【感動】新人メジャーリーガーと難病少女の約束

感動
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新人メジャーリーガーと少女の約束ホームラン

松井秀喜も見ていた奇跡

松井秀喜やイチローが所属していたことでも知られる、メジャーリーグの名門、NY・ヤンキースは、
今から6年前の2009年11月にワールドシリーズを制覇し、松井が日本人初のMVPに輝きました。

しかし、その半年ほど前に行われていた試合で、全米を巻き込む奇跡が起きていたことは、あまり知られていません。

それを間近で見ていた松井秀喜さん>>>

「かなり驚きですよね。何か本当に見えない力が働いたんじゃないかなという感じはしますよね」

病気の子供たちを励ます慈善活動

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2009年5月15日午後1時、マンハッタンにあるモーガン・スタンレー小児病院に、ヤンキースのある選手が訪れていました。

アメリカでは、アスリートが病気の子供達を励ます慈善活動が、日頃から盛んに行われています。

しかし、この日訪れたブレッド・ガードナー選手は、長い下積みを経てつい最近メジャーに昇格したばかりの若手外野手で、子供達は、みんな彼のことを知りませんでした。

彼は、子供達が新人の自分に興味がなくて当然、チームメートであるスター選手の話をして場を盛り上げたのでした。

そんなガードナー選手の誠実さに惹かれた1人の少女がいました。

アリッサ・エスポジートという18歳の女の子で、生まれつき重い心臓病を患っていました。

様々な治療を試みても完治せず、最後の手段として心臓移植を受けるために入院していました。

しかし、一刻を争う状況の中肝心のドナーが見つからないまま、既に4ヶ月以上が経過していたのです。

このブレスレットは幸運のお守りよ。

アリッサは、ガードナー選手にブレスレットをプレゼントしました。

「このブレスレットは幸運のお守りよ。
今夜きっと、あなたにホームランを打たせてくれるわ。
それに、あなたがホームランを打ったら、私にも良いことが起こる気がするの」

少女からの思いがけないプレゼントでしたが、ガードナー選手は、ブレスレットを受け取るのをためらいました。

実は、彼はそもそも俊足を生かす機動力タイプで、ホームランバッターではなく、さらに当時は、開幕からのレギュラー争いに敗れて、試合にはほとんど出場できず、ホームランどころか、いつマイナーに落ちてもおかしくない状況だったのです。

”打てるはずもないホームランを約束して期待を持たせるわけにはいかない。”

しかし、なんとか精一杯の笑顔を作ってブレスレットを受け取りました。

しかし、現実は甘くなく、当然のようにこの日も、スタメンには入っていませんでした。

最初の奇跡

2009年5月15日、NY・ヤンキース対ミネソタ・ツインズの試合が始まりました。

この年、ワールドシリーズを制覇するヤンキースでしたが、
シーズン序盤は調子が上がらず、スタートダッシュに失敗していました。

この日も、相手にリードされる苦しい展開を強いられていたのです。

アリッサは、病室でヤンキースの試合を見ていましたが、ガードナーは出場していませんでした。

その時です!

なんと、試合が始まって間もなく、4ヶ月待ち続けたドナーが、突然見つかったという知らせが飛び込んできたのです。

これが最初の奇跡でした。

2番目の奇跡

そして、彼女に起こった幸運に呼応したかのように、スタジアムでも、予期せぬ異変が起きていました。

3回裏、1点ビハインドのヤンキースの攻撃中のこと。
スタメンのジョニー・デーモン選手が、ストライクの判定を不服とし審判に抗議し、退場処分となりました。

その結果、スタメンから外れていたガードナーがデーモンの代わりにセンターとして急遽試合に出場することになったのです。

一方、そんなことを知る由もないアリッサは、手術に備え、全身麻酔を打たれていました。ドナーが見つかったとはいえ、手術は危険も多いです。

処置室の外では、アリッサの両親が緊張の面持ちで、彼女が出てくるのを待っていました。すると、病院のロビーで歓声が上がりました。

ちょうどその時、ついにガードナーに、打席が回ってきていたのです。

奇跡のホームラン

試合は、ヤンキースが3点を追いかける展開で、7回裏ツーアウトランナーなし。

ガードナーも悪い流れを断ち切れないまま、簡単にツーストライクまで追い込まれてしまいます。

しかし、次の一球、ガードナーが打った打球はレフトの手前へ飛んでいきました。

ホームランではないけれど、流れを変える見事なヒットになると、誰もがそう思ったその瞬間でした!

何と、打球が落下地点でイレギュラーバウンドして、まるで相手選手から逃げるようにフェンスに転がっていったのです。

それは、メジャーでも屈指の俊足を誇るガードナーにとってまさに絶好のチャンスでした。

ガードナーは全力疾走し、ランニングホームランを決めたのです。

メジャーリーグのシーズン全体で、およそ5000本のホームランが生まれる中、ランニングホームランは、せいぜい数本。

全く出ない年もあると言います。まさに、奇跡のランニングホームランでした!

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それを間近で見ていた松井秀喜さん>>>

「なにか本当に、少女のパワーと言いますかね、かもしくは、神様のパワーと言いますか、そういうものを感じますよね。何か宿ったんでしょうね、ガードナーの中に、その日はね」

ガードナーのホームランの後、手術を受けるアリッサに、両親が、「全部お前の言った通りになった!」

「ガードナーが本当にホームランを打ったのよ。だからあなたも絶対に良くなるわ」

アリッサのその後

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それから1ヶ月後。

大勢の記者が待ち構える会見場に、手術を終えて無事退院したアリッサと、奇跡のホームランを放ったガードナーの姿がありました。

アリッサ・エスポジートさん>>>

「(試合のビデオを見て)私のために走ってくれてるって叫んだわ。回復するように前に進むようにって、背中を押してくれた気がしたの」

あれから6年、2人の交流は、ガードナーがスター選手になってからも続いています。

そして、移植手術に成功したアリッサさんは、現在、大学で学びながら、自伝を執筆していると言います。

アリッサ・エスポジートさん>>>

「同じ病気で苦しむ人達が希望を持てるように、書くことで私の想いを伝えていきたいんです」

全ての人に奇跡が起きますように!

[出典:2015年12月17日放送「奇跡体験!アンビリバボー」]

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