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相武紗季主演ドラマ|硝子の葦|ネタバレあらすじストーリー

   

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ドラマ「硝子の葦(がらすのあし)」ネタバレあらすじ

WOWOWプライム 全4話 2015年3月放送

原作:硝子の葦/桜木紫乃

硝子の葦 [ 桜木紫乃 ]

ストーリー概観

釧路湿原を臨むラブホテル「ホテルローヤル」を経営する幸田喜一郎は40歳近く歳の離れた節子と三度目の結婚。
その節子は、喜一郎の庇護のもと、一見、淡々と暮らしてきた。

しかし、実は喜一郎は母・律子の元愛人。
節子はホテルの顧問税理士・澤木と不倫関係を続けているなど、節子の周囲の人間関係は複雑だ。

ある日、節子が澤木と情事にふけっていた時間、喜一郎が海岸沿いの道路で事故を起こし意識不明の重体となった。
なぜ、喜一郎がその方向へ車を走らせたのか。
節子の頭の中にある考えがひらめく。
まさか、律子のところへ行ったのではないか。

やがて病院にやってきた律子に罵倒された節子は、送っていった律子の家の中で、過去虐待を受けてきたことへの憎しみや色々と押し込めてきた思いを爆発させ、ついに律子を手にかけてしまう。

節子の属する短歌会で、いつもは節子の歌に批判的なグループに属する佐野倫子が、なぜか、その日の披講会で節子の味方をする。

倫子とまゆみは佐野渉という裕福な実業家の家族で、幸せな家庭生活を送っているようだが、実は、渉は借金に悩み、家族へのDVを繰り返していた。
倫子は節子に助けを求めていたのだ。

最初は無視しようとしていた節子。
しかし、強引にまゆみを預からされ、まゆみの体の傷を見た時に考えを変えた。
そして、喜一郎の前妻の娘で、節子の義理の娘でもある梢のもとにまゆみを連れていく。

梢は大麻を吸うような乱れた生活を送っており、節子に反発してきていたが、心根は優しく、やがてまゆみをかわいがり始めた。けれどもまゆみはいなくなってしまう。

節子は、倫子とまゆみを渉から解放しようと、佐野家に乗り込む。
そして、倫子にメッセージを添えて睡眠薬を渡した。

あとはその意味に気づいて倫子が渉の飲むコーヒーにそれを入れるかどうか。
緊張しながら時をすごしていた節子の前で渉は倒れた。節子と倫子は渉を浴槽に沈め自殺を偽装する。

完全犯罪を成し遂げたつもりの節子だったが、刑事・都築だけはその行動を不審に感じていた。
都築は澤木の元を訪れ探りを入れ始める。澤木は節子を問いただすが、節子は何も答えず澤木に別れを告げた。

今更ながら節子と喜一郎の結婚を受け入れたことを後悔する澤木。
しかし、節子は母の経営していたスナックで爆発とともに姿を消してしまった。
そして数か月後、澤木のもとに一通の手紙が届く……

キャスト

幸田 節子(こうだ せつこ)……相武紗季
ラブホテル「ホテルローヤル」を経営する喜一郎の妻。趣味は短歌。

幸田 喜一郎(こうだ きいちろう)……奥田瑛二
節子の夫。節子とは三度目の結婚。

藤島 律子(ふじしま りつこ)……多岐川裕美
節子の母。喜一郎の元愛人。かつては節子を虐待。

幸田 梢(こうだ こずえ)……森川葵
喜一郎の前妻の娘。歳の近い節子とはなさぬ仲。

佐野 渉(さの わたる)……小林且弥
アンティークショップ経営。一見、倫子とまゆみの理想の夫。

佐野 倫子(さの みちこ)……中村ゆり
節子の属する短歌会のメンバー。節子とは異なる派閥に属している。

都築(つづき)……千葉哲也
刑事。節子の行動を疑いしつこく追ってくる。

澤木 昌弘(さわき まさひろ)……小澤征悦
「ホテルローヤル」顧問税理士。元節子の雇い主で今は愛人。

以下、完全ネタバレあらすじ

第一話「疵痕」

ホテルローヤルのマッチに火を点け、床に投げつける節子。
自分の短歌集を詠みながらページを破り、火のついた床に投げ捨てます。
短歌を詠み、ページを破って投げ捨てるを繰り返す節子。
燃え盛る床には、たくさんの写真、おそらく小さいころの節子でしょう。
短歌集を投げ捨て、火の海の中、床に横たわり、「一度、きちんと葬ってやった方がいい」とつぶやく。
そのまま目を閉じます。
車に乗っていた澤木は、大きな音に気付き車の外へ。スナック「バビアナ」の2階から燃え盛る炎に、「人が中にいるんだ、節子」と澤木は叫ぶが、周りの人に制止されます。
「湿原に凛と硝子の葦立ちて洞さらさら砂流れたり」と書かれたページがゆっくりと燃えていきます。

