『獄門島』ドラマ ネタバレあらすじ・キャスト・人物相関図

ドラマ

2016年11月16日(初回投稿)
2023年08月19日(追記更新)

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NHKBSプレミアム「獄門島」主演:長谷川博己

初回放送日: 2016年11月19日

終戦直後、瀬戸内の孤島を訪れた金田一耕助(長谷川博己)。僧の了然(奥田瑛二)の案内で島の実力者・本鬼頭家にやってきた金田一は、そこで美しい女性・早苗(仲里依紗)と出会う。さらには島に似つかわしくない奇抜な風体の3姉妹にも。
そしてある晩、末妹の姿が消える…。金田一耕助再起動!数々のミステリー・ランキングで1位に輝く横溝正史の最高傑作!封建的な島で繰り広げられる怪奇な連続殺人の謎に金田一が挑む!

原作:横溝正史「獄門島」/脚本:喜安浩平

みどころ

「獄門島」(ごくもんとう)は、横溝正史の長編推理小説で、「金田一耕助シリーズ」の一つです。俳句を用いた見立て殺人を描いています。

【作中に用いられた俳句】
鶯の身をさかさまに初音かな (宝井其角)
むざんやな冑の下のきりぎりす(松尾芭蕉)
一つ家に遊女も寝たり萩と月 (松尾芭蕉)

「獄門島」は、戦争直後の瀬戸内の孤島を舞台にした、おどろおどろしい雰囲気と殺人の巧みなトリックで、昭和22年の発表当初から高い評価を受けています。

古今東西のミステリー小説を対象にしたランキングで、何回かベスト1に輝いたのをはじめ、常に上位にランクインされ、これまでに映画化2度、テレビドラマ化4度と、今もその人気は衰えていません。

この傑作ミステリーを、各種の映画機材等を用いることで、映画と見紛うクオリティーで映像化し、孤島の地形(殺人トリックに不可欠)や島を覆う不気味な空気感の描写を、雄大な自然と歴史的建造物が多く残る佐渡で再現しています。

小説のあらすじ

終戦から1年経った昭和21年9月下旬。
金田一耕助は、引き揚げ船内でマラリアで死んだ戦友・鬼頭千万太(きとう ちまた)の死を知らせるため、千万太の故郷・瀬戸内海に浮かぶ、獄門島へと船で向かっていた。
金田一は、千万太が息絶える前に残したある言葉が気に掛かっていた。
「おれが帰ってやらないと、3人の妹たちが殺される…」
千万太は金田一が戦前、本陣殺人事件を解決した探偵であることを知っていて、来るべき事件のために自分の故郷に赴くように頼んだのだ。
金田一が獄門島へと向かう同じ船には、戦争に供出されていた千光寺の釣鐘が島に無事に戻り、千万太のいとこである一(ひとし)の戦地での無事の情報も聞かれた。

獄門島は封建的な因習の残る孤島で、島の網元である鬼頭家は、本鬼頭(ほんきとう)と分鬼頭(わけきとう)に分かれ対立していた。
千万太は本鬼頭の本家、一は分家であった。

本鬼頭家には、美しいがいまだ幼子のような千万太の異母妹3人と、同じく美しくしっかりした一の妹の早苗がいたが、当主である千万太の父は発狂して座敷牢に入っていたため、千光寺の和尚・了念、村長の荒木、医者の幸庵が後見人となっていた。

金田一が千万太の死を告げた後、正式な公報も入ったので千万太の葬儀が行われた。
その夜、3姉妹の三女の花子が行方不明となった。
了念和尚の指示で捜索が行われたが見つからない。
捜索に協力していた金田一は寺へ戻る途中、先を行く和尚の提灯の火を追って歩いていたところ、先に境内に入った和尚があわてて金田一を呼びつける。
寺の庭では花子が足を帯で縛られ梅の古木から逆さまにぶら下げられて死んでいた。
金田一は和尚が念仏を唱える中「きちがいじゃが仕方がない」とつぶやくのを耳にし、和尚は発狂した千万太の父を犯人と思っているようだが、それなら「きちがいだから」であるべきはずで、なぜ「きちがいじゃが」なのかといぶかる。

次の日、金田一は逗留させてもらっている千光寺で、千万太と一の祖父で本鬼頭の先代・嘉右衛門の書いた3句の俳句屏風を目にする。
「むざんやな 冑(かぶと)の下の きりぎりす」「一つ家に 遊女も寝たり 萩と月」の2句は読めたが、残りの1句が判読できなかった。

