今日使える雑学/トラの耳・タクシーフェンダーミラー・ボールペンキャップの穴の秘密他#996-0116

雑学・豆知識

トラの耳に裏にある白黒模様が子どもにやさしい理由とは?

tora
トラと言えば、黄色と黒の縞模様が「トラ柄」と言われたりします。

大きいもので、3メートル近くまで成長するネコ科最大の動物です。

狩りの時に茂みに身を隠せるように、このような模様になったと言われています。

トラの耳のうしろの模様は、体とは異なる模様になっています。

それが、黒地に白い斑点の模様です。

これは、「虎耳状斑(こじじょうはん)」と呼ばれる、やさしい模様なのです。

この模様は、生まれて間もない子どものために「あるやさしさ」を発揮します。

トラの耳の裏にある白黒模様が子どもにやさしい理由とは?

nekoka

教えてくれたのは、帝京科学大学の並木美佐子教授。

いくらトラといえども、生まれたばかりの子どもはか弱い存在です。

天敵に襲われないためには、いつも親と一緒にいなければなりません。

黄色と黒の縞模様は、身を隠すのには便利ですが、子どもたちまで親を見失ってしまう危険性があります。

そこで、子どもたちが頼りにするのが、後ろからでも見える黒地に白の模様なのです。

体の一番高いところにある耳は、茂みでも隠れづらく、さらに白色は夜になっても目立ちます。

この模様は、親と一緒にいるという安心感を与えるやさしい目印なのです。

この模様は、トラに限らず、ネコ科の野生動物たちには必ずあります。

しかし、ペットとして飼われている猫には模様がありません。

ペットになっていく間に、人間に守られている猫は、白い模様がなくなる進化を遂げたと言われています。

新潟市の横断歩道やバス停に、冬の間、設置されるやさしいモノとは?

niigata

新潟県新潟市。

この街の横断歩道には、「とっても暖かい気持ちになる、あるやさしいもの」が、冬の間だけ設置されます。

それは、横断歩道だけでなく、バス停にも。

このやさしいものによって、新潟市の人たちはとっても過ごしやすくなります。

新潟市の横断歩道やバス停に、冬の間、設置されるやさしいモノとは?

教えてくれたのは、新潟市社会福祉協議会の五十嵐杉之さん。

多くの雪が降る新潟県。

積もると、自宅前で雪かきをする光景がよく見かけられます。

しかし、公共の場である横断歩道やバス停に積もったら、通行の妨げになり、困ってしまいます。

そこで使われているのが、信号機に取り付けられているスコップ。

そこには、「思いやりのひとかき運動、バスの乗降口・横断歩道取付部分の除雪に御協力お願いします」と書かれています。

このスコップを置くことで、新潟市の人たちは、信号やバスを待っている間に自主的に雪かきを始めます。

体を動かすことで、待つ間の寒さもしのげるという、身も心も温まるやさしいスコップなのです。

sukop

この取り組みが始まったのは、今から約30年前。

新潟の街に最初にスコップを置いたのは、新潟市の会社員の男性。

「横断歩道にスコップがあれば、過ごしやすい街になる」と考えた男性は、新潟市の国道沿いに、自腹で購入したスコップを夜中にこっそり置いたそうです。

yukikakiやがて、そのやさしさに動かされた地域の商店街や自治会などが協力。

現在、この取り組みは、新潟市内の389ヶ所で実施。

さらには、富山県、福井県などでも行なわれています。

一人のやさしさから生まれたスコップは、日本中に広まりつつあります。

yukikaki

多くのタクシーがフェンダーミラーを採用するやさしい理由とは?

日本全国に24万台以上、街中のいたるところで目にする「タクシー」。

年間利用者は、のべ16億人を超える、私たちにとって身近な交通機関です。

さて、タクシーと一般自動車の「ある部分の違い」をご存じでしたか?

ドアミラーが一般的な現代車ですが、タクシーは、昔の車に多かった、ボンネットの前方につけられたフェンダーミラーを採用しています。

タクシーの乗客に、「不快な思いをさせたくない」という、配慮からなのですが……

多くのタクシーがフェンダーミラーを採用するやさしい理由とは?