舞台は3か月前に戻ります。
田んぼの中にぽつんと建っているホテルローヤル。
革靴をゆっくりと磨く幸田喜一郎。
ベッドで眠っている節子。目を覚ました節子は、煙草を吸いながらホテルの屋上で煙草を吸う幸田のところに行き、熱い口づけを交わす2人。
そこへホテルの女従業員がやってきて、「今日は2組だけ」という愚痴をこぼす。
幸田は立ち上がり、一番好きだと言う「湿原に凛と硝子の葦立ちて洞さらさら砂流れたり」の短歌を詠みます。
好きで歌集を出したわけではないと言う節子に、「放り出された歌はどうするんだ。生まれた感情は、いつかきちんと葬ってやらないと……それが歌だ。」、「そう、一度きちんと葬ってやった方がいい。君と、君が今まで背負って来たもの全て……」と節子に語りかける幸田。
幸田はそのまま車でドライブへ。

幸田のいない間に節子は、不倫の関係にある税理士の澤木と愛し合います。
幸田と、愛し合う2人のシーンが交錯します。
節子が着替えているとき、澤木はベッドの上で節子の短歌集を読んでいます。
その短歌集は、幸田が澤木にあげたものでした。
「じゃあ、時間だから」と出かける節子。白く大きなテーブルを囲んで座る上品な婦人たちの中に節子の姿。
着物を着た婦人が「硝子の葦」の歌集を詠み、「詠んでいて恥ずかしくないのかしら?男女のことばかり、聞いているこちらが恥ずかしくなるわ。」と話します。
「感じたままに表現するのが、歌じゃないですか。我慢するのは体に良くないですよ。女の欲求不満なんて、みっともないわ。」と節子。

そこへ節子に電話が。
警察から、幸田が事故にあったと連絡が入り、節子と澤木は病院へ駆けつけます。
澤木が医者に容体を聞くと、「2、3日で一般病棟に移れるが、脳の一部を損傷したので意識が戻る確率は低い」と告げられます。
幸田の病室にいる節子のもとに、節子の実母であり幸田の元愛人の藤島律子がやってきて、「お前のせいだ」と言って節子の頬を叩きます。
節子の頬を何度も叩き、「パパさーん」と言って幸田に泣き崩れる母。

場面は変わり、小学生の節子が家に帰ってくると、男と立って抱き合いながら激しく行為をする母。
その様子をじっと見つめる節子。
男は帰り、窓際でビールを飲む母の前に、大きなパンを抱えて節子が近寄ると、「何見てんのよ」と持っていたコップを節子に投げつけ、コップが割れます。
「掃除しな!」と言う母。
煙草を吸いながら母は立ち上がり、みしみしと床のきしむ音をたてながら歩いてきて、「泣いたらどうなんだい?」と言います。
母が節子のスカートをめくると、右足には切り傷のような虐待の跡が。
その右足に火のついた煙草を押し当てる母に、声も立てずにじっと耐える節子。

澤木に車で送られて、ホテルローヤルに戻ってくる節子。
女従業員に、幸田はガードレールに激突したと話す節子。
朝、幸田が座っていたソファーに節子が座り、幼いころの回想をします。
母と喫茶店にいるときにやってきた幸田。
幸田の出した左手に節子が右手を伸ばすと、服の下から煙草の押し当てた痕がいくつも見えました。
澤木会計事務所にて、女性従業員が節子の心配をします。
節子は4年前までこの事務所に勤めていました。
女性従業員は、幸田が澤木から節子を奪ったと思っていましたが、その逆だと澤木は言います。
幸田が澤木に節子の短歌集をあげるシーン。
いくらかかったのかと尋ねる澤木に、100万ぽっちだったと話す幸田。
澤木と節子の関係を知っている風の幸田。

幸田の病室から出てきた節子に、節子と同じ短歌会のメンバーの女性が娘と尋ねてきて、自家製のマドレーヌを渡しますが、冷たい態度の節子。そこへ節子の母がやってきます。
相変わらず下衆な母。

節子の高校の卒業式。
車で迎えにきていた幸田を無視して歩く節子。
「なんのマネですか?」と聞く節子に、「父親のマネ」と答える幸田。
「洒落にならないですよ、私父親が誰か知らないので。」と節子。
「節ちゃん、行くとこないんだろ?俺もだよ」と幸田。

食事をしながら、卒業祝いとして星形のイヤリングを渡す幸田。
「今の自分を変えたくない?」と話す幸田。
「お母さんともここに来たの?」と言って店の外に裸足で出た節子。
波音を立てる海を背に、ゆっくりと服を脱ぎだす節子。
ベッドに横になる節子の両足を開く幸田。
節子の右足には、痛々しい虐待の跡が。
右手で優しくその傷をさする幸田の手を自分の口につける節子。
ゆっくりと愛し合う幸田と節子。
ピアノの旋律が情感を引き立てます。
これからの就職先などの世話をするという幸田に、「男の人はみんなそう。見返りが欲しくて寝たわけじゃないのに。お母さんと付き合ってる人たちも、私を抱いたあと、黙ってお金を置いていくの。口止め料、罪悪感とか……まじで笑える。そんなものが欲しくて寝てるわけじゃないんですけど。」と節子。
えー?
お母さんの愛人たちと寝てるんですね、節子は。
だから幸田とも寝たんですね。

