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高齢者が賃貸に入れない現実と住まいサポート|居住支援法人・見守り・身元保証サービスまとめ【2026年6月保存版】

コラム

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2026年06月20日(土):初投稿/具体的なサポートサービスのリンクを追記

テレビ朝日「羽鳥慎一モーニングショー」(2026年6月19日放送)が、年齢を理由に賃貸住宅への入居を断られる高齢者の現実を取り上げました。番組では、立ち退きを迫られた70代・80代の男性が部屋すら見せてもらえずに断られる様子と、そうした人を支える「居住支援法人」の活動が紹介されました。

この記事では、番組で描かれた高齢者の住まい探しの実態を整理したうえで、番組で紹介されたもの以外も含めて、いま利用できる住まいサポートや孤独死対策のサービス・制度をまとめます。

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「該当なし」と即断られる――番組が映した高齢者の住まい探し

番組に登場したのは、都内で一人暮らしをする74歳の男性です。月およそ7万円の年金とスーパーのアルバイトで生計を立て、若い頃は専門紙の記者として働いていました。住んでいたアパートは築40年を超え、大家から「建物が老朽化し危険なため、2年以内に明け渡してほしい」という手紙が届きます。

男性は家賃の安い都営住宅に4度応募しましたが、いずれも落選。立ち退き期限が迫るなか、民間の不動産仲介業者を回って部屋を探すことにしました。ところが、訪ねた店では年齢を伝えた直後に「該当なし」と返されます。65歳以上であること、加えて一人暮らしであることがネックとなり、物件を見せてもらえないまま入り口で断られました。大手業者でも「そもそも65歳以上はダメという大家が多い」と説明され、合わせて4店舗を回っても条件に合う部屋は見つかりませんでした。

「がっかりしかない」「やりきれなさというか、無力さ」。男性が漏らした言葉は、いまの賃貸市場で高齢の単身者が置かれた立場をそのまま映しています。

高齢者の3人に1人が入居拒否を経験――背景にある「孤独死リスク」

番組によると、ある不動産仲介業者の調査では、65歳以上の高齢者のおよそ3人に1人が年齢を理由に入居を断られた経験があり、その数は増え続けています。国土交通省の調査でも、高齢者の入居に拒否感を示した大家は7割に上りました。

大家が高齢の単身者を敬遠する最大の理由が、室内で孤独死が起きた場合の負担です。番組では、室内で孤独死が起きたときの原状回復費用は最大で750万円ともいわれ、その費用を大家が負担するケースも少なくないと紹介されました。さらに、入居者が残した家財(残置物)の処理、事故物件になった場合の家賃収入の減少も、高齢者が断られる要因として挙げられています。

つまり、高齢者の住まい問題は本人の努力だけでは解決しにくい構造を持っています。大家側の不安を取り除く仕組みがあって初めて、入居の扉が開く――番組が紹介した「居住支援法人」は、まさにその橋渡し役です。

番組で紹介された「居住支援法人」とは

住宅確保要配慮者居住支援法人(居住支援法人)は、改正住宅セーフティネット法に基づき、住宅の確保が難しい人の住まい探しを支援する法人として都道府県が指定するものです。番組では、介護福祉士や宅地建物取引士の資格を持つスタッフが、高齢者の入居相談から契約成立まで一貫して支援する団体が取り上げられました。

番組に登場した78歳の男性も、老朽化を理由に大家から立ち退きを求められ、一人で家を探しても何度も断られていました。身近に頼れる親族がなく、身元保証人や緊急連絡先を頼める人がいないことも壁になっていました。

役所を通じて居住支援法人を紹介され、団体が新居探しと並行して身元保証会社を選定。男性がその保証サービスと契約することを条件に、不動産仲介業者が物件を紹介し、紹介からおよそ1か月で契約にこぎつけました。

このとき選ばれた身元保証会社は、契約料5万5000円で緊急連絡先となり、亡くなった際には遺体の引き取りやアパートの解約手続き、水道・光熱費の精算など、死後の事務を代行する内容でした。男性はその後、緊急時に駆けつける警備保障会社とも契約しています。番組では、こうした見守りや保証の仕組みが整うことで、孤独死のリスクが軽減され、理解を示す大家も出てきていると伝えられました。

