「搗き米屋(精米業者)に勤める清蔵が幾代太夫に恋をし、一途な清蔵にほだされた幾代太夫は年季明けに夫婦になると約束をする。二人は結婚して餅屋を開き、名物の『幾代餅』を売出して繁盛する」という筋書きである。登場人物の名前や職業が違う程度で、話の展開から細かな会話のやり取りまで『紺屋高尾』とほぼ同一である。
ただし、『紺屋高尾』とは違い、明確なオチがついており、元花魁と仲良く餅屋を営む清蔵に野次馬が「そんな仲良くやってたら、みんな焼き餅を焼きますよ!!」という野次を飛ばしたのに対して、幾代太夫が「いいえ、うちは『幾代餅』。焼きモチはございません」という返答をする、というオチが用いられる。
★聞き比べ 師匠志ん生の『幾代餅』
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