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少年院に入っていた人 by ねほりんぱほりん

      2017/12/21

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少年院に入っていた人 by ねほりんぱほりん

あなたには、消せない過去ってありますか?
思春期に、ほんのささいな気持ちでやった、万引きやケンカなどで道を踏み外し、気がつけば「少年院」「少年刑務所」に。

その代償は大きすぎて、後の人生にも大きな影響が降りかかり、思うようにならない日々が待っていました。
今夜は、消せない過去を持ちながら懸命に生きる夫婦の人生を、ねほりはほり。

本日は「少年院に入っていた夫婦」がお客様

少年院に入っていたシュウジさん(仮名)とミホさん(仮名)、二人は夫婦で、二人とも少年院に入っていました。

夫のシュウジさん(仮名)35歳は、暴走行為や窃盗などで、逮捕歴15回、少年院送致2回。
妻のミホさん(仮名)30歳は、ひったくり(強盗)や覚せい剤使用などで、逮捕歴1回、少年院送致1回。
現在二人とも更生し、二人の子どもと一緒に暮らしています。

シュウジさんが荒れだしたのは中学1年生のとき

当時、自分に自信がなかったという彼は、あるとき規則違反をして先生に注意されたとき、反抗したことがありました。
すると、それを見ていた友だちが「先生に反抗するなんてすごい」と褒めてくれたんだそうです。

勉強もダメ、部活もダメだったというシュウジさん。
それでも、周りから認めてもらえることがあると感じました。

そこから少しずつ、タバコを吸ったり髪を染めたりするように。
するとまた「カッコイイ」と言われるようになり、どんどん悪い道に進んでいきました。
母親は、シュウジさん夜中まで探し回ったり、真面目になってくれることを願っていましたが、学校も家も嫌になって、暴走族だけが自分の心地良い居場所になっていきました。

ミホさんの場合は保育園時代から

その頃からすでに、万引きをしていました。
1歳のときに親が離婚、その後「母子寮」に入ったミホさん。

母子寮とは「母子生活支援施設」。
自立のために生活の支援が必要だと判断された場合に、母と子供が入居する施設のことです。

施設にいた同じ年頃の子どもと、物心ついたときから万引きをしました。
しかし、罪悪感などはありませんでした。

母親が好きで迷惑をかけたくなかったというミホさん。
しかし、ごめんなさいが言えず、壁を蹴ったり暴言を吐いたりしていました。
そして16歳で少年院送致になったのです。

シュウジさんも16歳で少年院送致に

裁判官から少年院送致と言われたときは、頭が真っ白になって泣いたというシュウジさん。
少年院に入る前は暴走行為をしながら「年少(少年院)上等!」「警察上等!」と言っていました。
ところが、いざ入ることになったら、泣いてしまいました。

1度目の少年院は、バイクを盗もうとしたときに持ち主が現れ、逃げたら財布を落としてしまいました。
それで名前と住所がわかって捕まってしまったのです。

「次からは財布にチェーンをつけよう」と考えたというシュウジさん。
それほど、最初の少年院では反省はしていませんでした。
少年院の先生には「真面目になります」と言っていましたが、心の中では「出たらどんな悪いことをしようか」と考えてばかりいたといいます。

ある少年院でのスケジュール

午前
7時 起床・掃除・洗濯
8時 朝食
9時 朝礼・農作業学習

午後
0時 昼食
1時 木工科目学習
3時 危険行為(暴走行為)についての学習
4時 帰寮・自主学習
5時 夕食・自主学習
8時 ミーティング
9時 就寝

毎日、朝7時に起きて9時に就寝

プログラムが決まっていて、それをこなしていきます。
女子は、性教育学習、そろばん検定、パソコン資格取得などがあります。

決められたこと以外はしてはいけませんし、おしゃべりも絶対にしてはいけません。
笑顔も禁止だといいます。

中にいる人たちと仲良くなると、出所後に一緒になって悪さをするからです。
ミホさんの場合、中でできた友だちと連絡をとるため、母親に宛てた手紙にその人の電話番号を暗号のように斜めに入れました。
出院後に電話をしてみたところ、着信拒否になっていて連絡を取ることはできませんでした。

少年院……全国に52か所、年間入院約3000人

番組では、シュウジさん・ミホさん同様に、少年院に入ったことがある人たちに取材を敢行。
「少年院で何が一番つらかった?」という質問で多かったのが「私語厳禁」というルール。

少年院に入っていた人たちに聞いた「少年院では何が起きている?」

傷害致傷で入院期間6ヵ月のシュウサクさん(仮名・20歳)
トイレットペーパーの端をちぎって、鉛筆で「出たら〇〇したくない?」「〇〇一番食いたいよ~」と書きます。
そしてそれを丸めて、個室のトイレに置いておきます。
次に入れ替わりに入った人が、それを見るというわけです。

