日本を侵略する最恐生物とは!?
2019/05/24
静岡大学講師・加藤英明先生
日本の脅威となっている外来生物の侵略
加藤さんは、静岡大学で日本の自然や生態系を守る研究をしています。
その加藤さんが、今最も脅威に感じているのが「外来生物の侵略」だといいます。
恐ろしいのは、その現状を、多くの人が知らないし気づいていないということです。
外来生物「セイヨウオオマルハナバチ」
例えば、西洋のハチ「セイヨウオオマルハナバチ」が日本に侵入しています。
[出典:セイヨウオオマルハナバチ Wikipedia https://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%82%BB%E3%82%A4%E3%83%A8%E3%82%A6%E3%82%AA%E3%82%AA%E3%83%9E%E3%83%AB%E3%83%8F%E3%83%8A%E3%83%90%E3%83%81]
セイヨウオオマルハナバチ(西洋大丸花蜂、Bombus terrestris)は、昆虫綱・ハチ目(膜翅目)・ミツバチ科に分類されるマルハナバチの一種。
ヨーロッパ原産で、日本には外来種として野外に定着している。分布
ヨーロッパ原産。
日本やオーストラリアなどに移入分布している。形態
体長は女王バチで18-22mm、働きバチで10-18mm。
マルハナバチ共通の特徴である丸っこく、毛むくじゃらな体は本種も同じである。
胸部と腹部は黄色と黒色の縞模様で、腹部第5節から先端までが白く、日本ではこの「真っ白なお尻」が他のマルハナバチ類と本種とを区別するための大きな特徴となる。
北海道東部に生息する在来種のノサップマルハナバチの働きバチに姿がよく似る。
女王バチ・働きバチ・雄バチいずれも斑紋に違いはない。
[出典:セイヨウオオマルハナバチ(Wikipedia > https://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%82%BB%E3%82%A4%E3%83%A8%E3%82%A6%E3%82%AA%E3%82%AA%E3%83%9E%E3%83%AB%E3%83%8F%E3%83%8A%E3%83%90%E3%83%81 ]
これはもともとヨーロッパ原産のハチで、農家のハウスのイチゴとかトマトの花の受粉をしてもらう目的で、わざわざ外国から輸入しました。
ハウスの中に放しておくと、人間が出入りすることで逃げ出してしまい、それが野外に飛び出し、とんでもないことをしているのです。
「日本のハチを襲って、巣ごと乗っ取ってしまう」「さらには、花の横をかじり、蜜を奪ってしまう」
それゆえ、植物は受粉をすることができなくなり、その数はどんどん減っていきます。
外来生物「カミツキガメ」
[出典:カミツキガメ Wikipedia https://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%82%AB%E3%83%9F%E3%83%84%E3%82%AD%E3%82%AC%E3%83%A1]
カミツキガメ(Chelydra serpentina)は、爬虫綱カメ目カミツキガメ科カミツキガメ属に分類されるカメもしくはその総称。
分布
C. s. serpentina ホクベイカミツキガメ
アメリカ合衆国(中部から東部にかけて)、カナダ南部
C. s. acutirostris ナンベイカミツキガメ
エクアドル、コスタリカ、コロンビア、ニカラグア、ホンジュラス南東部
C. s. osceola フロリダカミツキガメ
アメリカ合衆国(フロリダ半島)
C. s. rossignoni チュウベイカミツキガメ
グアテマラ、ホンジュラス中西部、ベリーズ西部、メキシコ(ベラクルス州中部からユカタン半島基部にかけて)
[出典カミツキガメ(Wikipedia > https://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%82%AB%E3%83%9F%E3%83%84%E3%82%AD%E3%82%AC%E3%83%A1 ]
1980年代に、アメリカから大量に輸入され、その目的は「ペット」です。
赤ちゃんのときは500円玉くらいの大きさですが、大きくなると甲羅の大きさ50センチ、体重は30キロを超えます。
飼いきれなくなったものは捨てられてしまい、野外で繁殖しています。
このカミツキガメは、南は沖縄から北は北海道まで、どんな環境でも適応できる「最恐のサバイバー」でした。
そして、その食性は「雑食」。
原産地のアメリカでは、ワニによって捕食され、数が増えないように抑えられていますが、日本にはワニがいませんよね。
そのためカミツキガメは、日本の川で天下を極めてしまいました。
このまま放置してしまうと、どんどんいろんなものを食べて、寿命を全うするまで繁殖して増えていきます。
調査をしている加藤さんでさえ何匹いるかわからないそうで、静岡だけで数千を超えてしまっているかも知れません。
千葉県でも繁殖していることが明らかになっていますが、その数は推定1万6000頭と言われています。
近い将来、日本はどうなるのか?
いろんな日本の生き物を食べていくでしょう。
まずは水辺の生き物で、それが減ってくるとお腹を空かして上陸します。
そして、作物を食べることもあるでしょう。
私たちの周りの環境で食べるものがなくなってきたら、仕方なくカミツキガメを食べるしかありませんね。
外食に行っても、「日替わりランチ、今日もカミツキガメ。明日もカミツキガメ」になると…。
将来、カミツキガメがこのまま増えていけば、日本の食だけではなく、文化さえも侵略されてしまうかも知れません。
こんな恐ろしい未来が間近に迫っているのです。
信じるか信じないかは、あなた次第です!
[出典:2017年6月30日放送、「やりすぎ都市伝説SP 2017夏」]
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