- Netflix『地獄に堕ちるわよ』第6話|ディスコ「マンハッタン」と堀田への“一生ついていく”誓い
- 第6話の位置づけ|数子は“運”を自分の武器にし始める
- 第6話ネタバレあらすじ|オイルショック、占い、ディスコ、銃撃
- 登場人物一覧|第6話
- 人物相関図|第6話時点
- 第6話の見どころ|数子が“占いを信じる側”から始まる
- ディスコ「マンハッタン」の意味|時代を読む女、再び
- 滝口の銃撃|過去の地獄は簡単には終わらない
- 堀田雅也の魅力|善人ではないが、数子を所有物にしない
- 島倉千代子救出の意味|数子は“救済者”になり始める
- 感想|第6話は“運命の恋”ではなく“運命共同体の始まり”
- 第6話の伏線・考察ポイント
- SNSや視聴者反応で話題になりそうなポイント
- 誰に刺さる第6話か
- まとめ|第6話は、数子が“運命を信じ、運命を背負う”回
- ネットフリックスシリーズ『地獄に堕ちるわよ』参考文献!
Netflix『地獄に堕ちるわよ』第6話|ディスコ「マンハッタン」と堀田への“一生ついていく”誓い
Netflixシリーズ『地獄に堕ちるわよ』第6話は、数子が“運”という概念に本格的に出会う回だ。
第5話で滝口宗次郎の檻から抜け出し、堀田雅也と結ばれた数子。普通のドラマなら、ここから愛による再生が始まる。だが本作は甘くない。第6話で数子と堀田を待っているのは、オイルショック、借金、組の苦境、占い師・聖先生との出会い、そして滝口による銃撃である。
第6話の数子は、堀田を支えようとする。だが、堀田は彼女を簡単には受け入れない。組の問題に女を巻き込まないという男の意地もある。数子は突き放され、傷つく。そこで彼女が出会うのが、街角の占い師・聖先生だ。
聖先生は、数子の過去と性格を見抜き、「次に運が良くなるのは今だ」と告げる。この一言が、数子を動かす。彼女はナイトクラブをディスコ「マンハッタン」へ改装し、時代の波を掴んで再び成功する。
だが、成功の直後に地獄は戻ってくる。破門された滝口が夜道に現れ、数子と堀田に銃を向ける。堀田は数子をかばい、銃弾を受ける。手術で一命を取り留めた堀田に、数子は「一生ついていく」と誓う。
第6話は、数子が占いに導かれ、ビジネスで勝ち、愛する男の命を失いかける回である。そして終盤、借金苦の演歌歌手・島倉千代子を救うことで、数子が“救われる側”から“救う側”へ回り始める重要回でもある。
本記事では、第6話のネタバレあらすじ、登場人物、人物相関図、見どころ、伏線、そして第6話が後の細木数子像にどうつながるのかを深掘りする。
ここからネタバレ注意!
第6話の位置づけ|数子は“運”を自分の武器にし始める
第6話の重要ポイントは、占い師・聖先生との出会いだ。
ここまでの数子は、商売、男、金、暴力、家族、裏切りの中で生きてきた。第1話では戦後の飢え、第2話では商売の才覚、第3話では家制度への反乱、第4話では須藤の裏切りと滝口の支配、第5話では堀田との出会いが描かれた。
第6話で初めて、数子の人生に“占い”が実用的な力として入ってくる。
これは単なるスピリチュアルな導入ではない。むしろ、本作における占いは、数子にとって「迷ったときに行動を正当化する言葉」として機能している。
聖先生の「次に運が良くなるのは今だ」という言葉は、数子にとって許可になる。
やっていい。勝負していい。今なら動ける。
数子は、その言葉を受けてディスコ「マンハッタン」を開く。そして実際に成功する。ここで数子の中に、占いと言葉と行動が結びつく。
第6話が重要なのは、後の細木数子が“運気”を語る人間になる前に、まず本人が“運気”という言葉で背中を押される側だったことを描く点だ。資料でも第6話は、オイルショック下でディスコ経営に挑戦し成功し、滝口の襲撃から堀田に救われ、「一生ついていく」と誓う回として整理されている。
第6話ネタバレあらすじ|オイルショック、占い、ディスコ、銃撃
1973年、オイルショックで堀田は苦境に立たされる
第6話の舞台は1973年。
オイルショックの影響で、世の中の空気は一気に変わる。景気は冷え込み、夜の街にも時短営業や経営難の波が押し寄せる。堀田雅也もまた、借金返済のために苦しんでいる。
