『天使の耳~交通警察の夜』/東野圭吾先生:原作 ネタバレあらすじ・キャスト人物相関図

ドラマ
スポンサーリンク

ドラマ:天使の耳~交通警察の夜(前後編) 小芝風花×安田顕 キャスト・あらすじ・人物相関図

2023年3月20日(月)よる8時~9時29分<前編> よる9時30分~59分<後編> NHK BS4K

大好きな東野圭吾先生の交通事故にまつわる短編集が原作です。
1991年に「交通警察の夜」で刊行され、1995年に改題されて発売されました。
ドライブレコーダーが日本で実用化されたのは2000年代になってからですから、この当時はまだありませんでした。
「交通事故鑑定人」を特集したテレビ番組を見たことがありますが、ドライブレコーダーがない時代に事故当時の状況を再現するなんて大変だったと思います。私の知人が交通事故を起こした際、自分の主張が認められなくて悔しい思いをしたそうです。

東野先生の原作なら観るしかありませんね!

原作:東野圭吾「天使の耳」(講談社文庫)

読者のレビューより

ドライブレコーダーが無かった時代の事故の話の短編集。 事故と犯罪絡みの話もある。通りゃんせ、は予測できたし、ありきたりだと思ったが、鏡の中で は そういう事なのかと予想外だった。

交通事故をテーマにした短編集です。今の時代ならドラレコがあるから物語にもならないようなことがこの時代ではサスペンスになる。短編だが奥深い。

信号無視、あおり運転、駐車違反などなどの交通マナーの問題が事故を誘発し、その後の怖い結末に至る短編集。ドライブレコーダーが有ると無いでは雲泥の差だと考えながら読み進めた。年末年始は事故が増える時期でもあるので気を引き締めて、安全運転を実践して愛車でのお出掛けを楽しみたい。

ページを捲る手が止まらなかった。個人的には「分離帯」のラストにゾクッと背筋が凍った!「天使の耳」もそうきたかー!と、一本取られた感があった。交通事故にまつわる短編集。ドラマ化とのことで手にとったが、数十年前の作品なんですね。携帯もスマホも出てこない違和感はあるけど、どれも色褪せない秀作で現代風にドラマはアレンジされそうで楽しみです。 分離帯が1番印象的でした。

短編なのに上手くまとまってて面白い。東野圭吾の多方向の引き出しがすばらしい。深夜の交差点での交通事故……どちらに過失があるのか…… もう一方の事故車の同乗者である聴覚と記憶力に優れた盲目少女の一手に警察も……「天使の耳」
何も悪くないのに事故を起こした側に責任がのしかかる矛盾点を突いた「分離帯」。
煽り運転の代償は大きい……「危険な若葉」。
たかがではありません。違法駐車が招く悲劇……「通りゃんせ」
ポイ捨てと因果応報……「捨てないで」。
自白と現状との不一致の裏には……「鏡の中で」。
といった苦味の効いた六編の事故ミステリー。どれもが良かったですが、「天使の耳」と「通りゃんせ」は 特に印象深い。

「障碍者は純粋」的な思い込みが世の中にはある。 「守ってあげなきゃ」「弱い人達だから」みたいな思い込みもある。 全部綺麗に裏切られる。 彼らも同じ人間だから。 障害の有無は一切関係ない。 己の利益が一番大事なのは、誰でも同じ。 その為に手段を選ばないのも同じ。 その事を、叩きつけられる短編集だった。 しかし、相変わらず上手い!

(出典:『天使の耳』感想・レビュー 読者メーター https://bookmeter.com/books/577407)

原作『天使の耳~交通警察の夜』~ネタバレあらすじ

『天使の耳~交通警察の夜』は、1995年に発表された東野圭吾の小説で、全6篇から成り立っています。各篇のあらすじと結末は以下の通りです。

「天使の耳」

深夜の交差点にて、軽自動車と高級車の衝突事故が起きた。軽自動車を運転していた御厨健三だけが命を落とす結果となった。高級車の運転手・友野和雄と同乗していた畑山瑠美子は、健三が信号を無視したと主張し、健三の妹・奈緒もまた、友野が信号無視をしたと述べた。視覚障害を持つ奈緒の主張の信用性が問われる中、彼女が驚異的な方法で兄の無実を証明した。

