更新履歴
2015年11月:初投稿(映画公開前)
2026年06月02日(火):映画公開後の情報に全面更新(キャスト確定・原作完結・アニメ放送・Netflixドラマ化・海外受賞・公開前の予想セクション削除)

映画「僕だけがいない街」は、藤原竜也と有村架純の初共演で実写化されたタイムリープ・ミステリーである。2016年3月19日に全国公開された。タイムリープによって18年前の連続誘拐殺人事件の謎に迫る青年の姿を描く。この記事では、原作・映画の概要、あらすじ、キャスト・人物相関図をまとめる。
原作「僕だけがいない街」の概要
「僕だけがいない街」(ぼくだけがいないまち、略称:僕街)は、三部けいによる漫画作品である。過去に戻る力「再上映(リバイバル)」を持つ主人公が、自分と周囲を襲う悲劇を回避しようとするサスペンスだ。『ヤングエース』(KADOKAWA)にて2012年7月号から2016年4月号まで連載され、本編は単行本全8巻で完結した。連載終了後に短編集『僕だけがいない街 Re』が描かれ、これを収録した第9巻も発売されている。
作品は『このマンガがすごい!2014』オトコ編で第15位、『マンガ大賞2014』で第2位に選ばれた。2017年10月にはフランスのSF専門出版社が選ぶ「歴史改変SF大賞」のグラフィック賞を受賞し、日本の漫画として初の選出となった。紙と電子書籍を合わせた累計部数は、2020年12月時点で549万部を突破している。
原作とは別視点で描かれたノベライズ小説『僕だけがいない街 Another Record』(著者:一肇)が、電子書籍雑誌『文芸カドカワ』(KADOKAWA)にて2015年11月号から2016年2月号まで連載された。テレビアニメは2016年1月から3月まで放送され、全12話で構成された。成人期の悟を満島真之介、小学生期の悟を土屋太鳳、雛月加代を悠木碧が演じている。さらに2017年12月には、Netflixが古川雄輝主演で連続ドラマ版を配信した。
映画『僕だけがいない街』作品情報
実写映画は2016年3月19日に全国公開された。上映時間は120分、配給はワーナー・ブラザース映画。監督を平川雄一朗、脚本を後藤法子、音楽を林ゆうきが手がけた。主題歌は栞菜智世の「Hear〜信じあえた証〜」で、彼女のメジャーデビュー曲でもある。興行収入は10億円を超え、日本映画製作者連盟が公表する2016年の興収10億円以上作品に名を連ねた。
映画は前半こそ原作に沿って進むが、撮影当時まだ原作が完結していなかったため、後半は原作・アニメと大きく異なる展開をたどる。結末は映画オリジナルで、タイトルの意味そのものが原作とは違う形で回収される。具体的な内容は後述する。
原作のあらすじ
主人公は漫画家の藤沼悟。デビューは果たしたものの作品は売れず、ピザ屋「Oasi Pizza」のアルバイトで生計を立てている。悟には特殊な体質があった。悪い出来事が起こる直前に時間が巻き戻り、その原因を取り除くまで同じ場面を繰り返す。悟はこれを「再上映(リバイバル)」と呼ぶ。能力は意思と無関係に発動し、たいていは悟自身の得にならない結果に終わる。
ある日、ピザの配達中にリバイバルが起き、悟は子どもの交通事故を防ぐ。代わりに自身が車にはねられ、2日間入院した。これをきっかけに同僚の愛梨と親しくなり、知らせを受けて上京した母・佐知子ともアパートで暮らし始める。
後日、佐知子は買い物中のリバイバルで誘拐を未然に防ぎ、さらに1988年に北海道で起きた連続誘拐殺人事件の真犯人の正体に気づく。だが、それを悟に伝える前に殺害されてしまう。遺体の第一発見者となった悟は犯人に仕立て上げられる。リバイバルで殺害を阻止しようと強く念じた結果、これまで経験したことのない長期間のタイムリープが起き、悟は18年前の1988年へ飛ばされる。
戻った先は、連続誘拐殺人事件の最初の犠牲者・雛月加代が殺される少し前だった。この事件ではクラスメイトの加代と杉田広美が殺害され、年上の友人だった白鳥潤(通称「ユウキさん」)が犯人として逮捕・死刑宣告されていた。当時小学生だった悟の証言は捜査で重視されなかった。事件を未然に防げば犯人も犠牲者も生まれないはずだと考えた悟は、母親から虐待を受けて孤立していた加代に近づき、守ろうと決意する。
