは、それでも信念と矜持を失わずに、圧倒的に不利な闘いに臨みます。

「アビエイター」「ブルージャスミン」で2度のアカデミー賞を受賞したケイト・ブランシェットが演じる、CBSのプロデューサー「メアリー・メイプス」の自伝に基づく実話です。

ジャーナリストたちの運命を大きく変え、皮肉にもブッシュ再選につながった「スクープ報道」の裏に秘められた真相、事実だからこそ 観るものの心に響く感動があるはずです。

あらすじ

ジョージ・W・ブッシュ米大統領が再選を目指していた04年。
アメリカ・CBSニュースのベテランプロデューサー　メアリー・メイプスは、伝説的ジャーナリスト ダン・ラザーがアンカーマンを務める番組で、ブッシュの軍歴詐称疑惑を裏付けるスクープを放送し、センセーションを巻き起こした。
だが、「新証拠」を保守派のブロガーが「偽造」と断じたことから、CBSは激しい非難を浴びる。
同業他社の批判報道もとどまるところを知らず、ついに上層部は事態の収束を図り、内部調査委員会の設置を決定。
そのメンバーにはブッシュに近い有力者も含まれている。
肝心の軍歴問題は取材打ち切りとなり、もはや疑惑は存在しないも同然だった。
メアリー、ダン、そして取材チームは会社から切り捨てられるのか？
出来レースのような委員会との闘いを前に、メアリーは勇気を奮い起こす。
圧力に屈することなく、真実を伝えることを使命とするジャーナリストとしての矜持と信念を示すために―。

[出典:映画「ニュースの真相」（公式サイト > http://truth-movie.jp/story/ ]

キャスト・登場人物相関図

メアリー・メイプス・・・ケイト・ブランシェット
CBSニュースのプロデューサー兼リポーターとして活躍した。
大学卒業後、シアトルのKIRO-TVで撮影班の助手としてスタート。
プロデューサーとして頭角を現す。
89年にCBSニュースに入社し、主に「CBSイブニング・ニュース」「60ミニッツII」を担当。
自然災害から戦争、死刑、政治まで幅広いテーマを取り上げ、ダン・ラザーと15年間仕事をする。
99年には州の検察官にメモと情報源の提供を拒否して短期拘留を経験した。
エミー賞など受賞多数。
ブッシュの軍歴問題に先立ち04年4月に「60ミニッツII」で放送したイラクのアブグレイブ刑務所での捕虜虐待に関する報告（アブグレイブ報告）は、05年ピーボディ賞を受賞。
同年、本作の原作となった自伝「Truth and Duty: The Press, the President, and the Privilege of Power」を出版。
夫、息子とテキサス州ダラス在住。

ダン・ラザー・・・ロバート・レッドフォード
世界で最も有名な伝説的ジャーナリストのひとり。
テキサス州出身。
記者からスタートし、地方局を経て62年にCBSニュースに入社。
81年に「CBSイブニング・ニュース」平日版の3代目アンカーマン（ニュースキャスター）兼編集責任者に就任、24年間務める。
「60ミニッツ」「60ミニッツII」「48アワーズ」にも出演。
60年以上のキャリアにおいて、アイゼンハワー以降の全大統領にインタビュー。
ケネディ暗殺をいち早く報じ、ホワイトハウス担当、ロンドン支局長も経験。
国内のハリケーンからベトナム、イラク、アフガニスタンの戦争まで取材し、あらゆる歴史的大事件を報道した。
05年に「CBSイブニング・ニュース」を降板し、翌年退社。
その後、「ダン・ラザー・リポーツ」（06～13）でエミー賞を受賞。
現在、製作会社News and Gutsの社長兼CEO。

ルーシー・スコット・・・エリザベス・モス

マイク・スミス・・・トファー・グレイス

ロジャー・チャールズ中佐・・・デニス・クエイド

ビル・バーケット中佐・・・ステイシー・キーチ

ブルース・グリーンウッド

≪CBSニュース≫
CBSニュース・・・米国最大のネットワークを誇り、NBC、ABCと並ぶ三大放送局のひとつ、CBS（04年当時の社主は巨大メディア企業バイアコム）の子会社。
ニューヨークのCBS放送センターに本部があり、365日24時間体制でニュース番組の制作・配信を行う。
主な番組に、48年放送開始の「CBSイブニング・ニュース」をはじめ、日曜日の「60ミニッツ」（68～）、土曜日の「48 アワーズ」（88～）がある。
アブグレイブ刑務所の虐待やブッシュの軍歴詐称疑惑を報じた「60ミニッツII（60ミニッツ水曜版）」（99～05）は「60ミニッツ」の姉妹番組。

アンドルー・ヘイワード・・・CBSニュース社長(96?05)

【「60ミニッツⅡ」スタッフ】

ベッツィ・ウエスト・・・CBSニュースのプライムタイム担当執行役員(98?05)。「60ミニッツ」を管理。

ジョシュ・ハワード・・・「60ミニッツⅡ」エグゼクティブ・プロデューサー。その前はCBS社員。

メアリー・マーフィ・・・「60ミニッツⅡ」エグゼクティブ・プロデューサー。

ダン・ラザー・・・「CBSイブニング・ニュース」アンカーマン(81?05)

【取材チーム】

メアリー・メイプス・・・CBSニュースのプロデューサー。

ロジャー・チャールズ中佐・・・海兵隊のベトナム帰還兵。軍事顧問、調査員。アブグレイブ報告にも協力。

マイク・スミス・・・フリーのジャーナリスト、調査員。ブッシュの軍歴問題を以前から追っていた。

ルーシー・スコット・・・ジャーナリズム学科教授、フリーの調査員。取材チームのデスク担当。

≪ブッシュの軍歴問題の関係者≫
ブッシュの軍歴詐称疑惑・・・第43代米国大統領ジョージ・W・ブッシュ（任期01～09年）の軍歴に関する疑惑。
ブッシュは68年にテキサス空軍州兵に入隊したが、6年の兵役義務にもかかわらず途中1年間の離隊、9カ月早い除隊など勤務実態に疑わしい点が多く、ベトナム戦争への従軍を逃れるためのコネ入隊と噂されていた。
CBSの番組「60ミニッツII」は大統領選さなかの04年9月8日にこの問題を取り上げたが、新証拠「キリアン文書」をめぐる大論争の陰で軍歴詐称疑惑は忘れられ、ブッシュは再選を果たした。

ビル・バーケット中佐・・・テキサスの農場主。元空軍州兵。キリアン文書の提供者

ベン・バーンズ・・・テキサス州議会議長、副知事を歴任。ブッシュを空軍州兵に入隊させた

ジェリー・B・キリアン中佐・・・当時、第111航空団の指揮官でブッシュの上官。故人

ロバート・ホッジス将軍・・・当時、第147航空団の指揮官でキリアンの直属の上官

ロバート・ストロング・・・元テキサス空軍州兵。当時の軍内部の腐敗ぶりを語る

≪内部調査委員会≫

ディック・ソーンバーグ・・・委員会の共同議長。ブッシュの父の政権下で司法長官を務めた。

ルイス・ボッカルディ・・・委員会の共同議長。AP通信の元社長兼CEO(85?03)

≪弁護士≫

リチャード・ハイビー・・・内部調査委員会に召喚された メアリー・メイプスの代理人。

[出典:映画「ニュースの真相」公式サイト http://truth-movie.jp/chara/]