母と車に乗り、幸田の事故で折れ曲がった標識を見つけた節子。
車を降りてたたずむ節子に、煙草をふかしながら悪態をつく母。
「お前のビー玉みたいな目つきを見てると気持ち悪くてしょうがない。」と母。
スナック街に到着、「湿原に凛と硝子の葦立ちて洞さらさら砂流れたり」とつぶやいて車を降りる母。
節子は子供の頃ここにいました。
節子の短歌集を母に渡して幸田が部屋で戯れる情景を思い浮かべる節子。
悪態をつく節子に、「誰に似たんだか……」と言う母に対し、「お母さんよ。お母さんの男たちにいつも言われたじゃない、違うのは、抱き心地ぐらいだって……」と節子。
そして、「これからどうするか、会計士の男に相談してみれば。こんな時に自分の男を使わないでどうするのさ」と言う母に、「どうして知ってるの?幸田さん?あの日、幸田さんはここに来たの?事故を起こしたのはその帰り……」と言う節子。
節子の母と幸田は、節子と幸田が結婚してからも関係を続けていたのでした。
更に、母から幸田が直腸がんで余命半年だったことを知らされる節子。
勝ち誇ったような態度の母を突き飛ばし、何度も何度も顔を叩く節子。
「こんな女にしたのはあんたじゃない!」と感情をあらわにする節子。
「あんたのせいで」と繰り返しながら、何度も何度も母の頭を壁に打ち付ける節子。
母は崩れ落ち、ピクリとも動きません。
澤木からの電話に出ることもなく立ち尽くす節子。

海岸を歩く節子は、足元のガラスのかけらを拾い上げます。
ガラスを太陽にかざしながら、幸田との思い出を回想する節子。
海岸に立つ節子に、おどけた姿で声をかけ、笑ったところを写真で撮る幸田。
いつも無表情の節子が、初めて見せた笑顔でした。
「我慢なんかするな。欲しければ欲しいって、言えばいいじゃないか。」と言う幸田。
幸田がくれた星形のイヤリングをつける節子。
突然震えながら号泣します。

第二話

夕闇のなか浜辺に座り、海を見つめていた節子は、ようやく立ち上がり、車に乗って「ホテルローヤル」に戻ってきます。
翌日、外は雨が降る中、幸田の病室の節子。
「お母さんに、来てほしい?」と話しかけます。
「お母さんのどこが好きだったの?」と聞きますが、幸田は眠ったまま。

場面は変わり、前妻の娘・幸田梢がアパートで電話をしています。
そこへ節子と澤木がやってきました。
「娘でしょ?見舞いにぐらい来なさい」と言う節子に、「えらそうに……」と梢。
「あんたはただの金づるぐらいにしか思ってなかったでしょうけど、あの人はあんたのこと心配してたわよ。会っといたほうがいいわよ。」と節子に言われ、梢は病室に来ます。
「パパ……パパ……」と話しかける梢。
幸田の病院にきた高村医師は、「幸田の事知りたいんです。ガンだったんですよね?」と尋ねる節子に、「妻には言わない」「延命治療はしない」と約束していたことを告げます。
「それって、生きるのをあきらめたってことですよね?」と節子。
節子が事故現場に行ったとき、ブレーキ痕がなかったことから、ブレーキを踏まなかったと判断。
幸田は死ぬつもりだったのではと言いたかった節子に、「ひとつ言えることは、自分らしく生きたかったということじゃないかな、死ぬって言うことではなく……」と高村医師。

澤木の車で節子とともにアパートへ帰ってきた梢。
「パパ、ほんとにあのままなのかな?あたしこれからどうすればいいんだろう」とつぶやく梢に、「とりあえず、仕事を見つけることね」と冷たく言う節子。
「涙ひとつ見せねえで、あんたおかしいんじゃねえの」と吐き捨てる梢。
たしかに、このドラマでの相武紗季さんは感情を見せないですね。

食事をするために節子と澤木が訪れた店には、節子と同じ短歌会のメンバーである佐野倫子(さのみちこ)と娘のまゆみ、夫でアンティークショップ経営の佐野渉(さのわたる)が先に来ていました。
テーブルについて遠くを見つめる節子に、「何かあったの?いつもと少し違う感じがするから」と澤木。
「煙草を吸ってくる」と言ってトイレに入った節子は、洗面所で苦しそうにしていたまゆみから、両腕に無数の煙草を押し付けたような跡などの虐待の傷を見せられます。
黙ってハンカチを差し出す節子。
そこへ佐野倫子がやってきて、あわてて腕をかくします。
黙って立ち去る節子に話しかける倫子ですが、冷たくあしらう節子。
澤木は夫の渉のことを知っていて、かなりの資産家であることや、奥さんがその店の店員だったと言います。
窓の外では、渉がまゆみに手をつなぐよう促しますが、まゆみはおそるおそる手をつなぎ、店内の節子を見つめながら、声を出さずに「助けて」とメッセージを送ります。
コーヒーに映る自分の顔を見ながら節子は、子供の頃の自分を思い出していたのでしょうか?

