『レジェンド&バタフライ』映画:ネタバレあらすじ・結末・キャスト登場人物相関図

映画

『レジェンド&バタフライ』をネタバレ解説

政略結婚によって結ばれた織田信長と濃姫。彼らの関係は、恰好ばかりでありながら、まるで水と油のような相容れなさを持っていました。

物語は一転して、濃姫の祖国で内乱が勃発し、彼女の父が命を落とすという悲劇が起こります。この悲劇によって、濃姫は自身の存在意義を喪失し、絶望に包まれます。

しかし、そこに再び光明が射し込みます。それは、彼女に再び生きる意味と場所を与えたのは、他でもない信長でした。彼は冷静な判断力と強大なカリスマ性を備えており、濃姫の心を救う存在となったのです。信長の存在は、彼女に新たな希望と勇気を与え、自害の意思を払しょくしました。

信長自身もまた、内なる葛藤と戦いを抱えていました。彼は政治的な野心と、濃姫への深い愛情との間で板挟みになります。その葛藤は、彼の行動と決断に重い影を落とすこととなります。

織田信長と濃姫の複雑な関係、喪失と再生のテーマ、そして登場人物たちの内面の葛藤に焦点を当て、鑑賞者に深い感銘を与えるこの作品は、単なる恋愛や歴史の物語以上のものであり、人間の複雑さや命の尊さを考えさせられる深遠な作品となっています。

大友圭監督の作品は、リアリティ溢れる演出で知られており、この映画もセットや衣装の細部まで緻密な世界観が描かれています。また、キムタク以外のキャスト陣も素晴らしい演技を披露しており、特に綾瀬はるかの声や演技は注目に値します。

明智光秀の本能寺の変を起こす動機について独自のアプローチがされており、歴史好きの視点からも興味深く面白いでしょう。

また、徳川家康のキャラクターも素晴らしい。徳川家康は映画の後半にわずかなシーンしか登場しませんが、その短い時間で抜群の存在感と恐ろしさを見事に表現していました。このシーンは歴史に詳しくない人でも理解しやすく、徳川家康のイメージを伝える素晴らしい演出となっています。この点は、映画を観る上でも特におすすめのポイントと言えます。

映画ヲタク岡田斗司夫さんのレビュー

岡田斗司夫さん的には、この映画を90点と評価しており、その理由を解説しています。

面白さとしては「アパホテルの社長物語」と独特な表現をしており、個性的なキャラクターが魅力だと述べています。また、織田信長が綾瀬はるか演じる濃姫の作り上げたキャラだったという設定も興味深いと評価しています。

さらに、映画のセットやCGのクオリティについても触れており、特に安土城の作り込みやエンディングクレジットで登場するCGの外人キャストに驚きを持っています。岡田さんはこの映画を恋愛映画や歴史ドラマとは異なるテイストの作品と位置づけ、近いジャンルとして「異世界転生もの」と表現しています。

岡田さんのレビューからも伝わるように『レジェンド&バタフライ』は面白く、観る価値がある作品といえるのではないでしょうか。

ネタバレあらすじ

『レジェンド&バタフライ』は、織田信長(木村拓哉)とその妻・濃姫(綾瀬はるか)を主人公にした壮大な歴史ドラマです。物語は、政略結婚で尾張の戦国大名・織田信長の正室となった、美濃の戦国大名・斎藤道三の娘・濃姫の視点から描かれます。

物語の始まりは、全く気が合わず、新婚初夜から大騒動を起こす二人の結婚から。
濃姫の父・斎藤道三が内乱によって殺され、存在意義を失った濃姫が自殺を試みるところを信長が止め、彼女を支え、生きる意味を与えます。その後、二人は絆を強め、戦国の世を生き抜いていきます。

信長は濃姫と結婚した直後、父の後を継いだ直後に尾張一国の支配を強めていきます。
その後、美濃を支配下に収め、時の将軍・足利義昭から上洛の要請が入ります。
信長は多くの戦を経てついに京にたどり着きますが、その過程で濃姫とのすれ違いが生じ、二人は別々の道を歩むことになります。最終的には信長が濃姫の病を知り、彼女のもとへ駆けつけます。その後、信長は濃姫を連れて安土城へ帰城。

しかし、その間に明智光秀が謀反を起こし「本能寺の変」が起こります。
信長は最後の力を振り絞り、濃姫のもとへと急ぎます。そして、2人は誰にも告げず安土城を後にし、異国へと向かいます。

中盤以降は信長と濃姫がすれ違い、大友監督らしい丁寧に心情を綴る演出が入りますが、その部分が少し長ったらしいという意見もあります。
また、歴史上重要な桶狭間が出陣→「勝ったぞー」だけで終わるのは残念という指摘もありましたが、それでも、ラストシーンの余韻が良いと評価されています。
異国へ渡る船に水が入ってきてしまい、沈没かと思われた直後に注目。
船首に立つ濃姫を信長が愛おしげに抱きしめ、『タイタニック』状態になるシーンがあります。2人が同時に見ていた夢だっただけに余韻が切なく、SNS上で話題になりました。

ネタバレ結末

『レジェンド&バタフライ』の結末は、信長と濃姫が異国へと向かう船上で描かれます。濃姫は旅の途中で病で亡くなり、その後、信長も自ら命を絶つこととなります。これは、歴史的事実とは異なるフィクションの要素で、映画独自の解釈として描かれています。

信長と濃姫の愛の物語は、濃姫の死と信長の自死で幕を閉じますが、その最後の瞬間まで二人は互いを深く愛し続けていました。この結末は、視聴者に強い印象を残し、映画の評価を高める一因となっています。

キャスト・登場人物相関図

  • 木村拓哉:織田信長
  • 綾瀬はるか:濃姫
  • 宮沢氷魚:明智光秀
  • 市川染五郎:森蘭丸
  • 和田正人:前田犬千代(前田利家)
  • 高橋努:池田勝三郎(池田恒興)
  • 浜田学:佐久間信盛
  • 本田大輔:林秀貞
  • 森田想:すみ
  • 見上愛:生駒吉乃
  • 増田修一朗:滝川一益
  • 斎藤工:徳川家康
  • 北大路欣也:斎藤道三
  • 本田博太郎:織田信秀
  • 尾美としのり:平手政秀
  • 池内万作:柴田勝家
  • 橋本じゅん:丹羽長秀
  • 音尾琢真:木下藤吉郎(羽柴秀吉)
  • 伊藤英明:福富平太郎貞家
  • 中谷美紀:各務野

コメント

タイトルとURLをコピーしました