《最後の贈り物》 あらすじ・キャスト・相関図／NHKドラマ視聴ガイド

NHK 特集ドラマシリーズ「最後の贈り物」
2016年5月3日放送　主演：田中麗奈×速水もこみち

NHK総合2016年5月3日（火・祝）よる10：00～11：13分（73分）
再放送予定（2016年5月15日（日）午前0：50

脚本（原作）・演出：落合正幸

映画監督でありドラマディレクターであり脚本家。
映画作品は『パラサイト・イヴ』『催眠』『感染』など。
『シャッター』（20世紀フォックス）でハリウッド・デビュー。

みどころ

”もう一度会いたい。どんな方法を使っても……”

今、人工知能の研究が、大きな飛躍を遂げようとしています。

自動車・自動運転の実用化、将棋のプロ棋士との対戦で勝利したり、画像検索の急速な進歩など、知らず知らずの間に、私たちの暮らしに浸透しつつあります。

“ディープ・ラーニング”と呼ばれる最先端の技術が開発されたことによって、これまで不可能だと思われていたことが次々に実現しているのです。

このドラマは、人工知能がもたらすかもしれない世界を描いています。

主人公のモチベーションは、「愛する人を人工知能によって蘇らせたい」という、誰もが考えるかもしれない思いです。

どんな展開になるのか、今からワクワクしています。

あらすじ

藤木沙奈（田中麗奈）は、ネットワークゲーム会社『ネオ・ジェネシス社』のプログラマー。

沙奈は、最先端の人工知能(＝AI)を使った“ヴァーチャル人間育成ゲーム”の研究を続けている。

沙奈の見つめる画面には、CGで作成された“シミュレーション胎児”が眠っている。

その成長のスピードは、人間の7倍の速さである。

沙奈は、開発チーム室長・清武満夫（板尾創路）と、後輩プログラマー・水島もえみ（足立梨花）と一緒に、シミュレーション胎児に膨大なデータを入力して急速に成長させ、架空の人格を生み出そうとしている。

開発の主要メンバー・道尾遥貴（速水もこみち）は、沙奈の婚約者で、間もなく式を挙げる予定だ。

沙奈と遥貴は、共に幼い頃に両親と家族を失うという辛い過去があり意気投合し、将来を誓い合っていた。

ある日沙奈は、遥貴との愛の結晶が宿っているのを知る。

幸せの頂点にあった沙奈だった。

ところが結婚式当日、結婚指輪を交換しようとしたその瞬間、遥貴は崩れ落ちてしまい、急性心筋梗塞で帰らぬ人となった。

幸せの絶頂から突き落とされ沙奈は、自殺を決意する。

しかし、育ての親である叔母の君恵（南野陽子）に発見され、命を取り留めた。

10ヵ月後、立ち直った沙奈は、男の子を無事出産し、「遥斗」と名付けた。

沙奈の休職中、チームの頑張りにより、“シミュレーション胎児”は、人間で言えば6才11ヶ月に成長していた。

それを目にした沙奈の脳裏に、決して実行してはならない考えがよぎる。

沙奈は密かに、データをコピーして自宅に持ち帰った。

自宅のディスプレイの中で、無邪気に動く男の子。

沙奈はその子に、亡き夫・遥貴に関するあらゆる情報をデータ化し入力していく。

遥貴が遺した日記や思い出の写真、ビデオなど。

それは、今は亡き遥貴を、ヴァーチャルの世界で再生させ、遥貴そっくりの性格や感情を持つAIを作り出すことに他ならなかった。

沙奈は、本当の子育てよりも、入力作業に没頭していく。

しかし、成長するにつれ、沙奈はそれが、遥貴の実物とは違うことに気付いていく。

そして、ついに沙奈は、「ある決断」をするのだが、それは思いもよらない結果を生み出すことに……。

キャスト・登場人物相関図

藤木沙奈 ……田中麗奈
ネットワークゲーム会社「ネオ・ジェネシス社」のプログラマー。
幼い頃に母と兄弟を事故で失う。
心に空いた穴を埋めたのが婚約者の遥貴。
強いつながりを持った二人は結婚寸前までいくが、「婚約者の死」という悲劇に再び遭い、沙奈は現実を受け入れられない。
そしてついに、一線を越えてしまう。

道尾遥貴……速水もこみち
沙奈の婚約者。
沙奈と同じく、家族を幼い時に亡くしている。
人づきあいが苦手だが、沙奈が少しずつ心の扉を開いていく。
亡くなった後、沙奈が見つけた遥貴の日記には、出会いからの思い出や沙奈への思いが詰まっていた。
その内容を、沙奈は画面の中で成長する少年に入力し、もう一人のハルキが生み出されていく…。

君恵……南野陽子
沙奈の叔母。
家族をいっぺんに亡くした沙奈を、引き取って育ててきた。
沙奈にとっては母親同然の存在である。
遥貴亡きあと、AIにはまり込む沙奈を、不安な気持ちで見つめている。

清武満夫……板尾創路
『ネオ・ジェネシス社』の“ヴァーチャル人間育成ゲーム”開発チーム室長。
人工知能が人々の役に立つものに育つと信じている。

水島もえみ……足立梨花
沙奈の後輩女性プログラマー。
沙奈の良き相談相手。
大切な人を亡くした沙奈のことを心配し、人工知能の世界にはまっていくのを止めようと努力する。

藤木京子（20年前の母）……石田ひかり
沙奈の優しい母親。
20年前の事故で亡くなるまでは、貧しくても、想像冒険旅行などで子供たちを楽しませながら、幸せな生活を送っていた。

藤木沙奈（20年前の沙奈）……鈴木梨央
小さい時から母親思いの優しい女の子だった沙奈。
母・京子や兄弟と一緒に、地元の河原で「冒険旅行」ごっこで遊んだのが良い思い出。
家族が事故で亡くなり、叔母・君恵に引き取られる。