ホテルローヤルに節子を送ってきた澤木は、節子に「私たちの関係を解消しよう」と切り出されます。
「もう終わりにするの」と言って歩き出す節子。
澤木は昔を振り返り、そのまま車を発進させ、車が遠ざかる音を確認してから中に入る節子。
夜の海が静かです。

節子が車で戻ってくると、ホテルローヤルの入り口にまゆみが一人で立っています。
まゆみが差し出した紙には、「少しの間、この子を預かってください」と倫子からの手紙。
「いい加減にしてよ」とまゆみの自宅に送って行こうとする節子に、黙って左腕の真新しい虐待の傷を見せるまゆみ。
「お母さんがやったの?」と聞かれて首を横に振り、「お父さんがやったの?」と聞かれて首を縦に振るまゆみ。
「おうちには帰れない。助けて!」と声を振り絞るまゆみ。
黙って右手を差し出す節子に駆け寄り、手をつなぐまゆみ。

眠ったまゆみを連れて梢のアパートに来た節子。
とまどう梢に、強引にまゆみを連れて中に入る節子。
目を覚ましたまゆみに、「安心して、ここなら見つからないから」と節子。
お風呂に入っているまゆみに、節子が「その傷、何でやられたの?」と聞くと、「アイスホッケーのスティック」。
「ずっと我慢してたの?」「じゃないと、また叩かれるから……」。
子供の頃、母に煙草を押し付けられた思い出がよみがえる節子。
梢に「少しの間、あの子の面倒を見てやってほしい」と頼む節子。
嫌がる梢に、3万円を渡して「これは取引よ」と立ち去る節子。

節子が倫子に電話すると、渉が電話に出ます。
倫子には代わらず、一方的に電話を切る渉。
「まゆみは?」と倫子に聞き、倫子を殴る渉。
とんでもない男です、こいつは。
まゆみと節子が会話する中で、まゆみは倫子の連れ子だとわかりました。
だからいじめるんですね、あの男は。

「私、いなくなったほうがいいのかな?」とつぶやくまゆみ。
「そしたらお父さん、お母さんに優しくしてくれるかな?」と言うまゆみに、「しないわよ、あんたがいなくなったら、お母さんがもっとひどい目に合わされるだけ」と節子。
「死んじゃえばいいんだよ、そんな奴。死んじゃえ、死んじゃえ。」と梢。

渉の携帯には、債権者からの留守番電話。
テーブルの上にはたくさんの督促状。
おじさんに電話をかけ、500万円を融通してほしいと頼む渉。
一方的に電話を切られます。今までも相当借りたんでしょうね。

まゆみに、帽子とマスクとめがねで変装させて買い物に出る節子と梢。
まゆみを介して、距離が縮んでいく節子と梢。
2人並んでベランダで煙草を吸います。
「パパが言ってたよ。節子がああいう言い方をするのは、傷つきたくないからなんだって。だから先回りし、他人をけなし、自分をけなすんだって。」と梢。
少しは娘のあたしも理解しろと言う梢に、「他人だからできるのよ。親子は少しでも恨みや憎しみが入ると、正しい判断ができなくなる」と節子。
「まゆみのことを警察や児童相談所に相談して助けてもらったら?」と言う梢に、「助けてなんかくれないわよ。」と節子。
テーブルの上に置いてあった節子の携帯で、まゆみが倫子の携帯に電話しますが、渉が「もしもし」と言った途端にすぐ電話を切ります。
こいつは何で人の電話に出るの?

澤木の会計事務所で、女性従業員がテレビをつけると、小学校2年生の女児が一昨日から行方不明で警察が捜索しているとの報道。
「佐野まゆみちゃん7歳」と聞き、テレビの写真を見つめて何か思い出す澤木。

佐野邸では、「森のくまさん」の歌を流しながら渉が倫子を殴っています。
外からカーテン越しに撮っている画が怖いです。
何度も何度も足で蹴る渉。ホラー映画のようです。

夜空に咲く大輪の花火に喜ぶ梢とまゆみ。
節子は、表情を変えずたんたんと花火を見ます。
「あたし、こんな風に誰かと花火見たの、初めてかも」と節子。
驚く梢。
黙って節子の手に自分の手を重ねるまゆみ。
二人は手を握ります。
それを見て微笑む梢。

佐野邸では、下着姿の倫子をアイスホッケーのスティックで殴る続ける渉。
泣き叫びながら2階に続く階段に上る倫子をつかまえて、強引に行為に及ぶ渉。
ますますサディスティックな画です。

再び夜空の花火に切り替わり、第1話で「死のドライブをする幸田と、不倫の愛をむさぼる節子と澤木」のシーンが交錯していたのが思い浮かびます。

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第三話

節子、梢、まゆみの3人で花火を楽しんでいるところへ、節子の携帯に電話が入ります。
電話の主は、まゆみの母・佐野倫子でした。
「あんたねえ……」と文句を言おうとする節子ですが、倫子に代わって夫の渉が話し始めます。
「まゆみ……あなたと一緒にいるんでしょ?」と渉。
節子は知らないふりをしますが、節子の携帯から倫子に電話があったとき、渉が出てすぐに切れたことを問われ、「言ってる意味がわからない」と節子。
「まあいいや……そのうち、そんなこと言ってらんなくなるからさ……」「どういう意味?」「また……連絡しますよ」と言って電話を切る渉。

