男はつらいよ 第38作 知床慕情 あらすじ・キャスト・登場人物相関図

男はつらいよ

第38作 1987年(昭和62年)8月15日公開

キャスト・登場人物車寅次郎:渥美清

  • 車寅次郎:渥美清(59)
  • 諏訪さくら:倍賞千恵子(46)
  • 諏訪博:前田吟(43)
  • 諏訪満男:吉岡秀隆(17)
  • 車竜造:下條正巳(72)
  • 車つね:三崎千恵子(67)
  • タコ社長:太宰久雄(63)
  • 御前様:笠智衆(83)
  • 源公:佐藤蛾次郎(43)

  • あけみ:美保純(27)
  • ポンシュウ:関敬六(59)
  • 門前の板前:出川哲朗(23)
  • 知床丸船長:すまけい(52)
  • マコト(船員):赤塚真人(36)
  • ホテルの二代目(婿養子):冷泉公裕(40)
  • 医者:イッセー尾形(35)
  • ゆかり(秘書):マキノ佐代子(29)
  • アパートの大家:笹野高史(39)
  • 悦子:淡路恵子(54)新潟出身、斜里町ウトロ東のスナックはまなすの雇われママとして、常連客に『母さん』と呼ばれて慕われている。りん子にとっても母親のような存在。無骨な順吉の世話を焼いているが、その煮え切らない態度に、少々イライラしている。オーナーが店を売ったため、新潟で芸者をしている妹のところへ帰ろうとするが……
  • 上野順吉:三船敏郎(67)知床で獣医を生業とする。十年前に妻を亡くし、食事や洗濯など身の回りの世話は、スナックはまなすのママ・悦子(淡路恵子)がみている。悦子ママに惚れている頑固で偏屈なオヤジだがママの手も握れない。

マドンナ:りん子/竹下景子(当時34歳)

知床で獣医をしている上野順吉(三船敏郎)の娘。父親の反対を押し切り五年前に駆け落ち同然で東京に嫁入りしたが、離婚して知床に帰ってくる。無骨な父親とはコミュニケーションがうまくいっていない。たまたま滞在していた寅さんのおかげが間を取り持つことに……


高校在学中にNHK「中学生群像(中学生日記の前身)」でデビューを果たし、大学進学とともに、女優活動を開始。テレビドラマで活躍後、黒木和雄監督『祭りの準備』(75年)に出演、その後も『犬笛』(78年)などに出演。
シリーズでは、第32作『口笛を吹く寅次郎』(83年)の朋子、本作『知床慕情』(87年)のりん子、第41作『寅次郎心の旅路』(89年)の久美子と、三たびマドンナ役を演じている。

あらすじ(ネタバレ注意)

さわやかな初夏。
柴又のとらやでは、おいちゃんが風邪をこじらせて肺炎で入院したため店を臨時休業にしていところへ寅さんが帰ってくる。

あと数日で退院と告げられるが、いつまでも店を休んでばかりもいられない。
病院から帰ってきたおばちゃんを囲んでさくらたちが明日からの段取りを相談しているのを見て、寅さんは、除け者にされているようでなんだか淋しくなり、『跡取りの俺になんで相談しないんだ?』と言い放ち、翌日から店を手伝うことになる。

だが、実際に店を手伝うとなると仕事に対する姿勢がなっていない。居眠りをしたり、昼過ぎにはどこかへ行ってしまうような跡取りとしての自覚も矜持もない。

その夜
寅さんの不甲斐なさに嫌気がさしたおばちゃんは感情的になって店をやめると言い出す。
「この店、やめよう、おいちゃんと小さなアパートで暮らすよ!もうやめよう、肝心な跡取りがこのざまじゃない!」
さくらたちがなだめて一旦おばちゃんは落ち着いたが、陰からそっとその話を聞いていた寅さんは自分のふがいなさと恥ずかしさにいたたまれず、こっそり旅に出ようとする。

満男に背広とカバンを柴又駅まで皆に内緒で届けるように頼む。それに気づいたさくらは満男と一緒に駅まで見送り行き、寅さんを涙を流しながら叱責する。満男にまで『おじさんも反省しろよ』と言われる始末。
こんな場面をおばちゃんが見たらきっと情けなくて号泣することだろう。
そんな寅さんは、ぶつぶつと小言をいいながらあてもない旅に出るのであった。

やがておいちゃんが退院し、とらやにはまた平穏な暮らしが戻った頃、北海道で商売をしていた寅さんがテレビの生放送でインタビューを受けていた。
ここぞとばかりテレビの電波を私的に利用し、おいちゃんたちとらやの面々に向け、満面の笑顔で『俺とっても反省しているよ』と脳天気なメッセージを送るのだった。

とらや一同「あちゃ~」

初夏の北海道は知床オホーツク沿岸の小さな町。
旅宿を探しているとき、獣医:上野順吉(三船敏郎)のポンコツ車に乗せてもらった事が縁で二人は意気投合。寅さんは順吉の家に居候する事になる。

やもめ暮らしの順吉の面倒を見ているのが、スナック『はまなす』のママ・悦子(淡路恵子)。順吉は悦子ママにに惚れているのだが、いい歳こいて好きな子に裏腹な態度をとる小学児童のようだった。
寅さんは頑固で変わり者の煮え切らない態度の順吉に歯がゆい思いを募らせる。

そこへ順吉の娘りん子(竹下景子)が東京から帰ってくる。玄関でばったりと出くわした寅さんは、ハッとしてグ~となる。
結婚に破れ傷心の里帰りの娘りん子のことを、順吉は離婚して帰ってきたことに腹を立て怒鳴ってしまう。

恋心と人情あふれる寅さんは、そんな美しいりん子の傷ついた心をなんとか癒やしてあげようと、父娘のあいだを取り持ちながら奮闘努力する。

ある晴れた日。
知床の草原でバーベキュー大会が行われる。そこでも順吉は皆から離れて一人で酒を飲んでいるような変わり者。
だがそこで、悦子ママが店を辞めて故郷の新潟へ帰ると告げると順吉は、頭ごなしに反対だと言う。

寅さんが反対の理由をハッキリ言えと促すと、順吉は戸惑いながら皆の前で悦子に向かって告白する。「俺が行っちゃいかんという訳は、俺が……俺が、惚れてるからだッ!悪いか!」
悦子ママが感極まって泣き出す。
こうして、熟年カップルが誕生するのだった。

順吉の結婚の話をしているりん子と寅さん。別れ際に、りん子が寅さんを呼び止める。
ロマンチックなムードに期待が膨らむ寅さだったが、りん子はたった一言「色々ありがとう」と言うだけだった。

その晩、船長が寅さんに「りん子ちゃんに惚れてるんじゃねえのか」と言ったことが気に触り突然怒りだし、いたままれなくなった寅さんは柴又へと帰ってしまう。

盛夏。
東京で仕事が見つかったりん子は再び上京しとらやを訪ねる。その日は江戸川の花火大会。
その頃、岐阜県は長良川のお祭りでテキ屋仲間のポンシュウと花火を売る寅さんの姿があった……

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