ネタバレ
事故直前に流れていた某アーティストの曲。
奈緒は、曲のフレーズを通じて健三が「信号は青だ」と述べた時を正確に記憶していた。
視覚を失った奈緒は、聴覚や記憶力を高め、その驚くべき能力が認められ、奈緒の証言の信憑性が増した。その後、運転手・友野和雄は、畑山瑠美子との口論に気を取られて信号を無視したことを認める。事件は一度は終わったかに見えたが、後日、警察官の陣内が友野の彼女から事故時の銀行前のデジタル時計の時刻を聞く。
その証言から、陣内は健三と友野がどちらも信号が赤に変わる4秒前に交差点に入ったことを理解した。奈緒が事故直後に公衆電話に入ったのは、時報を聞き、視覚障害者向けの「通りゃんせ」の音を測り、兄に有利な証言をするためだった。奈緒の知恵と美しさ、そして障害者であるという事実。
警察と読者は、彼女が「嘘をつくわけがない」と信じ込んでしまう。

「分離帯」

トラックがスリップし、中央分離帯を越えて対向車線に飛び出し、車と衝突する事故が発生した。この事故でトラックの運転手が亡くなった。県警本部交通課の世良は、運転手の未亡人を見て驚愕する。彼女は、世良が高校時代に密かに想いを寄せていた同級生だったのだ。世良は彼女を助けるために事故原因を追求するが、重要な目撃証言を得ることになる。それは、左側に駐車していた高級車が、方向指示器を出さずに突然飛び出し、それに驚いたトラックが事故を起こした可能性があるというものだった。そして、この高級車の所有者を見つけ出そうとするが…。

ネタバレ
高級車のオーナーである中年女性を特定した世良と運転手の未亡人・菅沼彩子は、彼女の家を訪ねた。中年女性は、中央分離帯を越えようとしたところ、片方のサンダルを落とし、それを取りに戻った際にトラックにひかれそうになったと話した。

目撃者が左から車が飛び出したと証言したのは、彩子が左ハンドルの車を駐車する際に右側が出てしまうことを誤解したためだった。歩行者であった中年女性は事故に対する責任は問われず、彩子は失望した。

数日後、その中年女性が人をひいたとの報告が入った。現場に到着した世良は、倒れている被害者が彩子だと気づいた。彩子は法律の矛盾を体、を使って証明しようとしたのだ。

「危険な若葉」

急いで帰ろうとしていた男の前に車が走っていた。運転していたのは、新人ドライバーを示す若葉マークのついた女性だった。男がその車を度を越して威嚇したところ、車は事故を起こした。恐怖にかられた男は、事故を通報せずに逃げ出した。事故に遭った女性は大きな怪我を負わなかったが、記憶障害が発生した。しかし、この女性の記憶障害には予想外の裏があった。

ネタバレ
記憶を失った真智子は、職場近くの雑木林で男が小さな子どもに身を投げ出すのを見て以降、命を狙われていると語った。その雑木林では少女の遺体が発見されたため、警察は直ちに現場を調査した。すると、血の付いたイニシャル入りのリストバンドが落ちていた。リストバンドの所有者を調査すると、真智子を威嚇運転した男だと判明した。

男はすぐに警察に連行されたが、彼は少女の事件とは無関係で、リストバンドもテニススクールで紛失していた。男は無実を主張したが、威嚇運転の結果女性に救助を施さずに立ち去ったため、警察は彼の言葉を信じなかった。

実は、真智子が男を少女事件の犯人に仕立て上げたのだ。真智子は事故当日に男の所持品からテニススクールを特定し、リストバンドを盗み、看護師の妹に血を付けてもらった。記憶障害も偽りで、彼女の策略を練るための時間稼ぎだった。

「通りゃんせ」

「ここなら誰も車を止めない」と彼女の言葉を頼りに、雄一は駐車禁止エリアに自身の車を駐めた。次の日、その車には無責任な当て逃げの痕跡が見受けられた。犯人を見つけることは不可能だと諦めていた雄一だったが、当て逃げの犯人から連絡が入った。しかし、この犯人が姿を現すことによって、雄一は恐ろしい体験をし、自分が重大なミスを犯していたことを認識することになる。

ネタバレ
雄一の車を当て逃げしたのは、前村という男で、修理代を支払うことに同意した。
ある日、前村にばったり会った雄一は、彼から伯父の別荘の管理を手伝ってほしいと頼まれた。スキーを楽しむため、雄一は彼女のためにその頼みを受け、別荘の管理を引き受けることにした。

その日、前村本人が何故か別荘に現れ、美味しい料理と別荘の詳細を提供した。そして食事中、前村は不幸な友人の話を始めた。新年のある夜、子供が風呂から落ちてしまい、父親がその子を病院に連れて行く途中、子供が亡くなってしまった。もし道路に違法に停まっていた車がなければ、子供は救えたかもしれない。