暴走行為で入院期間5ヵ月のアツシさん(仮名・26歳)
声を出さない口パクもあります。
「ダルくね?」と口パクで言うと向こうも「間違いない」「だよね」みたいにするのですが、それだけでも少年院の中では笑えてくるのです。

そんな状況を利用して仲間を陥れることもあります。
相手をわざと笑わせて、自分はとっさに隠したり。
「ハハーッ」と笑ったら懲役房です。

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少年刑務所に入っていた人たちに聞いた「少年刑務所の中では何が起きている?」

罪の重さによって、教育よりも刑罰を科す方がふさわしい場合に送られるのが「少年刑務所」です。(※20~26歳の成人も入ることがあります)

強盗致傷のユウキさん(仮名・35歳)
「オヤジ狩り」をして強盗致傷で懲役5年の求刑が出て、少年刑務所に行くことになりました。
少年刑務所の中は地獄のような感じです。
奴隷のように上下関係が激しいです。

雑居房と呼ばれる8畳くらいの部屋に8人で生活します。
時間によっては、私語が許される少年刑務所もあります。

先に刑務所に入った人が先輩で、コッペパンに歯磨き粉をかけて「食べろ!」と言われ、ミント味のパンを食べさせられた人もいました。
チ〇チ〇の皮をヒモで結ばれてトイレに行けなくされたりして、気の休まるところがありません。

傷害、強盗のケイさん(仮名・42歳)
壁にひっついて「ずっとセミのまねしとけ!」とか思ってもいないことをやらされたりします。
意味は何もありません。
ただ皆の暇つぶしです。
それを見て笑って楽しむという感じで、「いいよ」と言われるまでずっと続けないとダメです。

少年院を出たあとのシュウジさん

シュウジさんは出院したその日に、無免許でバイクに乗り、暴走行為をしました。
捕まらないと思っていたし、むしろ少年院に入ることが不良のキャリアアップになると思っていました。

集団暴走・強盗・金庫破りが原因で2度目の少年院送致に。
大きな金庫をみんなで山に担いでいって、バールでこじ開けました。

2回目の少年院には2年間入っていました。
不良のキャリアアップのため、中で読書や筋トレに励みました。

本物の不良になるためには、腕力も必要ですが頭も良くないといけないと考えたのです。
新聞を毎日読み、政治・経済・国際・社会などを精読し、表と裏で生きていくために必要かと思って、フランス語も勉強しました。

2回目の少年院を出たその日に、バイクに乗って暴走行為をして、その後、暴力団員の舎弟になりました。
番組の調べでは、「少年院に入って心を入れ替えることができた?」とアンケートをとったら、YESと答えたのは8%だけでした。

少年院を出たあとのミホさん

出院したあとすぐに、ミホさんは知り合いの紹介で工場で働きだしました。
そこで初めて真面目に働いて、悪いことも全然していませんでした。

ところが、働き始めて半年後にヘルプで行った別の工場で、昔一緒にクスリをやっていた不良仲間と偶然再会。
その彼女が、社長にミホさんの過去を密告したのです。
社長から昔の話を切り出されたミホさんは、「今度〇〇しようよ(Hな関係)」と見下したように言われてしまい、一生懸命にやっていたのに、人間不信に陥りました。

それがきっかけで男遊びするようになったミホさん。
ナンパスポットへ友だちと行ったとき、出会ったのがシュウジさんでした。

お互いの体には入れ墨が入っていました

また、中卒ということで「仲間かな」と思いました。
シュウジさんは今は、暴力団員の舎弟は辞めました。

きっかけは、シュウジさんが24歳のときにミホさんが妊娠したことでした。
暴力団準構成員として生きていたシュウジさんは、ミホさんの妊娠を機に”ある決意”をします。

2人で夜景を見ていたときのこと。
「このまま子どもが生まれてきたらどんな生活になるのかな」

そう考えたシュウジさんは、生まれてくる子が生まれる前から不幸が決まっているのは嫌だと思いました。
それまで真面目になろうと思ったこともなかったシュウジさんですが、「今日から変わろう」と決心しました。

2つ上の先輩が先に暴力団を辞めました

ところが、逃げてて捕まえられたときは、頭から灯油をかけられて殺されそうになっていました。
「今日から逃げよう」と思ったシュウジさん。
兄貴分に「お世話になりました。縁を切らせてください」と置手紙を書き、兄貴分の車のワイパーに挟んで逃げてきました。

ミホさんは「子どもがいればそのままの生活で満足」と思っていました。
「真面目になるために遠い土地に逃げたい」シュウジさん、「地元にいたい」ミホさん、そこでボーリングで決めることにしました。
「子どもとミホを大事にする」と言われたことが心に染みたミホさんは「ついていこう」と決心しました。