第5話で堀田は、滝口を博打で追い込み、数子を檻から出した。数子から見れば、堀田は命の恩人に近い存在だ。暴力と借金で縛られていた自分を、滝口の支配から解放した男である。
だから数子は、今度は自分が堀田を助けたいと思う。
だが、ここで二人の関係は単純には進まない。
数子は持参金を差し出す。しかし堀田は、「組の問題に首を突っ込むな」と突き放す。
この場面には、堀田の男としての矜持が出ている。同時に、数子にとってはかなり痛い拒絶でもある。
数子はこれまで、金で人を動かし、金で危機を突破してきた。だから、堀田を助けるためにも金を出す。だが堀田は、それを受け取らない。
ここで数子は、自分の力が通じない相手にぶつかる。
彼女が差し出せるものを、堀田は拒む。これは数子にとって、愛情の拒否にも見えるはずだ。
突き放された数子、街角の占い師・聖先生と出会う
堀田に突き放された数子は、落胆したまま街を歩く。
そこで出会うのが、占い師・聖先生だ。
聖先生は、街角で占いをしている人物として登場する。数子はなぜか引き寄せられるように占ってもらう。
この出会いは、かなり大きい。
なぜなら、第6話以前の数子は、どちらかといえば“占う側”ではなく“読む側”だったからだ。相手の表情を読む。金の流れを読む。男の欲望を読む。商売の勝ち筋を読む。彼女は自分の観察眼と勘で生きてきた。
だが聖先生は、数子自身を読む。
数子の過去と性格を言い当て、「次に運が良くなるのは今だ」と告げる。
数子はここで、自分が言葉に動かされる側になる。
ここが面白い。
後の細木数子は、人に強い言葉を投げる側になる。「あなたはこうしなさい」「このままだと不幸になる」「先祖を大事にしなさい」と断言する側になる。だが第6話では、彼女自身が、他人の断言に背中を押される。
つまり、細木数子の“言葉の力”の原点がここにある。
「次に運が良くなるのは今だ」|占いが行動の許可になる
聖先生の言葉は、単なる励ましではない。
「次に運が良くなるのは今だ」。この言葉は、数子にとって行動の許可になる。
普通の人なら、オイルショックの時代に新しい事業へ踏み出すのは怖い。時短営業、物価高、社会不安、夜の街の冷え込み。勝負するには悪条件が多い。
だが数子は、悪条件の中に勝ち筋を見る。
聖先生の占いは、彼女の中にあった直感を言語化したのだろう。数子は最初から、ナイトクラブのままでは時代に合わないと感じていたはずだ。堀田の苦境も見ている。夜の街の客の変化も見ている。
そこへ「今だ」と言われる。
この瞬間、迷いが勝負に変わる。
占いとは、未来を当てるものというより、人を動かす言葉でもある。第6話はそこをかなりはっきり描いている。
ナイトクラブをディスコ「マンハッタン」へ改装
数子は、ナイトクラブをディスコ「マンハッタン」として再出発させる。
ここで第2話以来の数子の商才が戻ってくる。
第2話で彼女は、駅裏の小さな飲食店から始め、客の需要を読み、店を繁盛させ、売り抜けた。第3話では三田家を飛び出し、すぐ銀座へ戻った。第4話では須藤に騙されて痛い失敗をした。第5話では滝口の支配から抜け出した。
そして第6話で、再び彼女は自分の読みで勝負する。
ディスコへの転換は、かなり合理的だ。
ナイトクラブは、客との会話、接待、高級感、常連との関係が軸になる。一方、ディスコは音楽、踊り、若者の熱気、時代の空気を取り込む商売だ。オイルショックで暗い社会の中、人々はむしろ発散の場所を求める。
数子は、そこを掴む。
ディスコ「マンハッタン」は大繁盛する。
この成功は、単なる商売の勝利ではない。聖先生の言葉を受けて動き、実際に成功したことで、数子の中に「運気を読めば勝てる」という感覚が刻まれる。
ここが後の六星占術につながる伏線として重要だ。
「やっぱり運気はいいのよ」|数子は運を信じ始める
ディスコ「マンハッタン」が成功した数子は、「やっぱり運気はいいのよ」と満足げに語る。
この一言は軽く見えない。
なぜなら、数子はここで、成功の理由を自分の努力や商才だけでなく、“運気”に結びつけているからだ。