この話を聞いた雄一は、前村が自分の事を指していると気づき、恐怖を感じる。
食事が終わった後、夜中にも関わらず、雄一と彼女は別荘から逃げ出すことにした。しかし、帰り道の細い道路を塞ぐように前村の車が停まっていた。雄一は車を進めることができると思ったが、道路の脇が崖であり、車が傾いてしまった。

それから、前村が現れ、自身の車を動かし始め、雄一の車が揺れた。車が落ちると思った瞬間、前村は自分の車と雄一の車をロープで結び、雄一を救い出した。
雄一が違法駐車の件で謝罪すると、前村はただ静かに「早く…行ってくれ」と返答した。

「捨てないで」

高速道路を走行中の車から無造作に投げ捨てられたコーヒーの空き缶が、後続車の助手席にいた女性の目に当たり、彼女は失明してしまった。しかしその事実は、缶を投げ捨てた斉藤は知らなかった。その女性の婚約者は、車のモデルと空き缶を手がかりに犯人を追い詰めようとしたが、結局、彼を見つけることはできなかった。それでも、その空き缶が、予想外の形で斉藤に報いを与えることになる。

ネタバレ
斉藤は愛人の春美を山中湖の別荘に誘い出し、彼女に妻の殺害計画を手伝ってくれと嘘をついた。斉藤が目指していたのは、妻ではなく、彼と別れない春美の命を奪うことだった。斉藤は春美をトランクに乗せて山中に連れて行き、彼女を殺害した。

その頃、失明した女性の婚約者である深沢は、空き缶を投げた犯人のボルボを探して山中湖に向かっていた。そこで、ある別荘でそのボルボを見つけた。深沢は犯人を追い詰めるために別荘の倉庫に忍び込んだが、斉藤の妻に見つかり、空き缶の証拠を残したまま追い出された。

数日後、警察は春美の殺人事件の犯人として斉藤に目星をつけ、別荘で証拠を探していた。そのとき、新しいコーヒーの空き缶を見つけた。警察は、この缶が春美が隠れてコーヒーを飲んだ証拠かもしれないと考え、指紋鑑定を行った。

数日後、深沢と彼の婚約者はニュースで愛人殺しの男が捕まったと聞き、「世の中にはいろんな人がいるね」「でも、それは僕たちとは無関係だよ」と話した。

「鏡の中で」

地元で知られる東西化学の陸上部コーチ、中野文貴が運転する車が、交差点で原付バイクと衝突し、ヘルメットを着用していなかった原付バイクの運転手が頭を打ち、命を落とす事故が発生した。全責任を認める中野だが、現場のスリップ痕をもとに、交通警察官の古川と織田は、中野の供述に疑問を感じ始める。

ネタバレ
事故現場の違和感を感じていた織田は、中野の教え子である田代由利子の首にシートベルトによる擦り傷を見つけた。その傷から、中野が重要な試合を控えた恋人である由利子の身代わりになっていたことがわかる。海外での生活が長かった由利子は、交差点で右側に行かなければならないところを誤って左側に進み、その結果、原付バイクと接触事故を起こしてしまったのであった。

感想

この作品は、交通事故によって人間の心が削がれる様子を描いており、一見事故の捜査に繋がらないような要素が謎を解くキーになるところが東野圭吾らしいところです。また、煽り運転や違法駐車など、現代社会で身近に直面している問題も取り上げられています。小さな交通違反が大きな事故に繋がり、人生を狂わせることを描いているこの作品は、車を運転するすべての人にとって、重要なメッセージを伝えています。それは、「車は凶器である」という意識を忘れてはならないということです。

ドラマみどころ

交通課を舞台にした東野圭吾原作のヒューマンミステリー

誰もが身近であり、決して起きてほしくないもの、それが交通事故。無自覚な行動が、不幸な事故を引き起こす。しかし交通事故は、その“瞬間”を目にしていなければ真実はわかりにくい。

捜査員たちは、自分たちの無力や法律の壁に憤り、被害者や遺族の悲しみに苦悩しながら、奔走したったひとつの些細な可能性から真実を突き止める。しかし―たどり着いた真実の先には、さらなるどんでん返しが待ち受ける。交通課捜査係のバディ捜査官が、交通事故という非日常が浮き彫りにする人間の業をあぶり出します。

(出典:4Kドラマ「天使の耳~交通警察の夜」制作開始のお知らせ NHK https://www.nhk.jp/g/blog/490hxocqezjf/)