千万太の言ったとおり残る2人の姉妹も危ないことを悟った金田一だが、不審人物として駐在所の牢に入れられてしまい、その間に次の殺人が起こってしまう。
今度は3姉妹の次女の雪枝が首を絞められて釣鐘の中に押し込まれていたのであった。
牢に入れられていてアリバイがあるため釈放された金田一は現場に赴き、そこで和尚が「むざんやな」の句をつぶやくのを聞く。
金田一は釣鐘をてこの原理で持ち上げる方法を実演してみせた後、復員兵の海賊が島に潜入したとのことで県警本部からやって来た磯川警部と再会する。

花子が殺された日、何者かが屋敷や寺に侵入した形跡があり、それが海賊かつ殺人犯人ではないかと目されたため山狩りが行われることとなり、金田一も参加する。
そこで床屋から、3姉妹の母のお小夜は「道成寺」が得意な旅役者だったのを与三松が見初めて後妻にしたのだが、先代の嘉右衛門と折り合いが悪く狂死。
その後、与三松もおかしくなったため座敷牢に入れられたのだということを聞きとる。
その直後に発見された復員兵は何者かに頭を殴られて死ぬ。
早苗はその男が兄の一かもしれぬと思って助けるようなことをしていたのだが別人であった。
同じ夜、通夜をしている本鬼頭家では、祈祷所で3姉妹の長女の月代が白拍子姿となり母から伝授されたという祈祷を行っていたが、家の者が確かめに行くと首を絞められて殺されており、そこには萩の花が撒かれていた。

謎を追求する金田一は、雪枝が殺された日、雪枝が押し込められていた場所と違う場所に釣鐘を見たという話を聞く。
さらに月代がこもった祈祷所を先代が「一つ家」と呼んでいたことを聞かされる。
金田一はそれで月代の死が「一つ家に」の句の見立てであると知り、読めなかった屏風の句が「鶯(うぐいす)の身を逆(さかさま)に初音かな」であること、そして3姉妹はすべて屏風の句の見立てで殺されたことを知る。
金田一は獄門島の人間は気がちがっていると興奮しだすが、その瞬間ある重大な謎が解ける。

金田一はこの事件に先代の影が濃いことから、分鬼頭の当主・儀兵衛に話を聞く。
そこで嘉右衛門が見立て遊びを好んだこと、孫息子を2人とも戦争にとられ、忌み嫌っていたお小夜の血が残っている本鬼頭の将来を憂い、島の3長老的な和尚、医者の幸庵、村長に何かを託したこと、また彼らも嘉右衛門に同情的だったこと、さらに彼らが以前から金田一を知っていたことなどを聞き取る。

金田一は磯川警部立会いのもと和尚に面談し、そこで一連の殺人事件の真相を語る。
花子(と復員兵)は和尚、雪枝は村長、月代は幸庵に殺されたのであり、殺人方法も含めすべては死んだ嘉右衛門の差し金によるものであった。
出征した千万太が死亡すれば、気の狂った与三松とその子供である3姉妹が本鬼頭を継ぐことになるが、嘉右衛門は3姉妹の誰が跡を継いでも本鬼頭の家はつぶれてしまうことを心配し、また3姉妹の母親であるお小夜に対する憎悪も手伝って、千万太が死に一が帰ったときには一に本鬼頭の家を継がせたいと考えた。
和尚は、そのために邪魔になる3姉妹の殺害を、嘉右衛門が死の直前に自分たち3人に依頼したこと、その実行条件は千万太が死に一が帰ったときであったこと、「むざんやな」に使う釣鐘が戦時物資として供出させられているため嘉右衛門が指定する殺人方法は成立しないと安易に考えていたところに、釣鐘が帰ってきたので実行したことなどを語る。
金田一はすべてが明らかになった後、前夜に村長が島から逃亡したことと幸庵も面談の前に発狂したことを知らせ、さらに一の生存が嘘(復員詐欺)であったことを告げたため、和尚はその場でショック死する。
金田一は残された早苗に「一緒に東京に行かないか」と思いを伝えるが、早苗は本鬼頭を継ぐ意志を固めていたため断られ、ひとり島を去る。