居住支援法人は、家賃債務保証、入居相談、見守りなどの生活支援、大家への情報提供、残置物処理などを行います。政府広報によると、全国の指定数はすでに1000を超えています。

地域の法人は国土交通省の居住支援法人一覧から確認でき、東京都の場合は東京都住宅政策本部のページにまとめられています。まずは市区町村の住宅相談窓口や社会福祉協議会に相談すると、地域の居住支援法人や適切な制度につないでもらえる可能性があります。

2025年10月に施行された改正法――大家の不安を減らす3つの柱

高齢者が借りやすい環境づくりは、制度の面でも前進しています。2025年10月1日に施行された改正住宅セーフティネット法は、大家が安心して高齢者などに貸し出せるようにすることを狙ったものです。主な変更点は次の3つに整理できます。

1. 居住サポート住宅の創設

居住支援法人などが大家と連携し、入居後の安否確認や生活相談、福祉サービスへのつなぎといった見守りをセットで提供する住宅です。入居後の変化やトラブルに対応できる体制を前提とすることで、大家が貸し出しやすくなります。認定基準や物件情報は、国土交通省の「居住サポート住宅情報提供システム」で確認できます。

2. 終身建物賃貸借の利用促進

終身建物賃貸借は、入居者が亡くなると契約が自動的に終了する一代限りの契約で、賃借権が相続人に引き継がれません。通常の契約では、単身高齢者が亡くなると相続人に賃借権が相続され、相続人が判明するまで空室状態が続くといった問題が起きていました。改正では認可手続きが簡素化され、事業者として認可を受けたうえで対象住宅を届け出る方式になり、利用のハードルが下がりました。

3. 残置物処理の円滑化

入居者が亡くなった後の家財処理は、相続人が見つからない場合に大家を悩ませてきました。大家でも同意なく所有物を処分できないためです。改正後は、入居者が生前に居住支援法人と「残置物処理に関する委任契約(死後事務委任)」を結んでおくことで、法人が残置物を処理できるようになりました。これにより、単身高齢者に貸し出す際の大家のリスクが大きく軽減されています。

このほか、国土交通大臣が認定する公的な家賃債務保証制度も整備され、民間の保証では対応しにくかった場面を補う仕組みが始まっています。

番組以外にもある――高齢者が利用できる住まいの選択肢

民間の一般賃貸が難しい場合でも、高齢者を受け入れやすい住まいの選択肢は複数あります。

サービス付き高齢者向け住宅(サ高住)

バリアフリー構造の建物で、安否確認と生活相談のサービスが受けられる賃貸住宅です。介護・医療・不動産などさまざまな事業者が運営しています。自立した生活を送れる高齢者が主な対象で、一般の賃貸より家賃はやや高めになる傾向があります。要介護度が高い人や認知症が進んだ人は受け入れが難しい場合もあるため、状態に応じた選択が必要です。制度の概要はURくらしのカレッジの解説が参考になります。

UR賃貸住宅・高齢者向け優良賃貸住宅

UR賃貸住宅は連帯保証人が不要で、礼金や仲介手数料、更新料もかからないため、保証人を立てにくい高齢者にとって選択肢になります。一部の団地では、室内に設置した安否確認センサーが一定時間反応を検知しなかった場合に、登録した連絡先へ通知するURの見守りサービスや、警備員が現地へ駆けつけるオプションも用意されています。高齢者向け優良賃貸住宅では、バリアフリー化に加えて見守りサービスが組み込まれている物件もあります。

公営住宅

都営・市営などの公営住宅は家賃が抑えられており、高齢の単身者向けの募集枠が設けられている場合もあります。ただし番組の男性のように、応募しても抽選で外れ続けるケースは珍しくありません。当選確率が高いとされる事故物件枠を含め、複数の住まい探しと並行して申し込むのが現実的です。