もちろん実際には、彼女の読みと行動力が勝因である。時代の変化を見て、業態転換を決断し、実行した。それが成功した。
だが、人は成功すると、そこに物語を作りたくなる。
「自分は運がいい」
「今は流れが来ている」
「このタイミングで動いたから勝てた」
こうした解釈は、自信になる。次の行動の燃料にもなる。ただし、危険もある。
成功を“運気”で説明し始めると、行動の結果と占いの言葉が強く結びつく。すると次からは、占いがただの助言ではなく、判断の根拠になっていく。
第6話の数子は、まさにその入口にいる。
堀田との夜道、滝口が銃を向ける
ディスコの成功後、数子は再び堀田と会う。
二人は夜道を歩く。第5話で始まった“孤悲”の関係が、ここではより深まっている。堀田は数子を救った男であり、数子が初めて対等に近いかたちで惹かれた男でもある。
だが、その穏やかな時間を壊すように、滝口宗次郎が現れる。
滝口は、第5話で堀田に敗れ、組からも追放された男だ。数子を支配していた自分の立場を失い、堀田に奪われたという怒りもある。彼にとって、数子と堀田は屈辱の象徴になっている。
滝口は二人に向かって銃を放つ。
ここで堀田は、数子をかばって銃弾を受ける。
第5話で堀田は、数子の檻を壊した。第6話では、文字通り数子の盾になる。
この展開で、数子にとって堀田は決定的な存在になる。
堀田、銃弾を受ける|数子は愛を失いかける
堀田は胸に銃弾を受け、緊急手術を受ける。
数子は、ここでまた失う恐怖を味わう。
第4話では、母・みねを失った。須藤には裏切られた。中園とは縁を切った。姉とも決裂した。数子は、すでに大切なものを何度も失っている。
だから第6話で堀田を失いかけることは、彼女にとって耐えがたい。
しかも堀田は、自分をかばって撃たれている。
ここで数子は、愛されていると感じる。あるいは、初めて自分のために命を張った男を見たのかもしれない。
滝口は数子を所有した。須藤は数子を利用した。三田家は数子を嫁として扱った。だが堀田は、数子を守るために身体を張った。
この差は大きい。
堀田が善人かどうかは別問題だ。裏社会の男であり、博打の男であり、危険な存在であることは変わらない。だが数子にとって、堀田は自分を“所有物”ではなく、命を張る対象として扱った男になる。
「一生ついていく」|数子の誓い
手術の末、堀田は一命を取り留める。
目覚めた堀田に、数子は涙ながらに「やっぱり一生ついていく」と誓う。
この台詞は、第6話の中心だ。
ただし、ここも甘い愛の誓いとしてだけ読むと弱い。
数子にとって「一生ついていく」は、依存の言葉であると同時に、契約の言葉でもある。堀田は自分を命がけで守った。だから自分も、堀田に賭ける。金でも、身体でも、人生でも、彼に張る。
これは愛だが、同時に博打でもある。
第6話の二人は、普通の恋人ではない。堀田は裏社会の男で、数子は何度も地獄をくぐってきた女だ。二人の関係には、安心よりも覚悟がある。
だから「一生ついていく」は、ロマンチックな台詞であると同時に、危険な台詞でもある。
一人の男に人生を賭ける。それは救いにもなるが、呪いにもなる。
自殺しようとしていた島倉千代子を救う
第6話の終盤、数子は演歌歌手・島倉千代子を見つけ出す。
島倉は、多額の借金に苦しみ、自殺を図ろうとしていた。数子は彼女を救い、その借金を肩代わりする。
この展開は、第4話と強く呼応している。
第4話の数子は、借金と裏切りで自殺寸前まで追い詰められた。その時、滝口が現れ、借金を肩代わりした。だが滝口の救いは、支配の始まりだった。
第6話では、今度は数子が借金苦の女性を救う側に回る。
ここが重要だ。
数子は、自分がかつてされたことを、別の形で誰かに対して行おうとしている。借金を肩代わりする。命を救う。相手を自分の側に引き寄せる。
もちろん、数子の行動には救済の面がある。自殺しようとしている人を止めることは、命を救う行為だ。
だが、本作の流れを踏まえると、ここにも支配の芽がある。
借金を肩代わりすることは、強い力を持つ。救われた側は、簡単には対等でいられない。感謝、負い目、依存、服従。それらが絡み合う。
第6話の島倉千代子救出は、数子が“助けられる側”から“助ける側”へ回る瞬間であると同時に、後の支配関係を予感させる。
