★三遊亭金馬(三代目)堪忍袋

三遊亭金馬(三代目)

原作者は、三井財閥の一族である劇作家・評論家の益田太郎冠者

主な演者として、東京の8代目桂文楽、3代目三遊亭金馬、5代目柳家小さん、10代目柳家小三治などがいる。

あらすじ

熊五郎夫婦は、今朝からずっと夫婦喧嘩を展開中。
出入り先のだんなが用事で来あわせ、隣にようすを聞くと、今朝からもう四度目という。

「お前さんがたな、喧嘩をしていてはお金もたまらんぞ。よく言うじゃないか、『笑う門には福来る』って。例えばな…」

昔、中国に何をいわれても怒らない男がいた。変に思った仲間が、彼を料理屋に呼び出して物凄い罵倒をしてみるが、男はなかなか怒らない。 そのうち、男は「ちょっと失礼」と言って帰ってしまった。

「さては、家で下男かなんかに八つ当たりをしているな?」
仲間が男の家に押しかけると、男はニコニコして出迎えてくれた。
「この人は、何かむしゃくしゃした事があると、家の大瓶にみんなぶちまけていたんだ。それから、あれは偉い人間だと評判になり、出世をしたそうだ」

喧嘩ばかりをしていては福も逃げる。瓶…は大げさだから、例えばおかみさんが袋を一つ縫って、それを堪忍袋とし、ひもが堪忍袋の緒とするんだ。

お互いに不満を袋にどなり込んで、ひもをしっかりしめておき、夫婦円満を図れ…と言う話。
感心した熊さんは、おかみさんに袋を作らせ早速…。

「亭主を亭主と思わないスベタアマーッ」

続いておかみさんが、「この助平野郎ゥーッ」…「この大福アマッ」…「しみったれ野郎ッ」…。
物凄い喧嘩に聞こえる。見かねた隣人が仲裁にしにくるが、熊さんがケロっとしているのでびっくり。

「へー、そんなすごい袋があるの。俺にも貸して!」
袋に向かって「やい、このアマッ、亭主を何だと思ってやがるんだッ」

これが大評判となり、熊さんの家は門前市をなす大混雑。三日も経たない内に、袋は喧騒でいっぱいに…。

「どうする?」
「如何するって…。明日になったら、海にでも捨ててくるしかないだろ?」
これ以上吹き込んだら大爆発を起こしかねない。仕方がないので、戸締りをして寝たとたん…。

「開けろー!! コンチクショウ! 開けろ!! あけろ!! アケロ!!」

同じ長屋に住む、酒乱の六だ。仕方なく戸を開けると…。

「仕事の後輩が若いのに生意気で、オレの仕事にケチをつけやがるから、ポカポカ殴ったらみんなオレばかりを止めるので、こっちは殴られ放題だったんだ」

がまんがならねえから、どうでも堪忍袋にぶちまけさせろ!

「駄目だって、袋がいっぱいなんだよ」

「やかましい、貸せ!!」

袋の紐をぐっと引っ張ったから、中から喧嘩がいっぺんに飛び出してきた。

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