上方落語の演目の一つ。原話は、米沢彦八が元禄16年(1703年)に出版した「軽口御前男」(かるくちごぜんおとこ)の第四巻・「有馬の身すぎ」特殊な部類に入る艶笑噺であり、高座でかけられることは少ない。演者によってはもっとどぎついバージョンを演じる者もいた。
あらすじ
何とか人とかぶらない商売をと考え、近所の隠居のところへ相談しに来た男。近くの有馬温泉で「二階から小便をさせる」のはどうかと言われ、さっそく桶と節を抜いた長い竹竿を持って温泉地へとやってきた。
地面から二階の窓に竹竿を渡し、下に桶を置いて小便をためる。終わったら銀貨で支払いするように頼み、竹竿に転がしてもらって下で受け止める。
たまったらおわい屋に売ってもうひと儲けする魂胆だ。
「小便さしょ! 二階から小便させましょ!」
という男の売り声に、面白半分に注文する者が次々あって、あっという間にお金がたまりだしたから男はもう大喜び。
温泉地の外れまで来たら、どういうわけか、女の人が「小便をさせて」と言ってきた……
こんなんやったら、ジョウゴを持ってきたらよかった。
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