あらすじ
戸塚宿から一里ほど入った鎌倉山のふもとのあるお寺。
和尚と寺男の二人でつましく日々を送っている。和尚は畑仕事で茄子を丹精している。
夜、和尚の蚊帳の傍に美しい女が現れた。
「私は茄子の精です。大きくなったらわしの妻にしてやると声をかけていただいたので……」
菜(さい)」と「妻(さい)を間違えていたわけだが、和尚はせっかく出てきてくれたものをむげに断ることもなかろう、肩でも揉んでくれと蚊帳の中に招き入れる。
ところがそれまで気配すらなかったのに、一天にわかにかき曇り、つんざくような落雷の音……
プロフィール
9代目入船亭 扇橋(いりふねてい せんきょう、1931年(昭和6年)5月29日 - 2015年(平成27年)7月10日 )は、東京都青梅市出身の落語家。本名は橋本 光永(はしもと みつなが)。落語協会会員(相談役)。10代のころから俳句を嗜み「光石」の俳号を持つ俳人でもあり「東京やなぎ句会」の宗匠、俳人協会の会員でもあった。出囃子は『にわか獅子』(にわかじし)。
経歴
埼玉県立飯能高等学校中退後、職を転々。
1957年12月 – 26歳の時に8代目三笑亭可楽の「笠碁」を聴いたことで落語のファンになり3代目桂三木助に入門、翌年、桂木久八で初高座。
1961年1月 – 師匠三木助死後、5代目柳家小さん門下。
1961年5月 – 二つ目昇進し柳家さん八と改名。
1970年3月 – 真打昇進し9代目襲名。
1981年 – 映画『の・ようなもの』(落語を題材にした作品)に「出船亭扇橋」役で出演。
1982年 – 文化庁芸術祭大賞。
1983年 – 芸術選奨新人賞(大衆芸能部門)。
1989年 – 映画『キッチン』に出演。
弟子
入船亭扇遊
入船亭扇海
入船亭扇蔵
入船亭扇好
入船亭扇治
入船亭扇辰
入船亭扇里
コメント
[…] さま」という言葉に旨を突き刺すような切なさがありました。 たまたま調べてたら、扇橋師匠の録音を見つけたので聞いてみると、滔々と語ってる。でもその抑揚のない語りの中に出て […]