節子たち3人が車で帰る途中、梢がスマホを見ながら「うそ……事件になってるんだけど……行方不明で、警察が探してるって……見てよ!」と言いますが、顔色一つ変えない節子。
「っつーか……この車もやばいんじゃね……」と梢が言い終わらないうちに、後方からサイレンをならしてパトカーがやってきました。
「やばい……つかまる……」と言って頭を隠す梢。
サイレンを鳴らしながら節子の車を追い抜いて行くパトカー。
「行った?」「落ち着け、バーカ!そんなすぐにつかまんないわよ」と節子。

車を停め、「降りて。今ならまだ引き返せるから。」と梢に言う節子。
「あんた、どうすんの?」「あたし?自分の決めた道を……突っ走るだけ!正しいか、正しくないかは別として。」(節ちゃん、カッコイイー)
「……いーよ別に……このままでも……」と梢。

ホテルローヤルに戻ってきた節子。
澤木が待っていました。
女性従業員が誘拐事件のことを話すと、「事件?……ずっと病院にいたから……」と節子。
「ずっと?」と澤木。
2人きりになり、澤木が「佐野まゆみちゃん……君が知ってる子だよね?」と言うと、「何が言いたいの?」「……」「先生はいつもそう、肝心なことは言わない。本当のことは言わない。」

澤木と幸田が話す場面の回想シーン。
「どうして節子さんと再婚したんですか?」と聞く澤木。
「思いつきかな……あんなに乾いた目をしてる子見たの、初めてだった……俺じゃあ満たしてやれないのかも知れない……」と言ってため息をつく幸田。

梢のアパートで絵を描くまゆみ。
「ねえちゃん、何色が好き?」「……オレンジ」と梢。
新聞に載った誘拐事件の記事を見る節子。
そこへ電話が。公衆電話でした。
倫子が「渉が今夜出掛ける隙に逃げ出すので、まゆみを連れて23時に東釧璃駅で待っていて」と言ってすぐ電話を切りました。
夜の駅で待つ節子とまゆみ。
そこへ走ってきた倫子。
お礼を言う倫子に、「これからどうするの?」と節子。
そこへ一台の車が。
「あの車、あの男の車だと思うけど……だましたの?」
「しょうがないじゃない……あたし一人で生きていくなんてできないんです!」
「だからあの男のところに戻るの?」
「行こう」と言って連れて行こうとする倫子に抵抗するまゆみ。
「捨てるのよ!そんな女!母親なんかじゃない……今すぐ捨てなさい!」とまゆみに言う節子。
「何言ってるの?」と倫子。
「じゃなきゃ……あんたの人生は変わらない」とまゆみに言う節子。
「まゆみ、お願い!お母さん捨てないで!お母さん、まゆみいないと生きていけないの」
そして車を降りる渉。
むりやり連れて行こうとする倫子の手を振りほどいて、節子と逃げるまゆみ。
待っていた梢の車に乗り込み、逃げる節子とまゆみ。
その後を走って追いかけてくる渉。(まるでターミネーター2みたい……)
駅で泣き崩れる倫子(セカンド・ラブの結唯の母みたい……)

梢のアパートに戻ってきた3人。
「どうすんの?これじゃ完全に犯罪じゃん。」と梢。
「ここに警察来たらどうなんの?」
「下手しなくても誘拐ね」
「私は?」
「共犯!」
「なんとかしろよ!」と梢。
「どうしたい?」とまゆみに尋ねる節子。
「あんたが選んだのよ……先に進まないと……」
「……」
「お母さんは?あのままなの?あのまま、またお父さんに殴られるの?」
「しかたないわよ……あの人がそれを選んだんだから……でもね、あんたまで付き合うことはないの!あんたまで、ひどい目に遭わされることはない。子供が親の犠牲になることはないのよ。あんたは……何も悪くない!」

コタツで寝る3人。
まゆみは一人起きて、「子供ケータイ」で倫子からのメールがきていることを確認。
翌朝、目が覚めて、まゆみがいないことに慌てる節子。
まゆみのランドセルもなくなっています。
外に飛び出してまゆみを探す2人。
そして節子の携帯に電話が。
渉からの電話でした。
「さきほど、娘が帰ってきましてねえ……娘はちゃんとわかってるんです。誰が正しいのか……誰が自分にとって必要なのか……これにて一件落着。警察に電話する前に……幸田さんにお話があるんですよ……500万ほど、お貸し願えませんか?」
「そんなお金……あるわけないでしょ。」
「警察ってどっちを信じるんでしょうねえ……1日時間をあげます。それじゃあ。」と言って電話を切る渉。

「あんたには迷惑かけないようにするから」と節子。
「一人で罪被る気?おかしいじゃん、うちらがあの子助けたのに……」
「これがあの子が選んだ答えだからよ。私たちにできることはもう何もないの。」
「あんたが選んだ自分の道ってこれかよ?サイテー」といって部屋を出る梢。
一人残った節子。
机の上には、まゆみが書いた「3人で見た花火」の絵。
(この絵を見て、節子は「覚悟」を決めた感じです)