孤独死を防ぐ「見守りサービス」の種類

大家の不安の核にある孤独死は、見守りの仕組みでリスクを下げられます。見守りサービスは大きく次のタイプに分かれます。

  • センサー型:室内に置いたセンサーが人の動きや家電の使用、室温などを検知し、一定時間反応がないと家族などに通知します。カメラを使わずプライバシーに配慮でき、コンセントに挿すだけで設置できるものが多く、操作負担が小さいのが利点です。
  • 緊急通報・ボタン型:本人が異変を感じたときにボタンを押すとSOSを発信できる仕組みです。安否確認センサーと一体になっている製品もあります。
  • 訪問型:スタッフが定期的に自宅を訪ね、体調や困りごとを確認して家族に報告します。対面ならではの安心感がある一方、費用や頻度の調整が必要です。
  • 駆けつけ型(警備会社):センサーやボタンで異常を検知した際に、警備員が直接自宅へ駆けつけます。代表的なのが、ALSOK「HOME ALSOK みまもりサポート」セコムの見守りサービスです。緊急ボタンを押すと警備員が駆けつけ、24時間対応で看護師などの資格者への健康相談も受けられます。セコムには救急通報ペンダント「マイドクター」を含むシニア向けプランもあります。費用は安くありませんが、近くに頼れる人がいない場合は、検知後に実際に救助へ動ける駆けつけ型が有力な選択肢になります。
  • カメラ型:自宅のカメラ映像を家族のスマホなどで確認します。リアルタイムで様子がわかる反面、プライバシーへの配慮と本人の同意が欠かせません。

センサー型で日常をさりげなく見守り、いざという時だけ駆けつけにつなぐ「センサー+駆けつけ」の組み合わせは、費用を抑えつつ実効性を確保したい場合に選ばれています。

身元保証・死後事務委任サービスという選択肢

頼れる親族がいない場合、入居や入院で求められる身元保証人・緊急連絡先を、専門の事業者が引き受けるサービスがあります。番組の78歳男性が利用したのもこのタイプです。一般的に、身元保証、緊急連絡先の引き受け、生活相談、警備会社と連携した見守り、そして葬儀・納骨や残置物処理を含む死後事務委任までを組み合わせて提供します。

料金は事業者やプランによって幅があります。番組のケースでは身元保証会社の契約料が5万5000円、店舗同行などのサポート費がおよそ7万5000円、家賃が支払えなくなった場合の家賃債務保証がおよそ2万円とされ、まとまった初期費用が必要でした。事業者によっては、身元保証プランで数十万円規模、死後の費用を信託会社などに事前に預ける預託金として数十万円から数百万円を求めるところもあります。死後事務の預託金を50万円前後、事務手数料を20万〜30万円とする例も見られます。

身元保証業はこれまで法的な規制が十分でなかった分野でもあり、料金体系や預託金の管理方法が事業者ごとに異なります。契約前に、預託金の保全方法、解約時の返金条件、提供されるサービスの範囲を書面で確認することが欠かせません。司法書士・行政書士法人や公益社団法人が運営し、運営の透明性を掲げる事業者もあるため、複数を比較したうえで選ぶことが望まれます。

主なサポート窓口・サービス早見リスト

この記事で取り上げた、住まい探しと見守りに使える主な窓口・サービスをまとめます。

まず相談すべき窓口

住まいに不安を抱えたとき、一人で不動産業者を回って断られ続けるより先に、相談すべき公的な窓口があります。市区町村の住宅相談窓口、社会福祉協議会、地域包括支援センターが入り口です。ここから、地域の居住支援法人、住宅セーフティネット制度に登録された物件、見守りや身元保証のサービスへとつないでもらえる可能性があります。

番組が描いたとおり、高齢の単身者が自力で部屋を探すのは負担が大きく、制度や支援の存在を知らないまま立ち退き期限を迎えてしまうケースは少なくありません。改正法の施行と支援法人の広がりで、大家の不安を和らげる仕組みは整いつつあります。早めに窓口へ相談し、住まいと見守り、万一への備えをセットで考えておくことが、安心して暮らし続けるための現実的な備えになります。

文責:ライターズラボ編集部(2026年06月20日(土)07:54執筆)

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