登場人物一覧|第6話
- 細木数子/戸田恵梨香
本作の主人公。第6話では、堀田を支えようとして拒絶されるが、聖先生の占いに背中を押され、ナイトクラブをディスコ「マンハッタン」へ改装して成功させる。滝口の銃撃で堀田を失いかけ、「一生ついていく」と誓う。終盤では島倉千代子を借金苦から救う。 - 堀田雅也/生田斗真
数子の恋人であり、裏社会の男。第6話ではオイルショック下で借金返済に苦しむが、数子の金銭的支援を拒む。夜道で滝口に襲撃され、数子をかばって銃弾を受ける。数子にとって、命を張って自分を守った決定的な存在となる。 - 滝口宗次郎/杉本哲太
第4話で数子を支配し、第5話で堀田に敗れた男。第6話では復讐のために数子と堀田を襲撃する。銃撃によって、数子と堀田の絆を逆に強めることになる。 - 聖先生
街角の占い師。数子の過去と性格を言い当て、「次に運が良くなるのは今だ」と告げる。第6話における占いの導入役であり、数子が“運気”を行動の根拠として受け入れるきっかけを作る。 - 島倉千代子
借金苦で自殺しようとしていた演歌歌手。数子に見つけ出され、借金を肩代わりされる。第6話終盤で登場し、以降の物語に大きく関わる重要人物。 - 魚澄美乃里/伊藤沙莉
現在パートで数子の半生を取材する作家。第6話の中心は過去パートだが、美乃里の視点は、数子の語る人生がどこまで真実で、どこまで本人の物語化なのかを考えさせる役割を持つ。
人物相関図|第6話時点
細木数子 ──恋人/運命共同体── 堀田雅也
堀田雅也 → 細木数子(命をかけて守る)
細木数子 → 堀田雅也(一生ついていくと誓う)
細木数子 × 滝口宗次郎(過去の支配者・襲撃者)
滝口宗次郎 × 堀田雅也(敵対・復讐)
聖先生 → 細木数子(占いで行動を促す)
細木数子 → ディスコ「マンハッタン」(改装・経営成功)
細木数子 → 島倉千代子(借金肩代わり・救済)
細木数子 ⇔ 魚澄美乃里(取材対象と作家)
魚澄美乃里 → 細木数子(取材する側→語られる側)

第6話の見どころ|数子が“占いを信じる側”から始まる
第6話最大の見どころは、数子と占いの関係だ。
後の細木数子を知っている視聴者は、どうしても「占い師として成功した人」というイメージで見る。だが第6話では、数子はまだ占い師ではない。むしろ、占い師に言葉をもらう側である。
ここが面白い。
聖先生の言葉によって、数子は動く。結果としてディスコは成功する。つまり数子にとって、占いは“当たった”経験になる。
この体験は強い。
人は、自分が悩んでいる時に言われた一言が現実と噛み合うと、その言葉を忘れない。まして数子のように、何度も地獄をくぐり、判断の重さを知っている人間ならなおさらだ。
第6話は、数子が占いを「人を動かす言葉」として理解し始める回でもある。
将来、彼女が人々に強い言葉を投げる側になることを考えると、この回はかなり重要だ。
ディスコ「マンハッタン」の意味|時代を読む女、再び
ディスコ「マンハッタン」の成功は、第6話の爽快な部分だ。
ただし、これは単なる事業成功ではない。
第4話で須藤に騙された数子は、共同経営で大失敗した。第5話では滝口の支配から抜け出した。そして第6話で、数子は自分の読みと占いの後押しによって店を再生させる。
ここには、数子の復権がある。
彼女は、また商売の現場に戻ってきた。しかも今度は、ナイトクラブという旧来の形にしがみつかず、ディスコという新しい時代の欲望を掴む。
この判断は、かなり数子らしい。
人が何を欲しがっているかを読む。時代がどこへ流れているかを見る。暗い社会の中で、人々が発散を求めることを見抜く。これまで夜の街で鍛えてきた感覚が、ここで生きる。
第6話の数子は、また“勝つ側”へ戻りつつある。
ただし、今度の彼女には占いという新しい言葉が加わっている。
滝口の銃撃|過去の地獄は簡単には終わらない
第6話で滝口が再登場する意味は大きい。
第5話で彼は敗北した。数子を支配する権利も、店も、組内での立場も失った。普通なら、ここで退場してもよかった。
だが滝口は戻ってくる。
これは、過去の地獄は簡単には終わらないということだ。