ホテルローヤルの自分の部屋で、白い錠剤の薬をスプーンで潰して粉にする節子。
「話し合いに応じます。お金も用意しました。これから伺います」と連絡する節子。

佐野邸に来た節子。
倫子に「つまらないものですが……まゆみちゃんに」と紙袋を渡します。
「わざわざご足労させてすみませんねえ。実は今日、僕の誕生日なんですよ。」
「それはおめでとうございます。」
「今日はいい日になりそうです」と言う渉に、「本当に……」と節子。
(もう節子は、渉を「殺る」覚悟を決めています。それで、“倫子とまゆみにとっていい日になる”と言う意味で、「本当に」と言いました)

紅茶を入れようとしている倫子が、節子の持ってきたお菓子の箱を開けると、なかにはメモが。
「まゆみちゃんのために」と書かれた紙に挟まれた「白い粉薬」(睡眠薬)」
「幸田さん……確認させてもらってもいいですか?」と言う渉に、「その前に、お伺いしてもいいですか?」「こらからもまゆみちゃんや倫子さんに暴力をふるうおつもりですか?」
「はっはっは……人聞きの悪いこと言いますねえ……問題は、やられる側にあるんです。あいつらの間違った部分を俺が正してやってるんですよ、ふふふ。しつけですよ。被害者はむしろ、俺ですよ。」
「あんたはもうやり直しができない……死ねば……あんたなんか……死ねばいい……」
「死ねばいいのよ!」
(これは、倫子の「背中を押す」とどめの言葉として言っています)
「はは、幸田さん、ちょっと冗談が過ぎるんじゃないかな?」

澤木を訪ねて釧璃署の都築刑事が来ました。

バースデーケーキに、「白い粉」をまぶして持ってくる倫子。
「倫子……空気読めよ」と言う渉に、「幸田さんも祝ってくださるわよね。まゆみ、お歌うたいましょ」と倫子。

「本当にあれ、事故だったんですかねえ」と澤木に聞く都築刑事。
「保険金目当ての事故……たとえばですけどね……」と都築刑事。
「お金が欲しかったんじゃないかなあ、奥さん……それでつい、身代金目的で少女を誘拐した……」

もくもくとケーキを食べる渉を、じっと見つめる節子と倫子とまゆみ。

「冗談じゃない」と言う澤木に、「分かり合えるなんて幻想なんです。それがたとえ、何度抱き合った相手でもねえ……本当に彼女のこと、知っていると言えますか?」と都築刑事。

ソファーで眠る渉を見つめる節子たち。
「まゆみ、お母さんが呼ぶまで、自分の部屋に行ってなさい」と倫子。
服を脱がせた渉を水の入った浴槽に入れ、カミソリで渉の手首を切ろうとする倫子。
そこへ節子の携帯が鳴ります。
緊張する節子と倫子。
電話が切れ、「あのう……腕、持っててもらってもいいですか?」と倫子。
ためらってなかなか出来ない倫子に、「思い切ってやって!」と節子。

電話をしたのは澤木でした。
部屋で絵本を読むまゆみ。
ついに渉の手首を切った倫子。
指紋をきれいにふき取って、赤い血で染まった浴槽にカミソリを沈めます。

渉の通夜に来た節子。
「このたびは、御愁傷さまでした」と倫子に頭を下げ、小声で「これで良かったの?」と聞く節子に、「ありがとう」と答える倫子。
佐野邸から出てくる節子を、電信柱に隠れて見張る都築刑事。

第四話(最終話)

ホテルローヤルの屋上に座って煙草を吸う節子と、新聞に載っていた佐野渉の自殺記事を読む、ホテルローヤルの女従業員・敏子。
「まったく、なんて事件なんでしょうね……いくら借金があったからって……狂言誘拐……あげく、自殺……残された方の気持ち考えると……お辛いですよね、この奥さん。」と言って煙草を吸う敏子は、「はあー」とため息をつき、身の上話を始めます。
「悪いのはね……男のほうです。うちのダンナも、借金で首が回らなくなってね……その首を……自分でくくっちゃったんですけどね……本人はそれで全部、終わらせたつもりかもしんないけど、こっちはね……いつまでたっても、終わらないですよ。」

駅のホームに立つまゆみ。
駅の待合室に座る倫子と節子。
「元気でね」と節子。
「うん……あなたは、これからどうするの?」と倫子。
「そうねえ……」
「本当に……ありがとう。」と倫子。
「わたし、あなたのことが嫌いだったのよ」と節子。
「知ってる」と言って笑う倫子。
節子も口を閉じて微笑みます。
(節子さんは、歯を見せて笑うとまではいきません。)

「ねえ、どうして私の番号がわかったの?」と節子。
「どうしてって……幸田さんのほうから掛けてきたんじゃない」
「私が?」
「そう、まゆみを預けたときに……」とそこへ、まゆみが、「お母さん、もう行かなくちゃ」
「そうね、行きましょうか」とホームに出る倫子。

