★立川談笑(六代目)イラサリマケー(居酒屋改作)

立川談笑(六代目)

新宿西口。一人で気軽に飲めそうな店を見つけて入った男を出迎えたのは

「イラサリマケー!」と叫ぶ異国人の店員さん。

他に客は一人も居ない。

「生をもらおうか」

「ダイナ マイト、チュウナマイトあるよ」

「…大ナマと中ナマね。グラスでちょっと飲みたいんだけど」

「コナマイキ?わかった。このお客さんコナマイキー!」

持ってくるときは「オマタケ、デマシタ!」
熱燗大徳利を頼むと
「オオドクイリ!」と、微妙にズレた言葉遣いが気になる。
店員は皆、同じ国から来た異国人ばかりのようだ。

「みんなどこから来たの?」

「ビルマだよ」

「あ、ビルマね。…ああ、違うよ、今はそれミャンマーって言うんだよ」

「…ビルマだよ」

「いや、確かにあなた達にとってはビルマかもしれないけど、日本も外国でジャパンって言われるのと同じで、日本ではビルマはミャンマーって言うことになってるの」

すると店員、泣きベソをかきながら
「ビルマだよ!」
と頑なに繰り返す。奥の店員達も次々に
「ビルマだよ!」
「ビルマだよ!」
「ビルマだよ!」
と興奮して騒ぎ出す。

「わかったビルマでいいよ」
と譲ると、
「いい人だよミズシマー!」
と店員はニッコリ。

「今日のオスメス、エロエロあるよ」
と言われて
「何ができるの?」
と訊くと、
「ネコミに、イマダメ、ユビクライ、テサバキ、チンコナメアゲ、オメコナメオロシ、イカナイトシロートタイカイ」

「…え?」

「だから、ネコミに、イマダメ、ユビクライ、テサバキ、チンコナメアゲ、オメコナメオロシ、イカナイトシロートタイカイ」

「色々言いたいけど最後の『行かないと、素人大会』で全部吹っ飛んじゃうんだよなぁ…」
万事がこの調子で疲れた心が癒されない客、帰ろうとすると勘定書きがまたとんでもなくて……。

『ずっこけ』の前半部を三代目三遊亭金馬が独立させた『居酒屋』をベースにした改作…というには全く原形を留めない爆笑編。『居酒屋・改』というよりファンの間では『イラサリマケー』として浸透している。

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