あらすじ
九州小倉と大坂を往復する船に乗り込んだ男が、三十両の大金を海に落としたので、乗り合いの人の大きなガラスのフラスコに入り、潜って探すうちにフラスコが割れ、海底に沈むとそこはなんと竜宮城。
乙姫がこの男を浦島と間違えて歓迎接待を受け、いい気になって楽しんでいると、本物の浦島が亀に乗って現れた。
本物が来たんじゃニセモノがわかっちまう、エラことだとその場を逃げ出す。
そこに現れたのが猩々(しょうじょう)の駕籠屋。
「駕籠賃は少々(猩々)だが、酒手が高い」
解説
猩猩、猩々とは、古典書物に記された、中国の伝説上の動物。
人の言葉を理解し酒を好み、日本では赤ら顔に赤色の毛で表し、中国では黄色の毛の生き物と伝わる。
この噺は上方落語では、連作シリーズの「西の旅」の一部で、厳密には金を海に落とすところまでが「小倉船」、そのあと、フラスコで金を探しに海中にもぐるくだりになり、この部分は「フラスコ」または「水中の黄金」「天国旅行」とも呼ばれます。
結びの竜宮のくだりは、上方の別題は「竜宮界竜の都」
※KeyWord ⇒ 竜宮界龍の都/浦島屋/小倉船/龍宮界龍都
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