暴力団は、逃げた相手の親戚・知り合いなど、少しでも縁がある場所を捜します。
そこで、まったく知らない土地に逃げました。

お金がなかいので、最初は車の中で寝泊まりして、妊娠5か月なのに1週間で3kg痩せました。
10日ぐらいはお風呂も入らず、ずっと車中生活でした。

仕事を探すため、シュウジさんは求人誌を見てバイトの面接に行きました。
ところが、シュウジさんには塀の中にいた空白の期間があります。

「これは何なのか?」とか、住所なども聞かれ、結局は採用されず、家を借りるために車を売り、そのお金でアパートを借りて、再び就職活動を始めました。
完全歩合制の仕事しかなくて、1か月の給料が10万円いかないときも。
そしてお金がどんどんなくなっていきました。

少年院に入っていた人たちから聞いた「初めて後悔した瞬間は?」

10代で結婚したユウキさん(仮名・35歳 強盗致傷)は、出所してから地下鉄に乗っていたら、別れた妻が歩いていました。
話しかけないで後ろからついていったら、そのままオジサンと肩を組んで歩いていきました。

知り合いから、元妻が水商売をしていることを聞いていたので、お客さんと一緒に同伴出勤だったのです。
「自分のせいで見ず知らずのオジサンと、お金のために肩組んで歩かなきゃいけない人生を歩ませてしまった」「子どもも2人いるのに」と、すごく申し訳ない気持ちになりました。

少年院を出て20年たったケイさん(仮名・42歳 傷害・強盗)は、中学校の同窓会に一度だけ呼んでもらえて「やっと呼ばれた!」と思っていたら、その前日に「やっぱりやめてくれ」と言われました。
「お前が来ると『来ない」っていう子が何人かいるからやめてほしいな」と言われ、かなりのショックでした。

親戚にお金を借りて、なんとか子どもを出産しました

ミホさんは、子どもが神聖なものに感じて「私なんかが触っていいのかな」と躊躇しました。
自分が汚い人間だと思っていたのです。

子どもが産まれたら良い方向にいくかと思いましたが、好きな服を買ったり、好きなものを食べたりして、借金は増えていく一方でした。
借金は300万円くらいありました。

犯罪こそしなかったのですが、犯罪以外の感覚は、犯罪者の頃とまるで変っていませんでした。
欲しいものは「少しでも楽に手に入れたい」という考えは変わりませんでした。

普通の人は、車が欲しければ働いてお金を貯めますが、犯罪者の頃は「欲しければ盗ればいい」という感覚で、盗みはしませんでしたが、欲しいものは消費者金融から借金して買いました。
不良文化の感覚がぜんぜん抜けていなかったのです。

ミホさんは、お金を稼がないといけないと思いました

飲み屋やキャバクラで働くのは嫌だったのですが給料は良いです。
そこで「どう思う?」と夫に聞いたら、本当は反対してもらいたいのに「いいんじゃないの」と言われました。
そのときは、「大事にすると言ったのに…」と思ったらつらくなりました。

夫は家にも帰ってこなくなりました。
「友だちも家族も、すべて捨ててついてきたのに…」

愛想を尽かしたミホさん

「離婚したいです。ありがとうございました」と置手紙をして家を出ました。
シュウジさんが家に帰ると、荷物もなくなっていました。
手紙を見たときは「すべてが終わったな」と思い、涙が止まらなかったそうです。

そこで初めてシュウジさんは、自分の中でスイッチが入りました。
甘えられるものもなくなり、小さなプライドは全て捨てて真面目にやっていこうと思いました。
そして介護の仕事を始め、交通費を浮かすために自転車で通ったりしました。

夜に飲み歩くこともやめました。
貯金をコツコツして、2年ぐらいで50万ぐらいになり、「もう一度チャンスをくれ、帰ってきてくれ」と頭を下げてお願いをしたら、悩んだ末に帰ってきてくれました。

自分ではまだ、完全に更生していないと思うようにしています

「まだまだ自分は危ないところがある」
そう思いながらやらないと、すぐに戻る危険性があるからです。

今は幸せですが、幸せになればなるほど考えることがあります。
それは「悪いことをしていたときには考えもしなかった被害者のこと」でした。

「被害者にも幸せな家族がある」
「自分が軽い気持ちで犯した犯罪によって、その家族を悲しませてしまう」

過去を消すことはできなません。
だから「更生した」と言ってはいけないと思っています。

今は少年院を回って講演活動をしています

もしタイムマシンで戻れるなら、犯罪をしない選択をしたいそうです。
シュウジさんは、勉強が出来ないから、部活が出来ないから自分はダメだと思ってしまいましたが、別に勉強が出来なくても、スポーツが出来なくても、例えば親に優しいとか、友だちに優しかったりとか、一つでもみんな良いところはあるということを中学生たちに話したいと思っています。
息抜きには、好きなヤクザ映画のDVDを観ていますが、観るだけで、戻ることは絶対にしません。
[出典:2017年10月4日放送「ねほりんぱほりん」]

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