『どうする家康』第25話:はるかに遠い夢/ネタバレ・あらすじ

どうする家康
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第25話:はるかに遠い夢(2023年7月2日)

1579年の夏、天正7年。信長は既に家康が岡崎(築山殿)の反乱のことを把握しており、家康を呼び寄せた。彼からは家康自身が行動を決めるようにと言われ、それは信康と瀬名の処刑を指示するという、残酷な要求だった。絶望の淵に立たされ、築山に戻った家康に、信康は切腹を示唆する。しかし、信長との関係を断つことはできなかった。

全ての罪を背負うことを覚悟した瀬名は、自らの処刑を家康に求めた。家康は瀬名と信康を死なせたくなく、苦悩する。信長に送られた五徳の12項目からなる訴状には、瀬名と信康への不満や武田との密通の事実が記されていた。左衛門尉がこれを届けると、家康は瀬名と信康の自害を決定したことを報告した。

8月4日には、信康が五徳に対して織田家への帰還を許すと告げ、岡崎城を去った。そして、9月15日に二俣城で彼は自害した。8月27日に瀬名は岡崎城を離れた。家康と半蔵は2人を救う策を練っていたが、瀬名は家康に対して、彼が守るべきは国であると説いた。かつて家康が自分の弱さを象徴するとして持っていた木彫りの兎を渡し……

ネタバレあらすじ

決断と覚悟  家康、二つの道に立つ

1579年の夏、戦国時代の動乱のただなかで、天下統一を目指す織田信長の眼前で、家康(松本潤)は揺れ動く。築山の謀略が露呈し、信長(岡田准一)から瀬名(有村架純)と信康(細田佳央太)の処分を求められた家康は、内外の圧力と直面する。

信長は家康に対して、「お前の家中で起きたことじゃ、俺は何も指図せん。お前が自分で決めろ」と挑発する。佐久間信盛(立川談春)は、家康に対する信長の命令を裏付け、「何をすべきかわかっているだろう、処分を決め次第安土に知らせろ」という。

家康の心の中

家康は、岡崎城で、自身が追い込まれた状況を家族に伝え、自ら腹を切る決意を示す。しかし信康は、「それでは徳川が滅んでしまう」と反論し、一方の瀬名は五徳(久保史緒里)に、信長宛てに書状を書くように促す。その書状には、自分たちを信長の敵と位置づけ、自己を謙遜する内容を記すことを求める。

家康の愛する信康と、同じ野望を抱く瀬名に対し、五徳は書状を書くことに反発する。しかし、五徳には2人の姫の育成という大切な使命があると瀬名は説明し、家康もまた、瀬名の提案に賛成し、五徳にその書状を書かせる決定を下す。

信康の選択と家康の計略

その後、信康は「いつでも織田に戻れ」と言い、五徳に対して無事を願う。しかし、身代わりを立てるはずの信康が堀江城へ行ってしまう。これは、瀬名が無事に逃げたことを確認した上で自分自身が処分を受けるという信康の覚悟の現れだった。

そのころ瀬名は、家族と別れを告げ、身代わりを設ける計画に従って、石川数正(松重豊)の案内で佐鳴湖を渡る。しかし、信康もまた自身が罰せられる覚悟を固めていることを知った瀬名は、身代わりを逃がすと、その場で介錯を鳥居元忠(音尾琢真)に頼む。この決定は、家康がその場に現れるまでの間、一進一退の攻防を続ける。

信康の遺言と最後の覚悟

一方、堀江城では信康が家臣たちに説得される。服部半蔵(山田孝之)らは信康に逃げるよう促すも、信康は「瀬名が逃げたことを確認してから」と述べ、瀬名が自害したことを悟る。それに対し、家臣たちは彼に生き延びて欲しいと願いつつ、信康の覚悟を尊重する。信康は、「わしの首を信長に届けよ」と言いながら腹を切ると、親吉(岡部大)に介錯を求める。しかし、それができない親吉の代わりに、涙を流しながら半蔵が介錯を引き受ける。

家康の試練と涙の別れ

深い衝撃:家康、信長、勝頼の反応

家康が信康の悲劇的な最期の報せを聞いて、家康は倒れてしまうほどの衝撃を受けます。

同様に、於大と長家、氏真と糸も信長の突然の死に、深い悲しみに浸ります。これは彼らの友情と忠誠心が、いかに深く、信康への敬愛がいかに真剣であったかを示しています。

一方、この情報を武田勝頼に伝えた千代は、どこか遠くへ姿を消します。勝頼の家康に対する評価は、「人でなし」と厳しく、その心の内側を覗かせています。

この一方で、信長は「家康よ…」とつぶやきながら、徳川と織田の結びつきがより一層強固になることを実感します。それを、「よかった」と称える佐久間信盛に対して、信長は怒りを露わにします。そのことが、信長の家康に対する複雑な感情を暗示しています。

家康と瀬名:別れの場面

家康は、瀬名が自害する直前、富塚で彼女と会います。家康は瀬名に逃亡を勧めるものの、瀬名は私たちが死ぬ運命にあると語ります。彼女は、信康だけでも生き残ることを望む心情を吐露しますが、同時に信康がその決断を受け入れることはないだろうと語ります。

家康は過去に、自身が今川に捕らえられた際、瀬名たちを見捨てたことがありました。それがあったからこそ、家康は彼らを守る決意を新たにします。しかし、瀬名は家康に国を守ることを訴えます。瀬名は、自分の親が彼女に伝えた言葉を引き合いに出します。「いつか大切なものを守るために命を懸けるときがくる」、そして彼女はその時が来たと宣言します。

瀬名は、もしその結果として自分が世間から非難されるとしても、家康の心に自分の存在が刻まれていることを大切に思います。家康が瀬名を抱きしめ、泣き崩れる姿は、2人の深い絆と彼の無念さを表しています。

瀬名は、かつて家康と初めて出会った時に、彼と2人だけの静かな生活を夢見たことを告げます。そして、それが彼女の唯一の小さな夢だったことを家康に伝えます。

瀬名は家康の元から去る前に、平八郎(山田裕貴)と小平太(榊原康政)に家康を城に連れ戻し、安定した世を一緒に築くように命じます。

忍び寄る運命:瀬名の自害と家康の絶望

家康は家臣たちと共に船でその場を後にしますが、心に深い傷を負っています。介錯の役割は女大鼠に任され、家康は船上で瀬名に贈った木彫りの兎を握りしめます。

家康は、瀬名の自害を止めようと船を降りようとしますが、家臣たちに止められます。それでも彼は躊躇せず、絶望的な状況を目の当たりにしても、まだ何かできると信じて立ち上がります。

しかし、瀬名は覚悟を決め、自ら命を絶ちます。その場にいた家康は悲痛な叫びをあげ、家臣たちが彼を支えます。介錯を行った女大鼠も、瀬名に対して深く頭を下げます。


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