第10話 あらすじ
ウルフ商会の力夫(橋本じゅん)から新宿流星会に吸収合併の話が持ち込まれた。だが力夫の本当の狙いは虎児(長瀬智也)で、ウルフ商会にくるならば新宿流星会は残してやると虎児に持ちかける。
一方、谷中家には竜二(岡田准一)が戻ってきた。だがメグミ(伊東美咲)の元夫、保(菅原大吉)が尋ねてきたこともあり、いまいち歓迎されていない様子。そんな中、メグミが行方不明になってしまう。保が言うには出会い系サイトの仲間とドライブに行ったというが、メグミが行ったのは出会い系サイトではなく自殺サイトの募集だった。心配した竜二は保と共にメグミを探しにいくことに。だがその頃、自殺を考えていたサイトの利用者たちはメグミのおかげで自殺を考え直していた時だった。そこに現れたのが竜二。眠っていたメグミはなんのことか解らず逃げ出してしまい、居合わせた保に飛びつき、保はメグミを抱きかかえながら「腰が抜けてしまった」…と、林屋亭小竜こと竜二オリジナルの「品川心中」。見事に噺家への復帰を果たした竜二だった。
その頃虎児は、流星会が襲われたことで銀次郎(塚本高史)と共にウルフ商会に殴りこみにいくのだが、その様子はテレビ中継されてしまい、ウルフ商会のビルは警察に取り囲まれてしまった。騒ぎを起こした責任をとるために虎児は自首することに…
品川心中 あらすじ
品川の遊郭で遊女をしている、名をお染という女。店でも古株で、ことあるごとに懐の広いところを見せなきゃいけないのだが、最近めっきり客が離れてとてもじゃないがそんな金なんか用立てられるわけもない。恥をかくくらいならいっそ死んでしまおう。どうせ死ぬなら心中と浮名を立たせ死に花咲かせようと、馴染み客の中から不幸にも選ばれたのは金蔵というさえない男。呼び出された金蔵は心中の話を聞かされるのだが、お染にすっかり惚れこんでいた金蔵は、二つ返事で了承することにした。だがいざその時になってみればなかなか決心がつかない。兄貴分のところに挨拶に行くので明日。カミソリは痕が残るのでいやだ。いい加減しびれを切らしたお染は金蔵を引きずって川に突き落としてしまった。いよいよ後を追おうかとお染が飛び込みかけたとき、なにやら止めようとする男が一人。男はお染の馴染み客、金を用立ててくれたというのだ。そういうことならもう死ぬ必要はなくなったと、お染は金蔵を放りだしてその場を立ち去ってしまった。不幸なのは金蔵。突き落とされるわ裏切られるわで、散々な目にあったのだがなんとか命だけは助かった。ずぶぬれのまま知り兄貴分の元に帰るのだが、兄貴文は賭博の真っ最中。その頃の賭博は見つかれば役人にしょっぴかれるってもんで、突然あらわれた金蔵を役人と勘違いした面々は右へ左へと逃げ回る。だがただ一人はどっかり座りこんで眉ひとつ動かさない。皆がさすがは元お武家さまと感心していると
「そうお褒めくださるな。拙者、とうに腰が抜けて立てません」。
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