あらすじ

陣内瞬(まどか)(25)。
総務課から交通課に配属されたばかりの新人交通警察官。
巡査部長の金沢行彦(48)を教育係にバディを組んでの最初の交通事故は、深夜の交差点での衝突事故。外車の運転手は青信号を主張。一方の軽自動車の運転手は病院で死亡。
両車両ともドライブレコーダーを装備しておらず、どちらが信号無視をしたか不明になるところ、死亡した運転手の妹が青信号だったと主張する。

妹は、目が不自由だった。
事故当時、後部座席に同乗しており、カーラジオから流れていた松任谷由実の「リフレインが叫んでいる」の歌詞のタイミングで証明するというが…。

他に、前を走っていた車からポイ捨てされた空き缶で失明をした婚約者のために、その車を探す行動が思わぬ事件の解決へとつながるエピソードや、あおり運転に遭い事故を起こしてしまった若葉マークの女性が抱えていた真相、心無い路上駐車が巻き起こす不幸など、日常に起こりうる交通事故がもたらす人々の運命の急転を、バディ捜査官の奮闘を通して描く。

(出典:4Kドラマ「天使の耳~交通警察の夜」制作開始のお知らせ NHK https://www.nhk.jp/g/blog/490hxocqezjf/)

キャスト・登場人物相関図

陣内瞬(じんない・まどか)〈25〉……小芝風花
総務課から交通課に配属されたばかりの新人交通警察官。

◆小芝風花さん(陣内瞬 役) コメント
東野圭吾さんの短編小説を読ませて頂いた時、とてつもない殺人鬼が出てくる訳でも無いのに、背筋が凍るような怖さを感じました。ポイ捨てや路上駐車など、身近すぎる違反や事故。そこから膨れ上がる人の憎悪、迎える結末にとても考えさせられました。ドラマの台本を読ませて頂いた時、あの短編小説をこうやって繋げたんだ!と感動しました。素敵な作品にできるように頑張りますので、楽しみに待っていてください。

金沢行彦(かなざわ・ゆきひこ)〈48〉……安田顕
交通課の巡査部長。瞬の教育係で彼女とバディを組む。
沢山の方々から愛される東野圭吾さん原作の作品に携われること、大変光栄に思います。また、主演の小芝風花さんは彼女が幼いころから交流がありました。このような形でご一緒できるのは、非常に感慨深いです。素敵な作品にできるよう精一杯取り組ませていただきます。皆様、ぜひご覧ください。

斎藤課長……檀れい
交通課課長。
東野圭吾さん原作のドラマ化ということで、わくわくした気持ちで台本を読ませて頂きました。“誰でもやっている”そんな無責任な気のゆるみが大きな事故に繋がる、その怖さを台本を読みながら感じました。一人でも多くの方にご覧頂けたらと思います。

泉里香 飯沼愛 中村ゆりか 前川泰之 溝口琢矢 吉住 石田ニコル 足立梨花 植木祥平 小松利昌 前田航基 阿部亮平 森迫永依 草川拓弥(超特急) 稲葉友 小栗基裕 赤坂泰彦(声) 高島豪志 ノモガクジ 内藤理沙 大河内浩 窪塚俊介 中島ひろ子 山下容莉枝 東貴博 星野真里

(出典:4Kドラマ「天使の耳~交通警察の夜」制作開始のお知らせ NHK https://www.nhk.jp/g/blog/490hxocqezjf/)
(出典:4Kドラマ「天使の耳~交通警察の夜」放送日と新たな出演者決定! NHK https://www.nhk.jp/g/blog/t14kxyabzz/)
(出典:天使の耳 Wikipedia https://ja.wikipedia.org/wiki/%E5%A4%A9%E4%BD%BF%E3%81%AE%E8%80%B3)

4Kドラマ「天使の耳~交通警察の夜」(前後編) 番組概要

【放送予定】2023年3月20日(月)
よる8時~9時29分<前編> よる9時30分~59分<後編> BS4K
【原作】東野圭吾「天使の耳」
【脚本】荒井修子
【音楽】JUSTIN NIGHT
【制作統括】黒沢淳(テレパック)、小松昌代(NHKエンタープライズ)、長谷知記(NHK)
【演出】河原瑶

(出典:4Kドラマ「天使の耳~交通警察の夜」放送日と新たな出演者決定! NHK https://www.nhk.jp/g/blog/t14kxyabzz/)

コメント

タイトルとURLをコピーしました