★古今亭志ん生(五代目)搗屋幸兵衛(つきやこうべえ)

古今亭志ん生(五代目)


あらすじ

家主の幸兵衛が、今朝も長屋を一回りして、小言を言って家に戻ると、空家を借りたいと男が訪ねて来た。
仕事は搗米屋だというので、以前あの部屋には搗米屋がいて、その隣に自分が暮らしていたと思い出話を始めた。
最初に結婚した嫁は働き過ぎて体を壊した。
死に際に妹を後添いにと頼まれて妹と再婚したが、死んだ姉が私を恨んでいると言い出した。
姉の位牌が朝になると後ろを向いている。
妹はこれを気に病んで死んでしまった。
死後、朝になると二人の位牌が揃って後ろを向いている。
さては狸の仕業かと、寝ずの番をしたが、空が白んでも何にも起きない。
隣の搗米屋が起きて仕事を始めて米を搗く音が響き出した。
ドスンという度に位牌が少しずつ回り、やがて位牌が真後ろを向いた。
最初の嫁は病気だから仕方ないとしても妹はこれを気に病んで死んでいったのだから、搗米屋に殺されたようなもんだ。
「やい搗米屋、嫁の仇、そこへ直れ!」

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