悟は加代と過ごす時間を重ね、合同誕生日を無事に越える。だが翌日、加代は学校に現れず、そのまま行方不明になった。母親が捨てたゴミ袋に加代の服が入っていたことから、悟は加代の死を察してショックを受ける。直後にリバイバルが終わり、悟は母・佐知子が殺された直後の2006年へ戻された。1988年の事件と佐知子殺害が同一人物の犯行だと確信した悟は、2つの時代を往復しながら真犯人に立ち向かっていく。
キャスト・人物相関図
藤沼悟 ふじぬま さとる(藤原竜也/少年期:中川翼)
北海道出身、1977年3月2日生まれ。2006年時点で29歳の漫画家。ゲームのコミカライズでデビューしたが成功せず、ピザ屋でアルバイトをする。人付き合いは得意でない。リバイバル能力を持ち、母の死をきっかけに2006年と1988年を往復するようになる。1988年当時は市立美琴小学校に通う小学5年生で、ヒーロー漫画「ワンダーガイ」に憧れる少年だった。
片桐愛梨 かたぎり あいり(有村架純)
2006年に悟と同じピザ屋で働く女子高生。明るく好奇心旺盛な性格で、悟を「尊敬できる友達」として積極的に接する。自分で稼いだお金で叶えたい夢を持っている。犯人に追われる悟をかくまうなど、物語の鍵を握る存在だ。
雛月加代 ひなづき かよ(鈴木梨央/成人期:森カンナ)
1988年の悟のクラスメイト。1977年3月2日生まれで、悟と誕生日が同じ。母子家庭で母親から虐待を受けており、周囲と距離を置いている。最初のタイムラインでは連続誘拐殺人事件の犠牲者となるが、悟が事件に介入することで運命が変わっていく。
白鳥潤 しらとり じゅん(林遣都)
1988年時点で悟の近所に住む青年。当時23歳。ペーパークラフトが得意で、「勇気を出して」が口癖。悟の記憶では「ユウキさん」と呼ばれていた。最初のタイムラインでは事件の犯人として逮捕され、死刑を宣告される。
藤沼佐知子 ふじぬま さちこ(石田ゆり子)
悟の母。2006年時点で52歳。元テレビ石狩の報道部アナウンサーで、洞察力が高く、心を読むような発言で悟を驚かせる。愛梨が姉と見間違えるほど若々しい。事件の真犯人の正体に気づいたことで殺害される。
八代学 やしろ がく(及川光博)
1988年の悟の担任教師。面倒見がよく、生徒からも父兄からも人気のある好青年として描かれる。物語の中心人物の一人。
小林賢也(ケンヤ) こばやし けんや(福士誠治)
1988年のクラスメイト。観察眼が鋭く、大人びた言動を見せる悟の変化を見抜く。成人後は弁護士となり、真犯人を追い詰める悟に協力する。
澤田真 さわだ まこと(杉本哲太)
元テレビ石狩社会部の記者で、佐知子の同僚だった。現在はルポライターとして、18年前の事件を今も追い続けている。悟に重要な手がかりを与える。
その他のキャスト
- 雛月明美(加代の母) 安藤玉恵
- 高橋店長(ピザ屋の店長) 高橋努
- 須藤 淵上泰史
1988年の悟の同級生「アジト仲間」として、ヒロミ(杉田広美)、オサム、カズらが登場する。原作・アニメでは事件を防ぐために悟とともに行動する重要な仲間だが、映画では尺の都合で描写が整理されている。
映画オリジナルの結末(ネタバレ注意)
ここからは映画版の結末に触れる。未鑑賞の場合は注意してほしい。
映画は原作・アニメと終盤の展開が大きく異なる。原作で悟は真犯人によって湖に沈められ、15年間の眠りを経て覚醒し、最終的に真犯人を追い詰める。一方、映画では川へ落とされた瞬間にリバイバルが終わり、悟は加代の救出に成功した三度目のタイムラインの2006年に戻る。そばにいたのは愛梨ではなく、大人になった加代(森カンナ)だった。植物状態や記憶喪失にはならず、2006年まで無事に過ごしていたことになっている。その後、真犯人を止めようと動くが、最後はナイフで首を切られて致命傷を負い、命を落とす。この結末により、タイトル「僕だけがいない街」の意味は原作とは異なる重みを帯びる。
スタッフ
- 原作 三部けい(『ヤングエース』連載)
- 監督 平川雄一朗
- 脚本 後藤法子
- 音楽 林ゆうき
- 主題歌 栞菜智世「Hear〜信じあえた証〜」
- 配給 ワーナー・ブラザース映画
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文責:ライターズラボ編集部(2026年06月02日(火)18:11執筆)




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