「あのね、節子さん……」とまゆみ。
携帯を見せて、「これ、あなたね」「賢くなれって言ったでしょ!」と言うまゆみ。
「……ずるい子ね……」「あなたのことが大好きになった」と節子。
節子に倫子の手紙を渡すまゆみ。
「ありがとう」と言って倫子のもとに。手をしっかりとつなぐ倫子とまゆみ。
(第3話では母の手を振りほどいて逃げたまゆみでしたが、ようやく大好きな母の元に帰ってきました。)
倫子の手紙には、「帯白市芽音町496-4」という住所だけが書いてありました。

夕暮れの湿原。葦が風に揺れています。
ホテルローヤルの看板が点灯します。
4年前を思い出す節子。
「今日は石狩鍋だ」と幸田。
「うん。野菜洗うね」と節子。
「隠し味」と言って、鍋にバターを入れる幸田。
「俺ね、鍋にはうるさいんだよ」
「結婚しても、鍋だけは俺の領域だから。絶対に口出しさせない。」
「結婚?」
「そう。しないの?」
「幸田さんと?」
「そう」
「考えたこともない」
「考えてよ」
「2回結婚してるけど、いいもんだよ」
「どこが?」
「節っちゃん……『ただいま』って言ったことある?」
「……たぶん」
「『お帰り』って言われたことは?」
幸田をじっと見つめる節子。
「そういう場所が、節っちゃんにあってもいいんじゃないか?」
誰もいない薄暗い部屋に入って、「ただいま……」と節子。

「ねえ、敏子さん。どうしてここに来たの?」
ベッドメイキングをしている敏子。
「御主人が自殺したの……ホテルの経営がうまくいかなかったからでしょ?」
「なのに……またラブホテルに勤めるなんて……」
「はあー……なんででしょうね」
「ねえ敏子さん。」
「はい?」
「ずっと聞きたかったことがあるの。」
「なんですか?」
「御主人に死なれて……どう思った?」
「……聞きたいですか?」
「ええ」
「ひどい人だと思いましたね。恨みもしましたよ。」
「でもね……最近やっとわかったんですよ。」
「あの人はね……私を解放してくれたんです。」
「私を……自由にしてくれたんですよ。」
「この仕事好きなんでしょうねきっと。だからここに来たんです。」

ホテルの屋上で煙草を吸う節子。
幸田を回想します。
「そう……一度きちんと葬ってやった方がいい。君と……君が今まで背負って来たものすべて……」

幸田の病室の節子。
寝ている幸田に、「幸田さんも……次なにに生まれ変わるんだろうね」と語りかける節子。
「湿原に……凛と硝子の葦立ちて……洞(うつろ)さらさら砂流れたり……」とつぶやき、幸田の右手をとります。
ベッドに腰掛け、足の傷跡を幸田の手でなぞらせる節子。
敏子の「自由にしてくれたんですよ」の言葉を思い返します。
眠る幸田と口づけをする節子。
病室から節子が出たあと、幸田の目から涙が流れ落ちます。
枕元には、短歌集「硝子の葦」が。

澤木の事務所を訪れた節子。
節子が澤木に差し出したのは、ホテルローヤルの権利書と幸田の実印でした。
「幸田が死んだら、ホテルローヤルは敏子さんに譲ろうと思うの。」
「なに言ってんだよ」
「それが一番いいと思う。」
「なにやってんだよ節っちゃん」と声を荒げる澤木。
「主治医の高村先生から聞いたよ。幸田さんの病気のこと……余命の話も。」
「何考えてんだよ節っちゃ……」と涙ぐむ澤木。
幸田と節子を結婚させたことを後悔していると話す澤木。
「でも俺は君のことを……幸せにする資格がなかったから……」

12年前の東京。
「ただいまー。ハッピーバースデー」と自宅に帰ってきた澤木。
しかし、誰もいません。テーブルの上には離婚届が。
「結婚……向いてないんだよ俺。」と節子に言う澤木。
「だけど、節っちゃんと一緒に生きていきたいんだよ……なんでかな?」
「俺、節っちゃ……」
澤木に口づけする節子。
抱き合い、愛し合う2人。
これが最後……という思いで澤木と愛し合う節子。
節子の目から涙が……

海岸を歩く節子と澤木。
「ねえ、澤木さん……」
「なに?」
「私が死んだら、私の骨は澤木さんに撒いてほしいなあ。」
「俺が先に死んだら?」
「それでも……」
「そしたら私……生まれ変わって……違う人生を生きるの……」

「鉄北センター」と看板のかかっている飲み屋街に来た節子と澤木。
「ここで育ったの。」
スナック「バビアナ」の扉を開け、中に入ります。
ここは、節子と節子の母が住んでいた場所です。
戸棚から子供時代の写真を取り出し、写真を一つずつ見ながら、「この子、変わってる」
「変な子ね」
「可愛げのかけらもない」
笑っている節子の写真を見ながら、「笑っている写真、この一枚しかないの」
「この……ピアスって……」
「幸田が、初めてくれたプレゼント……」
くまのぬいぐるみを取り出し、「小さいころ、この子だけが友達だった」
笑っている節子の写真をポケットに入れる澤木。

