★古今亭志ん朝/御慶(ぎょけい)

古今亭志ん朝

富に凝っている八五郎が年の瀬に梯子の上に鶴が止まっている夢を見たので、鶴一八四五番の札を買おうとしたが売り切れだった。
帰り道で易者に見て貰うと梯子は下から上に昇るものだから、八四五ではなく逆に鶴一四五八番を買いなさいと教えられる。

買って見ると千両の大当たり。
現金だと二百両割引かれるが二月までは待てないので、その場で八百両を身に着けて家に戻った。

たまっていた店賃を払って、正月には裃を着て年始回りに出掛けることにした。
長い口上は覚えられないので、短い年始の言葉を大家に教えてもらった。

「おめでとうございます」には「御慶」と答え
「どうぞお上がりなさい」と誘われたら「永日」と断る。

正月になって、得意になって行く先々で御慶と永日の挨拶を続けるが、
辰っつあんが外出から帰って来たところで
「御慶」と言ったら
「なんと言ったか分からねぇ」と言われ

「ぎょけぇったんだ」

「恵方参りの帰りだ」

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