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2026年05月18日(月):歌詞全文の再掲を避け、動画紹介と山形弁解説中心の構成に整理。朝倉さやさんの公式プロフィール情報と、山形県内の方言地域の説明を補足。
朝倉さや「タッチ」山形弁バージョンと山形弁解説
民謡日本一に2度輝き、山形弁の名曲カバーでも知られるシンガーソングライター・朝倉さやさん。この記事では、岩崎良美さんの名曲「タッチ」を山形弁で歌ったバージョンと、山形弁の特徴を紹介します。
なお、楽曲の歌詞は著作権保護対象のため、この記事では歌詞全文を掲載せず、動画と方言解説を中心に構成しています。歌詞や歌い回しは、埋め込み動画でお楽しみください。
朝倉さや「タッチ」山形弁バージョンとは
朝倉さやさんは、山形県出身のシンガーソングライターです。公式プロフィールによると、1992年6月29日生まれ。民謡日本一に2度輝き、2013年にデビューしました。
民謡で鍛えた歌声と、山形弁を活かしたカバー曲で注目され、「なまりうた」の魅力を全国に広めた存在です。
「タッチ」山形弁バージョンでは、原曲の世界観を残しながら、山形弁ならではの響きや語尾が加わり、どこか素朴であたたかい雰囲気になっています。
たとえば、標準語の「ください」に近い意味で使われる「けろ」や、語尾に付く「〜っす」など、山形弁らしい表現が印象的です。
みんな、うだてみでケロ!(皆さん、歌ってみてください)
★朝倉さやさんの詳細はこちら
⇒ http://writerzlab.com/asakurasaya
山形弁解説
[出典:www.yamagatakara.jp]
山形といえば、「花笠音頭」や「芋煮会」が有名です。ただ、花笠の踊り方や芋煮の味付けが地域によって違うように、一口に山形弁といっても、地域によってかなり雰囲気が変わります。
山形県は、大きく分けて「村山」「最上」「置賜」「庄内」の4地域に分けられます。公式観光サイトでも、この4つのエリアごとに文化や地域性が紹介されています。
朝倉さやさんは山形市出身なので、主に内陸部の村山地方の方言がベースになっていると考えるとわかりやすいです。
村山地方とは、花笠音頭で歌われる山形、天童、尾花沢周辺、芭蕉の句「五月雨を あつめて早し 最上川」で知られる大石田、さくらんぼで有名な東根、河北町などを含む地域です。
いわゆる「ズーズー弁」と言われるのが、この村山地方を含む内陸部の方言のイメージです。
[出典:golf-562.com]
山形新幹線の終点・新庄あたりまで行くと、村山地方の言葉とはまた違った響きになります。新庄周辺の最上地方は、庄内や秋田方面の影響も感じられる言葉があります。
また、山形市から南下して上山、米沢方面に行くと、置賜地方の言葉になり、村山地方の人にもすぐには通じない表現が出てきます。逆に、庄内地方の言葉は内陸部とはかなり違い、同じ山形県内でも別の言語のように感じることがあります。
■ズーズー弁の秘密
なぜ「ズーズー弁」と言われるのかというと、「んだズ」「〜なんだズ」「〜らんねズ」「だめだズ」のように、語尾の「ズ」が印象に残るからでしょう。
初めて聞いた人には、いつもズーズー言っているように聞こえたのかもしれません。
ただし、実際の会話で「ズ」をつける頻度は、イメージほど多くありません。地域や世代によっても違います。
ちなみに新庄方面では、「ズ」が「じゅ」に近い響きになることがあります。
例:んだじゅ、〜なんだじゅ、〜らんねじゅ、だめだじゅ
■ホントは、ニャーニャー弁?
村山地方の山形弁に初めて触れた人は、「ニャーニャー」という響きが耳に残ることがあるそうです。
たとえば、「おもしゃえにゃー」(おもしろいね)、「んまいっけにゃー」(おいしかったね)のように聞こえる表現です。
ただし、実際には「にゃー」というより、「ねや」に近い発音です。「や」のほうを大きく発音するため、聞き慣れない人には「にゃー」に聞こえるのでしょう。
人によっては「ケロケロ弁」と言うこともあります。
「ケロ」は「くれ」に近い意味で、「ください」という丁寧語ではありません。子どもや親しい人同士なら使えますが、年上の人にそのまま使うとタメ口になります。
つまり、「にゃー」も「ケロ」も、基本的にはくだけた表現です。
■山形弁敬語・丁寧語・謙譲語講座
実は、山形弁はとても合理的な言語です。標準語の敬語ほど、いちいち頭を悩ませなくてもいい場面があります。
たとえば、標準語でよく聞く次のような表現。
お煙草はご遠慮させていただいております。
喫煙はお控えください。
ご注文のお品はこちらのほうでよろしかったですか?
ご注文のお品はこれでよろしいでしょうか?
それぞれを山形弁で表現してみると、こんな感じになります。
喫煙はお控えください
↓
タバコ、やめでケロっす
ご注文のお品はこれでよろしいでしょうか?
↓
注文したな、これでえがったがっス
どうですか、わかりましたか?
山形弁では、「ス」をつけると丁寧な響きになります。
「ケロケロ」言っているのは、そこらのニイちゃんや「わらす」(子ども)ぐらいです。
例:〜してケロ → 〜してくれ
やめでケロ → やめてくれ
良識ある大人は、「ケロっす」と言います。「ケロっす」が「ください」に近い丁寧な表現です。
■敬語・丁寧語・謙譲語の例
タメ語を、年上の人に対して使う丁寧な言葉に変換する例を挙げます。
※標準語 ⇒ 山形弁タメ語 ⇒ 丁寧な表現
電話で名乗るとき
朝倉だけど ⇒ 朝倉だっけ ⇒ 朝倉でした〜
近況を尋ねるとき
どうだい? ⇒ なんた? ⇒ なんたっス
家に呼ぶとき
来てくれ ⇒ 来てケロ ⇒ 来てけらっしゃい
さらに丁寧に言うと、「来てけらっしゃいッス」になります。
山形弁は、まだまだ奥が深い方言です。標準語の敬語に頭を悩ませることもありますが、山形弁には山形弁なりの丁寧さや距離感があります。
朝倉さやさんの歌をきっかけに、山形弁の響きや面白さを楽しんでみてください。
文責:ライターズラボ編集部(2026年05月18日(月)13:21執筆)
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