暴力的な支配関係から抜け出しても、支配していた側が勝手に終わらせてくれるとは限らない。失った所有感、嫉妬、恨み、屈辱。それらが復讐として戻ってくる。
滝口は、数子にとって過去の檻そのものだ。
その滝口が銃を向け、堀田が数子をかばう。この場面によって、数子の中で二人の男の意味が完全に分かれる。
滝口は奪う男。
堀田は守る男。
この差が、第6話で決定的になる。
堀田雅也の魅力|善人ではないが、数子を所有物にしない
堀田雅也は、決して清潔なヒーローではない。
裏社会にいる。博打の世界で生きている。第5話では滝口を賭けで追い込み、クラブの権利書を手に入れた。善人のルールで動く男ではない。
だが、数子にとって堀田が特別なのは、彼が数子を所有物にしないところだ。
滝口は、数子を借金と暴力で縛った。須藤は、数子を金づるとして扱った。三田家は、数子を嫁として扱った。
堀田は違う。
彼は数子の金を拒む。自分の問題に首を突っ込むなと突き放す。冷たいが、そこには数子を利用しないという線引きもある。
そして銃撃の場面では、数子をかばう。
ここで堀田は、数子に対して初めて“対等ではないが、所有でもない”関係を提示する。
数子が「一生ついていく」と言うのは、そのためだろう。
ただし、その言葉は危険でもある。堀田を信じることは、堀田の世界に入ることでもある。裏社会、博打、抗争、危険。そのすべてを背負う覚悟が必要になる。
第6話の堀田は、救いであり、同時に新しい運命の鎖でもある。
島倉千代子救出の意味|数子は“救済者”になり始める
第6話終盤の島倉千代子救出は、次回以降への大きな伏線だ。
借金苦で自殺しようとする島倉を、数子が見つけ、借金を肩代わりする。
これは、第4話の反転である。
第4話の数子は、借金で死にかけた。その時、滝口が現れて借金を肩代わりした。しかし、それは支配の始まりだった。
第6話では、数子が島倉を救う側に立つ。
この時、数子は滝口と同じことをする危険も抱えている。
借金を肩代わりすれば、相手は救われる。だが同時に、相手に対して圧倒的な力を持つ。感謝と負い目が生まれる。救済は、簡単に支配へ変わる。
ここを見落としてはいけない。
数子は、善意だけで島倉を助けたのか。あるいは、自分がかつて苦しんだ借金地獄を見て、放っておけなかったのか。さらに言えば、自分にできる“救い方”が、金で相手を救うことだったのか。
おそらく全部ある。
第6話の数子は、完全な悪人ではない。だが、救うことと支配することの境目に立っている。
感想|第6話は“運命の恋”ではなく“運命共同体の始まり”
第6話は、堀田との関係が強く描かれるため、恋愛回として見られやすい。
だが、実際にはこれは普通の恋愛回ではない。
堀田は数子をかばって銃弾を受ける。数子は「一生ついていく」と誓う。ここだけ見れば、かなりドラマチックな愛の場面だ。
しかし、この二人の関係は甘い恋ではない。もっと重い。運命共同体である。
数子は堀田に命を救われた。堀田もまた、数子の存在によって自分の人生をさらに危険な方向へ進める。二人は互いに惹かれ合うが、その関係は安らぎよりも覚悟でできている。
第5話で二人は“孤悲”として結びついた。第6話では、その関係が血と銃弾で固められる。
重い。
だが、その重さがあるから、数子の「一生ついていく」が効く。
これは恋愛の台詞ではあるが、同時に人生を賭ける台詞だ。そしてこの台詞が、今後の数子の行動を縛る可能性もある。
第6話の伏線・考察ポイント
聖先生の占いは、数子の未来を開いたのか
聖先生の「次に運が良くなるのは今だ」という言葉は、ディスコ成功によって“当たった”ように見える。
だが、問題はその先だ。
一度占いが当たったと感じた人間は、次も占いに意味を求める。数子はここから、運気という言葉をより強く信じ、やがて自分自身が運気を語る側へ進む可能性がある。
第6話は、細木数子の占い師化への入口として見られる。
「一生ついていく」は愛か、依存か
数子の誓いは美しい。だが、危うい。
堀田は命をかけて数子を守った。その事実は大きい。だが、命を救われた側が、そのまま人生を差し出すような言葉を口にする時、そこには依存も混ざる。
