北朝鮮で一番怖い処刑とは!?
独裁国家「北朝鮮」の裏側
北朝鮮でタブーになっている言葉とは?
元毎日新聞社ソウル特派員として北朝鮮情報をスクープしてきた、
重村智計さんにお話しを伺いました。
実は現在、北朝鮮国内でタブーになっている言葉があります。
北朝鮮では、街の中で
「金正恩」の名前を言った途端捕まります。
「何か悪口言ってるんじゃないか」と疑われてしまいます。
金正恩さんについて語る時には「最高尊厳」と言います。
「偉大なる金正恩」と言っても危なく、「刈り上げ」なんて言ったら処刑ですね。
金正恩さんと言えば、独特な髪形が印象的ですが、
この髪形は一説には、初代最高指導者 金日成氏の髪型を真似しているとも言われています。
北朝鮮をはじめ、東アジア問題に詳しい、講談社「週刊現代」編集次長、
近藤大介さんによると、
あれは、韓国政府の分析によると、金正恩第一書記がストレスで白髪とハゲが出来ていると言います。
特にサイドの白髪がどうしようもないので、カットして髪の毛を赤く染めていると言うのです。
近藤さんによると、正恩氏が現在の髪形にするにあたり、国内にある指令が出たと言います。
正恩政権が出した髪形にまつわる指令とは?
まず、教師に向けて、この髪形は覇気が出る「覇気カット」だと、
「男性教師は全員、この髪形にせよ」と言い、正恩氏本人も、この髪形にし始めたそうなのです。
今、男性教師は全員この髪形なのです。
そんな正恩氏と言えば、就任からわずか3年半の間に、幹部を約70名を処刑するなど正に、恐怖政治を地でいく政権。
その処刑方法も銃殺だけでなく、「犬に食べさせた」など、残虐な手段も報じられています。
北朝鮮で現在、最も恐れられている処刑方法とは?
意外なことに銃殺刑とかではありません。
銃殺刑の場合、ある意味、苦しまずに死ぬことができるからです。
今1番怖いのは、「地方送り」なんです。
殺さずに、「この町に行け」と地方にやるのです。
例えば「会寧に行け」とか言われ、中国と北朝鮮の国境の町で降されるのです。
お金もない、服もない、働く所もない、冬ならば野たれ死ぬしかないのです。
冬になると、公務員で1番忙しいのは遺体を片づける公務員だそうです。
銃殺は弾を使うのでもったいないのです。
粛清される理由として、国家転覆を企てた罪や、わいせつ物の制作・販売した罪など様々な罪状で処刑されます。
そして最近では、ある物を持っているだけで粛清の対象になるそうなのですが……
持っているだけで粛清の対象になる”ある物”とは?
最近あるのは、韓国製のドラマを観てたとか……そういうのも粛清の対象になります。
ひと昔前までは、中国に家族がいる朝鮮族、USBを中国に持っていって韓流ドラマをいっぱい入れて観るのが一番有り難がられたのですが、
今は、USBを持っていると、韓流ドラマ所持の疑惑をかけられ、粛清の対象になることもあるんだとか。
そんな取り締まりの厳しい正恩政権が発足したのは、2011年で、28歳の若さで、最高指導者の座に就いて以降、巨大プールやスキー場など、複合施設の建設が相次ぎました。
その背景には、若くしてトップになってしまった正恩氏ならではの裏事情があると言います。
建設ラッシュの背景にある正恩氏の裏事情とは?
北朝鮮の場合、指導者に偉大な業績が必要で金日成氏は国を建て、金正日氏はいろんな
建築をしたということになっています。
正恩氏の場合は、新しい大きな業績が何もないので、その業績作りに懸命なのです。
結局、業績がないと、ミサイルを打つ、あるいは核実験をするなど、それを業績にしようとするわけです。
(了)
[出典:2015年11月19日(木)放送「ヨソで言わんとい亭」]
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