こましゃくれた子供が父親から小遣いをせびるためにあの手この手のゴマすり、それでもダメだと分るとおっかさんが父親の留守に男を家に入れたと浮気を匂わせ、小遣いを受け取ると、それはただの按摩さんでしたと言って逃げ出します。
湯から戻ってきた女房に父親が息子に銭を巻き上げられた話をしながら、知恵のあるのは結構だが、どうせなら真田昌幸の息子のように、知恵で父親の絶体絶命のピンチを救うような息子になって欲しい、といって真田六文銭の旗印の由来を語ります。
その息子というのは後に大阪の陣で活躍した真田幸村ですが、父親は、幸村は大阪の陣では死なずに秀頼とともに薩摩に落ち延びた、と講談の知識で語ります。(ここがオチにつながる前振り)
最初の銭を使い果たして玄関に潜んでいた子供は父親の話を一度で覚えて披露しますが、六文銭とはどういうものか、と父親に尋ねます。父親は銭を6枚並べて説明し始めますが、息子はその銭をさらって家から飛び出します。
その子に向かって父親が「何に使うのか」と聞くと息子は「焼き芋を買うんだ」と答えます。そこで父親は「あいつも薩摩に落ちた」と下げて終わります。
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