[出典:獄門島(Wikipedia > https://ja.wikipedia.org/wiki/%E7%8D%84%E9%96%80%E5%B3%B6 ]

出演キャスト・登場人物相関図

長谷川博己
奥田瑛二
仲里依紗
小市慢太郎
菅原大吉
綾田俊樹
山中崇
谷田歩
岡山天音
堀田真由
秋月成美
吉田まどか
古田新太
山田真歩
柳俊太郎
瑳川哲郎
山崎銀之丞
中西美帆
石田法嗣
八十田勇一
師岡広明
大津尋葵
吹上タツヒロ
石井テルユキ
萩原宏樹

【小説の登場人物】
金田一耕助(きんだいち こうすけ) – 私立探偵
磯川常次郎(いそかわ つねじろう) – 岡山県警察部の警部
清水(しみず) – 獄門島駐在巡査
鬼頭嘉右衛門(きとう かえもん) – 本鬼頭家先代、故人
鬼頭与三松(きとう よさまつ) – 本鬼頭家当主、精神病を患い座敷牢にいる
お小夜(おさよ) – 与三松の妾、女役者、故人
鬼頭千万太(きとう ちまた) – 与三松の息子
鬼頭月代(きとう つきよ) – 与三松の長女、お小夜の娘で千万太の腹違いの妹
鬼頭雪枝(きとう ゆきえ) – 与三松の次女、お小夜の娘で千万太の腹違いの妹
鬼頭花子(きとう はなこ) – 与三松の三女、お小夜の娘で千万太の腹違いの妹
鬼頭一(きとう ひとし) – 千万太のいとこ、本鬼頭分家
鬼頭早苗(きとう さなえ) – 一の妹、本鬼頭分家
お勝(おかつ) – 嘉右衛門の妾
鬼頭儀兵衛(きとう ぎへえ) – 分鬼頭当主
鬼頭志保(きとう しほ) – 儀兵衛の妻
鵜飼章三(うかい しょうぞう) – 分鬼頭居候、復員軍人
荒木真喜平(あらき まきへい) – 獄門島村長
了然(りょうねん) – 千光寺和尚
了沢(りょうたく) – 千光寺典座
村瀬幸庵(むらせ こうあん) – 漢方医
竹蔵(たけぞう) – 潮つくり
清公(せいこう) – 床屋

[出典:獄門島(Wikipedia > https://ja.wikipedia.org/wiki/%E7%8D%84%E9%96%80%E5%B3%B6 ]

【獄門島 (1977年の映画)】
『獄門島』(ごくもんとう)は、1977年(昭和52年)8月27日に公開された日本映画。
横溝正史作による同名の長編推理小説の映画化作品の一作であり、市川崑監督・石坂浩二主演による金田一耕助シリーズの3作目にあたる。
製作は東宝映画、配給は東宝。

【原作と映画(1977年)との主な相違点】
金田一耕助と鬼頭千万太(きとう ちまた)の関係原作では、戦友であり、千万太の最期を看取った仲。
映画では、その役割は、耕助の友人の雨宮に変更されている。
耕助は、その雨宮から「千万太の遺言」を又聞きしたことになっており、雨宮の依頼で了然和尚に遺言を届けるため、島へ向かった。
渡航目的と期間原作では、静養も兼ねているので数週間滞在していた。
映画では、わずか5日間の出来事であり、第1の殺人も耕助が島に来た日の夜で、展開が早い。
経歴耕助が戦前に扱った『本陣殺人事件』などの名探偵としての功績や、戦前戦中(徴兵時代も含めて)の経歴が、映画では全く語られていない。
担当刑事について原作では、耕助と9年ぶりの再会である磯川警部で、互いの信頼も厚い。
映画では初対面の等々力警部で、耕助をあまり信用していなかった。
鬼頭一(きとう ひとし)と早苗の父母原作ではあまり語られていない。
映画では後半で詳細に語られ、これが犯行の遠因になっている(原作とも矛盾していない)。
その他犯人の人物、人数、最後が違う。しかし、犯人の一人は同一人物である。
映画では、復員詐欺の男と耕助が出会っている。

[出典:獄門島 (1977年の映画)(Wikipedia > https://ja.wikipedia.org/wiki/%E7%8D%84%E9%96%80%E5%B3%B6_(1977%E5%B9%B4%E3%81%AE%E6%98%A0%E7%94%BB) ]

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