★立川談志/羽団扇(はうちわ)

立川談志
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あらすじ

正月の2日になると七福神の刷り物を「おたから、お宝」と売りに来た。
それを枕の下に敷いて寝ると吉夢(初夢)が見られるという。
年始回りをして、ほろ酔いで帰ってきた亭主。
腹もキツいので寝るという。
「お宝が枕の下に敷いてあるから、良い初夢を見てねと、見たら話し合おうね」との女房の言葉を背に寝付いた。

寝言や笑い顔があったので起こして聞くと、「夢は見ていない」という。
私に言えない夢でも見たのでしょうと喧嘩になった。
そこに仲裁人が入って、なだめたが「夢は見ていない」の一点張り。
仲裁人にお前は誰だ、と逆襲。
それではこうしてくれると、襟首掴んで真っ暗な表に引きづられ、空中高く放り上げられた。

落とされたところが、鞍馬山であった。
木の上に天狗が居て「ワシが連れてきた」という。
羽で飛ぶのは前座で、真打はこの様に羽団扇で飛び、貴様の家の前を通ると夢の話で喧嘩をしていたから、ここに連れてきた。
女房にも言えない面白い夢を見たようだから、誰も居ないここでしゃべらせようとした。
しゃべったらここから帰れとか、しゃべらなかったら、八つ裂きだと脅した。

では話をしましょうと、でたらめな花火の話を語り出したが、講釈師でも落語家でも話をする時は扇子を持っている。
だから、その羽団扇を貸してくれと、強引に取り上げた。
話に夢中になっているように見せかけて、羽団扇を動かすと身体が浮いて、天狗が制止するのも聞かず、扇ぎ続けると、森の上を飛んでいたと思ったが、大海原のど真ん中だった。
手元が狂って落ちてしまった。

落ちたところが、七福神の宝船の中。
「今日は正月だから七福神が集まって吉例の宴会をしている」と大黒。
それでは仲間に入れてと頼んだが、「何か、芸が出来れば」と許され、仲間の中に。

そこには綺麗な弁天が居て、お酌をしてもらいご機嫌で、恵比寿にも勧めたがお酒は駄目でビールだけという(エビスビールのシャレですよ)。
肴は恵比寿様が釣った鯛のお刺身、またこれが美味いこと。
飲んで食べて、芸をする間もなく寝入ってしまった。
弁天様に起こされると……。

女房であった。
弁天様と女房が二重写しになって頭がこんがらかっていて、女房は弁天様と呼ばれて喜ぶし、夢を見ていたことが初めて分かった。
女房の誘いに乗って、いままでの夢の話を始めた。

女房は「春、早々縁起の良い夢を見て良かったね」とご機嫌。
七福神って誰が居たのと、聞かれたが六福神しかどうしても思い出せなかった。

「それじゃぁ~、六福神じゃないか」

「イップクは、吸い付けタバコで呑んでしまった」。

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