朝ドラ「おしん」第30話

加代が頭を打ち、加賀屋では大騒ぎです。清太郎もみのもおしんを許しませんが、くには大騒ぎする事はないと言います。警察に突き出すという清太郎。くには子どもの喧嘩だと言います。

呼ばれてやってきたおしんを、清太郎が平手で殴りつけました。くにはおしんに理由を聞きます。脱走兵と暮らしていたとんでもねえ奴だという清太郎。おしんは俊作は悪くない、戦争は良くないと言います。加代がハーモニカを取り上げようとしたから突き飛ばしたと。

医者が加代を診ますが、冷やしておけば良くなると言います。清太郎はおしんに「すぐ家に帰る支度をしろ。警察に突き出されないだけ有難いと思うんだな」と。

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おしんが支度をしていると、くにが「仕方ねえなあ」と言いに来ました。くにがおしんを置いておくのは簡単ですが、清太郎やみのに辛く当たられるのも可哀想だしと。家に帰れないというおしんに、くには新しい奉公先を探すと約束します。くには清太郎に新しい奉公先が見つかるまで二、三日置いてやれと言います。

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おしんはミミズクの飾り物を作り、加代に渡してくれとキクに頼みました。加代はそれを受け取ると、「めんこいミミズクだこと。おしんは何でも出来るんだなあ」と加代。キクは加代に、おしんはとうとう暇を出されたと言います。「おしんは家さ帰るんだか？」と聞く加代に「当たり前です。お加代様にあんなことして加賀屋にいられません」とキク。

そしてくには、新しい奉公先が見つかった、すぐに海鮮問屋の川田屋が二つ返事で承知してくれたと清太郎とみのに言います。「おしんの事を何もかも承知のうえでな。わかる人にはわかるんだ。おしんにしても、こげなわからずやの揃ったところで働くよりなんぼか良いんだか。明日の朝俺が連れてくからな」と。

すると襖が開いて加代が入ってきました。

「ばあちゃま、おしんをどこに連れてくんだ？　なんねえ、おしんをどこにも連れてっちゃなんねえ。おしんをここへ置いてやってけれ。おしんが悪いんじゃねえ。俺が怪我したんは、俺がおしんに無理言ったさけ、おしんが怒ったんだ。

俺が悪かったんだよ。俺、おしんが好きだ。俺、今まで喧嘩なんてしたことねかったども、おしんは俺にかかってきたんだぞ。俺、負けたども悔しくなんかねえ。俺、本当に一生懸命取っ組み合いしたんだからな。

（ミミズクを出して）見てみろ、これ。おしんが自分で作ったんだぞ。おしんはいろんなこと知ってるさけ。ばっちゃま、俺、銭さあったらば何でも買えると思ってた。だども、買えねえものもあったんだな。

おしんはハーモニカつうの売ってくれなかった。俺、欲しかったのにの。お願えだ。おしんをどこさもやらねえでけれ」

くには「加代ー」と言って加代を抱きしめました。

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おしんは次の奉公先がどんなところか心細い心で考えていました。加代の一言で自分の人生がどう変わるかを知る由もありませんでした。