第6話の数子は、堀田を愛している。だが同時に、堀田に救われた自分を堀田へ縛りつけてもいる。
この誓いが後にどう効いてくるかは、重要な伏線である。
島倉千代子との関係は救済か、支配か
島倉千代子を助ける数子は、救済者に見える。
だが、第4話で滝口が数子を救った時も、最初は救済に見えた。借金の肩代わりは、相手の命を救う一方で、相手の人生を握る力にもなる。
数子が島倉をどう扱うのか。島倉が数子をどう見るのか。ここは次回以降の大きな見どころになる。
SNSや視聴者反応で話題になりそうなポイント
第6話で話題になりやすいのは、まず生田斗真演じる堀田雅也の存在感だろう。
第5話で数子を滝口の檻から出し、第6話で彼女をかばって銃弾を受ける。裏社会の男でありながら、数子に対してだけは別の顔を見せる。このギャップは強い。
次に、聖先生の占いからディスコ成功へつながる展開。ここは「細木数子が占いに出会う回」として注目されるはずだ。単なる事業成功ではなく、後の占い師としての伏線になっている。
そして島倉千代子の登場。実在の有名歌手をモデルにした人物が本格的に絡んでくるため、第7話以降への関心を引くポイントになる。
一方で、銃撃、借金、自殺未遂を想起させる流れなど、重い描写も多い。視聴者によっては、ドラマとしての過激さに賛否が出る回でもある。
誰に刺さる第6話か
第6話は、数子の人生が占い、恋愛、ビジネス、救済へと一気につながる回だ。
特に刺さるのは、次のような人だ。
- 細木数子が占いにどう関わり始めるのか知りたい人
- 堀田雅也との関係を深く追いたい人
- ディスコ「マンハッタン」開業の流れを知りたい人
- 第5話から続く滝口との因縁の決着を見たい人
- 島倉千代子がどう物語に入ってくるのか知りたい人
- 「救うこと」と「支配すること」の境界線を考えたい人
逆に、軽い成り上がりドラマを求める人には重い。第6話は成功も描くが、そのすぐ横に銃撃と喪失の恐怖がある。明るいディスコの光と、夜道の銃声。この落差が本作らしい。
まとめ|第6話は、数子が“運命を信じ、運命を背負う”回
Netflixシリーズ『地獄に堕ちるわよ』第6話は、1973年のオイルショック下で、数子が新たな勝負に出る回である。
堀田を助けようとして拒絶された数子は、街角の占い師・聖先生と出会う。聖先生は数子の過去と性格を見抜き、「次に運が良くなるのは今だ」と告げる。
その言葉を受けた数子は、ナイトクラブをディスコ「マンハッタン」へ改装する。時代の欲望を掴んだ店は大繁盛し、数子は再び商売人として勝つ。
だが、成功の直後に滝口が戻ってくる。
夜道で銃を向けられた数子を、堀田は身を挺してかばう。銃弾を受けた堀田は生死をさまようが、手術で一命を取り留める。数子は彼に「一生ついていく」と誓う。
さらに終盤、数子は借金苦で自殺しようとしていた島倉千代子を救い、その借金を肩代わりする。
第6話が描くのは、運が良くなった女の勝利ではない。
運を信じて動いた女が、愛する男の命を失いかけ、今度は誰かの命と借金を背負い始める話である。
ここで数子は、占いの言葉に動かされる側から、やがて人を動かす側へ進み始める。
同時に、救われる側から、救う側へも回り始める。
ただし、その救済は常に危うい。借金を肩代わりすることは、人を救う力であると同時に、人を縛る力でもある。
第6話は、細木数子という人物が“占い師”へ近づく回であり、“救済者”へ近づく回であり、同時に“支配者”へも近づいていく回だ。
だからこそ、この回は見逃せない。
数子は、運命に救われたのではない。
運命という言葉を、自分の武器にし始めたのである。
ネットフリックスシリーズ『地獄に堕ちるわよ』参考文献!
稀代の女やくざが生き抜いた色とカネと暴力にまみれた欲望の戦後史!――「地獄に落ちるわよ!」の決めゼリフでテレビ界がひれ伏した恫喝の占い師を、カネにあかせた6億円の訴訟と広域暴力団最高幹部からの圧力にも屈せずに表舞台から引きずり降ろしたジャーナリズムの金字塔!















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