第13作 1974年(昭和49年)8月3日公開
第9作『柴又慕情』で陶芸家と結婚、幸せに暮らしている筈の歌子は、夫の実家で肩身の狭い思いをしていた……
キャスト・登場人物
- 車寅次郎:渥美清(46)
- 諏訪さくら:倍賞千恵子(33)
- 諏訪博:前田吟(30)
- 諏訪満男:中村はやと(5)
- 車竜造:松村達雄(60)
- 車つね:三崎千恵子(54)
- タコ社長:太宰久雄(51)
- 御前様:笠智衆(70)
- 源公:佐藤蛾次郎(30)
- 電車の老人:吉田義夫(63)
- 絹代:高田敏江(39)
島根県温泉津で寅さんが結婚まで考えた女性。三年前、夫が子供を残して上方へ出たきり行方不明。同情した寅さんが岡惚れして、所帯を持つことを決意するが…… - 高見修吉(歌子の父・小説家):宮口精二(61)
歌子の父。二年前に和解した筈の父娘だったが、歌子の亡夫の葬式にも出ず、仕事に明け暮れている。見かねた寅さんが、家に押し掛けて意見をする。
マドンナ:歌子/吉永小百合(当時29歳)
幸福な結婚をした筈の歌子だが、夫が病没。その実家の津和野で姑と同居し、肩身の狭い思いをしていた。寅さんの一言で上京、柴又に下宿し、自立の道を探す。小説家の父・修吉(宮口精二)とのギクシャクした関係に、寅さんが立ち上がるが……
あらすじ(ネタバレ注意)
島根県温泉津(ゆのつ)から寅さんがいそいそと帰って来た。聞けば、絹代(高田敏江)という女性と結婚するかもしれないというので、タコ社長とさくらが同行して島根へ向かう。しかし蒸発した主人が戻ったと嬉しそうに告げられた。
二人に置き手紙を残して旅に出た失意の寅さんは、津和野で二年ぶりに歌子(吉永小百合)と再会。懐かしい思い出話に花を咲かせた。しかし、そこで歌子から思わぬ話を聞かされて寅次郎は愕然とする。
苦労の末に結ばれた夫とは早々に死に別れ、未亡人として婚家で姑らとともにつつましく生活をしているというのだ。彼の実家で図書館勤めをする歌子の暮らしが寅さんには不幸に見えた。
心残りながら柴又へ戻った寅さんだったが、東京で人生の再出発を決心した歌子が訪ねて来て大はしゃぎ。
歌子は下宿し、久しぶりに楽しい時間を過ごすようになった。
しかし喧嘩別れした父との関係に心を悩ませていた。
その後やがて歌子は伊豆大島にある心身障害児の施設で働くことになった……
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