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★金原亭馬生(十代目)花見の仇討

金原亭馬生(十代目)

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はじめに

春の陽気に誘われて聴きたくなるのが、落語の「花見噺(はなみばなし)」。その中でも、お調子者たちのドタバタ劇を描いた人気演目が『花見の仇討(はなみのあだうち)』です。
今回は、江戸の粋と軽妙な語り口でファンを魅了した名匠、十代目金原亭馬生の高座をベースに、あらすじや見どころを分かりやすくご紹介します。

『花見の仇討』の分かりやすいあらすじ

物語の舞台は、桜が満開の上野の山です。

1. 退屈しのぎの「企み」
長屋の若い衆4人が花見に行く計画を立てますが、「ただ酒を飲むだけではつまらない」と言い出します。そこで、見物人を驚かせてタダ酒や弁当をせしめようと、一芝居打つことを思いつきます。
その内容とは、なんと「偽の仇討ち(あだうち)」でした。

  • 配役:
    • 巡礼姿の姉妹(2人)
    • お供の老人(1人)
    • 親の仇である浪人(1人)

2. 迫真の演技に騙される見物客
衣装を揃えて上野の山へ繰り出した4人は、満開の桜の下でさっそく芝居を始めます。
「モウこれ以上は逃がさぬぞ!親の仇、覚悟しろ!」
姉妹役の涙ながらの熱演に、周囲の見物人はすっかり本物の仇討ちだと思い込みます。「可哀想に」「がんばれ!」と、現場は大興奮に包まれます。ここまでは計画通り、大成功でした。

3. 結末(サゲ):正義感が裏目に…
そこへ、通りかかったのは本物の武士(お侍)。
緊迫した場面を見た武士は正義感に燃え、「健気(けなげ)な姉妹、この身に免じて助太刀いたす!」と、ギラリと本物の刀を抜いて浪人役に襲いかかりました。

冗談では済まなくなった浪人役の男は、恐怖で真っ青。
「これ、本物の仇討ちじゃありません!『花見の(空)仇討ち』です!」
と叫びながら、必死で逃げ出していくのでした。


十代目 金原亭馬生で聴く「花見の仇討」の見どころ

多くの落語家が手がける演目ですが、十代目金原亭馬生の『花見の仇討』には独特の味わいがあります。

  • 「粋」で「軽妙」な江戸の空気感
    馬生師匠の語り口は、まるで一幅の俳画のよう。さらりとしていながら、長屋の連中の「間抜けだけど憎めない雰囲気」がリアルに伝わってきます。
  • 本物の武士が登場したときの緊張感
    後半、お調子者の若者たちのコミカルな空気から、本物の武士が割り込んできた瞬間の「あ、やばい!」という空気の切り替えが見事です。笑いの中に一瞬走るスリルが、サゲの爆笑を引き立てます。

現在でも「名演集」などのCDや音楽配信サービス(Apple Music / YouTube Musicなど)で1980年の本牧亭での音源を聴くことができます。


終わりに

嘘から出たまこと、悪ノリが引き起こした大騒動を描いた『花見の仇討』。
十代目金原亭馬生の心地よいテンポの語りで聴くと、まるで自分も江戸時代の上野の山で、桜を見ながらお酒を飲んでいるような気分に浸れます。春のプレイリストに、ぜひ加えてみてはいかがでしょうか。

コメント

  1. 藁田長敏 より:

    最高、

  2. 藁田長敏 より:

    最高です、

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