外にでて車に乗る前に、「あっ!」と言う節子。
「どうした?」
「忘れものしちゃった……」
「車で待ってて、すぐ戻るから」と言ってスナック「バビアナ」に戻る節子。

下着姿になり、床に散らばった写真の上に灯油をまく節子。
車で待つ澤木。
ホテルローヤルのマッチで火をつけ、燃える部屋に横たわる節子。
「一度……きちんと葬ってやったほうがいい……」

硝子の割れる音。
窓から飛び出す炎。
車から飛び出す澤木。
「節っちゃん」
「おい、なにやってんだよ」と止める野次馬。
「人が中にいるんです」
「だめだよ、あぶないよ」
「節子―。節子―。」
燃える写真。
歌集のページ「湿原に……」が燃えていきます。
人の体のような影が燃えています。

しらじらと明けていく海岸線。
スマホで「スナック火災、女性の焼死体見つかる。焼身自殺か」のネットの記事を見る梢。
「ばいばい……節子さん……」

海岸に立つ澤木。
ズボンを膝まで濡らして海に入り、骨壺の中の遺灰を海に撒く澤木。
ポケットから「笑顔の節子の写真」を取り出し、海に流します。

事務所に戻ると、倫子からの手紙が。
「寒かったなあ」と言いながら入ってくる都築刑事。
スナックの焼身自殺の話をはじめる都築刑事。
「完璧ですね……」「完璧すぎるんですよ……」
「何が言いたいんですか?」
「節子さんの遺骨はどこにありますか?」
「散骨しました。それが、彼女の望みでしたから・」
「なるほどね……もうこの世には残ってないと……」
節子の母の姿を、近所の人が2ヶ月ほど見ていないことを話す都築刑事。
「あなたの撒いた骨、ほんとに幸田節子の骨だったんでしょうかね?」
見つめあう澤木と都築刑事。

都築刑事が帰った後、倫子の手紙を開ける澤木。
手紙には、「荷物を整理していたところ、節子さんの写真が出てきました。澤木さんがお持ちになるのが一番と思い、送らせていただきます。」と書いてあります。
同封の写真をゆっくり出そうとする澤木。
燃え盛る炎の中、ゆっくりと目を開ける節子の目の前には、下着姿の母の遺体が……
笑顔の節子の写真を確認し、椅子から立ち上がる澤木。

車を走らせ、倫子からの手紙の住所を訪ねてきた澤木。
「いらっしゃいませ」
パン屋を営む倫子。
「手紙、有難うございました」
「届いたんですね」
写真を見せながら、「この写真……なんだか、安心した顔してますよね」
「これ……いつごろ撮ったものですか?」
「彼女が……死ぬ前ですか?……それとも……」
「すいません。……娘が持っていたものなので……」
「あっ……」
店の奥から音がするので澤木が目をやると、ぼうしをかぶった後ろ向きの女性が……
近づく澤木。
「節子か?」と思いましたが、全くの別人でした。

「とても、大切に思ってらっしゃったんだと思います……節子さん、あなたのことを……大事に思ってらっしゃったんじゃないでしょうか?……私はそう感じます。」
倫子に頭を下げ、店を出る澤木。
走って帰ってきたまゆみ。車に乗り込む澤木。
まゆみと外に出てきたさっきの女性。
おもむろに煙草を吸い始めます。
ぼうしをとり、女性の耳にピアスを見つけ、車から降りる澤木。
彼女の耳には星形のピアスが……

「節っちゃん……節っちゃん!」と叫ぶ澤木。
手をつないで歩く2人の後ろから、「節っちゃん!」と澤木。
「幸田さんが死んだ!」
「……」
足を止める女性。
「幸田さんが……死んだんだ……」
「……」
「敏子さんと……梢さんと……3人で見送った……」
「事務所に、刑事が来た」
「藤島律子の行方を、探してる……」
「あの火事で死んだのは誰なのか?……疑ってる……」
「行こう」と手を引っ張るまゆみ。
「逃げてくれ!……節っちゃん」
「行こう」
「生きててくれ……」
「……」
泣き出す女性。
「どうしたの?」とまゆみ。
「生き続けてくれ……」
「……」
立ったまま泣いている女性。
「泣かないで」とまゆみ。
泣きながらまゆみと歩いて行きます。
そしてエンドロール。
遠ざかる2人……
湿原の葦の映像とピアノの旋律が、余韻を残していきます……

(了)

感想

遂に「硝子の葦」が終わりました。
4話が「起承転結」でまとまった、良質な作品だったという印象です。
節子も、倫子とまゆみも、自分たちを苦しめた相手が「うまく死んでくれた」ことによって再出発ができました。

節子は、きっかけを作ってくれた幸田と、証言をしてくれた澤木によって助けられ、倫子とまゆみは節子によって渉から解放されました。

母からの虐待に苦しんだ節子でしたが、同じく虐待を受けたまゆみとの生活を通して、「失ったもの」が取り戻せるような希望が感じられるエンディングでした。

相武紗季さんのが話題のドラマでしたが、喜怒哀楽の表情を出さない演技を見事にやりきった演技力にも拍手を送りたいです。(SA)

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