上方では「居候講釈」の演題が使われる。
志ん生は一時、三代目小金井蘆洲(小金井芦州)門下の講釈師になったことがあるので、講釈は口慣れている。
ラジオによく出していて、『調合』の題でやったこともある。
昭和33年(1958)6月15日にニッポン放送で放送された貴重な音源。
放送されていたのに、音源が見つからなかったが最近発見された。
CD化されたものはなく、唯一、志ん生復活!落語大全集・第11巻(講談社DVDブック)に残っている。
あらすじ
居候の若旦那が講釈師になると言い出した。試しに長屋の連中を集めてやってみる。
聴いてみるとひどいもので、「赤穂義士伝」に牛若丸や本多平八郎が登場したり、弁慶と由比正雪が一緒に出てくる。
話が急に「源平盛衰記」や「お富与三郎」に変わったり、めちゃくちゃな五目講釈。
「あれはいったいどこのせがれだい?」
「横丁の薬剤師のせがれだ」
「道理で、講釈に調合がしてある」
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