教えてくれたのは、飛鳥交通第5の村田祐也さん。

サイドミラーが、ドアについていたら、運転手がミラーを確認するとき、首を左右に大きく振らなければなりません。

このとき、後部座席の乗客から見ると、運転手が周囲をキョロキョロしているように見えます。

その姿が、運転に自信がなさそうに見え、乗客は少し不安を感じてしまいます。

しかし、前方についているフェンダーミラーなら、前を向いた状態でもミラーが確認できます。

首を大きく振る必要がないので、乗客は不安に思いません。

また、ドアミラーの場合、助手席のお客様が大きな荷物を持っていると、左のミラーが隠れてしまいます。

お客様に「ジャマ」とは言えません。

フェンダーミラーなら、大きな荷物でも隠れる心配はないのです。

ボールペンのキャップに小さな穴があいているやさしい理由とは?

ballpen

机の中のやさしいもの、それは「ボールペン」。

ボールペンは、約130年前にアメリカで考案されました。

戦後、進駐軍によって日本に広まったと言われています。

昔からあるキャップ付きのボールペンのキャップには、ほとんど、小さな穴が開いています。

これには、子どもたちことを考えた「あるやさしい理由」があるのです。

ボールペンのキャップに小さな穴があいているやさしい理由とは?

ballpenana

教えてくれたのは、日本文具新聞社の森井賢二社長。

子どもはいつも、好奇心旺盛で、気になったものは手に取り、口に運ぶこともよくあります。

中でも、キャップなどの小さいものは、誤って飲み込む危険性があり、のどに詰まって窒息する可能性も。

実は、1990年頃、欧米では、キャップの誤飲事故が多発していました。

欧米では、キャップを噛む大人が当時、大勢いました。

8

それを子どもが真似してしまい、キャップを誤って飲み込む事故が頻発。

さらに当時のキャップには穴が開いていなかったため、窒息することも多かったのです。

日本で起きることを未然に防ぐために、キャップに穴があけられました。

万が一飲み込んでも、穴によって空気が流れるので窒息を防げます。

今では、ボールペンの他にも、マジックや鉛筆のキャップなど、様々なキャップに穴があけられています。

壊れて直せないAIBOの飼い主へのやさしい対応とは?

”ニッポンこの人やさしい”

今回のやさしい人は、茨城県にお住いの株式会社ア・ファンの船橋 浩さん。

船橋さんは、壊れてしまった家電や電子機器を修理する元ソニーのエンジニア。

彼の元には、「あるもの」の修理依頼が、全国から殺到しています。

それは、「AIBO(アイボ)」。

今から17年前、ソニーからペットロボットとして発売された、人工知能を備えたロボットです。

本物の犬のように、愛くるしい動きが人気を呼び、累計15万台販売され大ヒットに。

しかし、時代と共にメーカーの方針が変わり、発売から7年後の2006年に生産終了……

さらに、2014年には、メーカーサポートも終了し、全国で動かないAIBOが続出することに。

船橋さんは、元ソニーのエンジニアだった経験を活かし、動かないAIBOの修理を請け負うことにしたのです。

しかし、どうしても直せないAIBOもあるそうです。

aibo

そこで船橋さんは、飼い主のために、あるやさしいことを思いつきます。

壊れて直せないAIBOの飼い主へのやさしい対応とは?

 

2015年1月、千葉県光福寺に、船橋さんの姿がありました。

直せなかったAIBOのために、「お葬式」を開いたのでした。

ロボットとして作られたAIBOですが、飼い主にとっては、長年一緒に暮らした家族同然。

「飼い主のためにも、せめて供養だけはしてあげたい」

そんな船橋さんの思いに、お寺の住職さんも賛同し、無償で協力してくれたのです。

もう作られることのない貴重な部品は、回復の見込みのあるAIBOを直すために使われます。

船橋さんの元には、全国から感謝の手紙が届いています。

aibosousiki

[出典:2016年2月2日放送「優しい人なら解けるクイズ」]

コメント

タイトルとURLをコピーしました